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修学基礎教育課程 
授業科目区分 科目名 単位数 科目コード 開講時期 履修方法
修学基礎教育課程
人間形成基礎科目
人文社会科学・外国語
国際関係論(夏期集中講義)
International Relations
2 G028-01 2021年度
5期(前学期)
修学規程第4条を参照
担当教員名
*印は、実務経験のある教員を示しています。
授業科目の学習教育目標
キーワード 学習教育目標
1.国家 2.戦争 3.外交 4.安全保障 5.日米同盟 国際社会に生起する問題は、決してそれ自体が独立してあるわけではない。一つの事象に見 える問題も政治・経済・軍事・科学技術・文化・宗教等々が複雑に絡み合い、かつ混然一体 となっている場合が多い。一国の動きは他国に波及し、国家は相互に影響を及ぼしあう。そ れゆえ問題の理解・考察には多面・多層・複眼的な視点が欠かせず、歴史軸を加味する必要 もある。本授業では主に「日本政治外交史」の領域から国際関係論を講じ、こうした視点を 培うとともに、国際関係の諸問題を理解することを目標とする。
授業の概要および学習上の助言
国際関係論とは何かについて概説した後、幕末・明治維新(1868年)から現在までの日本外交150年余の歩みを、米国、中国 、朝鮮半島との関係を中心に論じる。150年余の歩みは前半期と後半期に分け、前半期は明治・大正から昭和の前半1945年ま での時代、後半期は1945年から今日に至る時代である。後半期はさらに前期と後期に分け、敗戦後の被占領時代から日本国憲 法の制定、急速な経済復興、国際社会への復帰による「新しい日本」の再出発、そして「経済大国日本」に至った昭和期の後 半を前期とする。この時期はいうまでもなく国際的な「冷戦期」に一致する。後期は1989年からの時期、日本では昭和から平 成に元号が改まった時期であり、国際的には冷戦が終結して「ポスト冷戦」といわれ、国際社会では「平和の配当」が期待さ れた。しかしその期待は叶えられず、かえって湾岸戦争の勃発など地域紛争が多発、9.11米国同時多発テロ(2001)、米国に よる「テロとの闘い」、イラク戦争などを契機に、もはや日本はそれまでの「一国平和主義」の立場にとどまることは許され ず、「国際貢献」の名の下に外交・安全保障面で大きな政策転換を余儀なくされた。その後の国際情勢の動きはさらに激しく ロシアによるウクライナ武力侵攻、イランの核開発、シリア内戦の激化、経済・軍事大国化した中国、その「力を誇示」した 中国による戦後国際秩序への挑戦、加えて貿易戦争やハイテク覇権争い、香港・南シナ海・台湾などをめぐり激化する米中対 立、北朝鮮の核・ミサイルの脅威等々、世界はまさに複雑、不安定、不確実、不透明な状況の真っただ中にある。こうした時 代の趨勢を的確に認識・理解することは難しいが、日本外交150年余の歴史を踏まえつつ日本の国家像・針路を考える。 最終評価は授業への出席状況、受講態度、議論・発表における発言等の平常点、講義及び総括レポートの内容等を総合的に評 価して行う。レポートの様式、提出日等は講義資料の2頁を参照のこと。
教科書および参考書・リザーブドブック
教科書:指定なし 参考書:日中関係史[有斐閣]、国際秩序[中央公論新社]、戦後日本外交史[有斐閣]、日米地位協定[中央公論新社]、日本外交     の150年[日本外交協会]、国際政治とは何か[中央公論新社]、内側から見た「AI大国」中国[朝日新聞出版] リザーブドブック:指定なし
履修に必要な予備知識や技能
受講に向けた準備として朝日新聞、読売新聞、日本経済新聞、毎日新聞などの各紙に掲載された国内政治や国際政治の記事・ 解説・論説、月刊誌である『世界』(岩波書店)、『中央公論』(中央公論新社)、『国際問題』(日本国際問題研究所)、 『外交』(都市出版)などに掲載の専門論文などをできるだけ読んでおくことが望ましい。また、外務省HP(https://www.mof a.go.jp/)や防衛省・自衛隊HP(https://www.mod.go.jp/)の関係項目を参照しておくのも有益である。
学生が達成すべき行動目標
No. 学科教育目標
(記号表記)
B 国際社会の基礎構造や国際秩序について理解できる。
B 日本外交150年余の歴史と「近代日本」が形成された経緯が理解できる。
B 日本を取り巻く国際安全保障環境の変化とこれに日本がどう対応しようとしているのかが理解できる。
B 日米、日中、日韓、日朝関係などの歴史と現状、日本の外交・安全保障政策について理解できる。
B 国際関係を広域的・複眼的に認識し、問題の所在を発見・分析し、自己の見解を持つ力を培うことができる。
達成度評価
評価方法
試験 クイズ
小テスト
レポート 成果発表
(口頭・実技)
作品 ポートフォリオ その他 合計
総合評価割合 0 0 50 0 0 0 50 100
指標と評価割合 総合評価割合 0 0 50 0 0 0 50 100
総合力指標 知識を取り込む力 0 0 30 0 0 0 0 30
思考・推論・創造する力 0 0 20 0 0 0 0 20
コラボレーションと
リーダーシップ
0 0 0 0 0 0 0 0
発表・表現・伝達する力 0 0 0 0 0 0 20 20
学習に取組む姿勢・意欲 0 0 0 0 0 0 30 30
※総合力指標で示す数値内訳、授業運営上のおおよその目安を示したものです。
評価の要点
評価方法 行動目標 評価の実施方法と注意点
試験
クイズ
小テスト
レポート 講義内容の理解度、講義に基づく思考度、自己認識の高度化などがいかに達成できたかを確認する。
成果発表
(口頭・実技)
作品
ポートフォリオ
その他 出席、欠席、遅刻などの状況、受講態度、発言、質疑応答、討議などへの参加状況などを総合的に勘案し て評価する。
具体的な達成の目安
理想的な達成レベルの目安 標準的な達成レベルの目安
 講義内容が十分に理解できるだけでなく、その理解をもとに 思考のレベルを拡大し、将来におけるあるべき日本の「国のか たち」などについて、自立的にその方向性を見出し、確認する ことができる。  講義内容をおおむね理解し、国際社会や日本が抱える問題の 所在をしっかり自覚的に認識することができる。
CLIP学習プロセスについて
一般に、授業あるいは課外での学習では:「知識などを取り込む」→「知識などをいろいろな角度から、場合によってはチーム活動として、考え、推論し、創造する」→「修得した内容を表現、発表、伝達する」→「総合的に評価を受ける、GoodWork!」:のようなプロセス(一部あるいは全体)を繰り返し行いながら、応用力のある知識やスキルを身につけていくことが重要です。このような学習プロセスを大事に行動してください。
※学習課題の時間欄には、指定された学習課題に要する標準的な時間を記載してあります。日々の自学自習時間全体としては、各授業に応じた時間(例えば2単位科目の場合、予習2時間・復習2時間/週)を取るよう努めてください。詳しくは教員の指導に従って下さい。
授業明細
回数 学習内容 授業の運営方法 学習課題 予習・復習 時間:分
1回 9/6 第1章 国際関係、国際関係論とは 主権国家並存の国際システムについて学習する。 第2章 国家と戦争 国家とは何か、戦争違法化などについて学習する。 講義 質疑 ・主権国家、ウエストファリア体 制などについて理解しておく。( 細谷雄一『国際秩序』中公新書) 60
2回 9/6 ①開国以来富国強兵・殖産興業に注力、日清・日露戦 争に勝利して近代国家として台頭した明治期の日本に ついて学習する。 講義 質疑 ・不平等条約、日清・日露戦争な どについて理解しておく(五百旗 頭『日米関係史 第1章』有斐閣) 60
3回 9/6 ②国際協調路線により開国後50年で大国の一員になっ た日本は、その後「協調なき発展」に陥り、ついに19 45年8月15日、「国家」の破綻に至った。その軌跡を 学習する。 講義 質疑 ・軍部の台頭、二度の世界大戦、 日中戦争などについて理解してお く(五百旗頭 前掲書 第3〜第5章 ) 60
4回 9/7 第3章 日米同盟 ①敗戦で日本は独立国の地位を失いGHQの占領政策下 におかれた。これは新生日本の骨格形成期でもあった 。占領政策や憲法制定などを学ぶ。 ②平和条約、日米安保条約の締結、日ソ国交正常化、 国連加盟、国際社会復帰の軌跡をみる。 講義 質疑 ・占領政策、朝鮮戦争などについ て理解しておく(福永文夫『日本 占領史』中公新書) ・平和条約、日米安保条約などに ついて予習しておく。 60
5回 9/7 ③戦後処理をほぼ終えた日本は、冷戦下で米国の庇護 のもと経済成長に邁進、「一国平和主義」といわれる 時代を謳歌した。 ④冷戦終結後に地域紛争が頻発、国際貢献のため日本 はPKO協力など外交・安全保障政策を大きく転換せざ るを得なかった。 講義 質疑 ・ベルリンの壁崩壊、米ソ冷戦終 結、ソ連邦の解体、湾岸戦争など について予備知識を得ておく。 60
6回 9/7 ⑤9・11米国同時多発テロを契機に米国は「テロとの 戦い」に突入、日本も対米協力を進めた。急激に変化 する国際社会と日本の政策変化を学ぶ。 講義 質疑 ・米国同時多発テロ、アフガン戦 争、日米防衛協力などについて調 べておく。 60
7回 9/8 第4章 日中関係 ①戦後処理で残された最大の外交課題は、大陸中国( 北京政府)との不正常な関係をいかに正常化するかに あった。田中内閣がこれを達成したが、その過程にお ける国内外の動き、国際情勢、中ソの関係などを学ぶ 。 講義 質疑 ・吉田書簡、日華平和条約、中ソ 対立、中国の文化大革命、日中共 同宣言などについて予備知識を得 ておく(下斗米『アジア冷戦史』 、毛里『日中関係』、服部『日中 国交正常化』(いずれも中公新書 ) 60
8回 9/8 ②米国が「テロとの戦い」を進めている間、中国は経 済・軍事・科学技術など多分野で急速に進歩し「大国 化」路線を進めた。「覇権」を目指すかのような中国 が米中、日中、地域情勢、国際情勢に及ぼす影響につ いて考える。 講義 質疑 ・中国の外交・経済・軍事などの 現状、米中、日中、東南アジア諸 国との対立点などを把握する。 60
9回 9/8 ③つづき 講義 質疑 60
10回 9/9 第5章 朝鮮半島をめぐる問題 ①朝鮮半島はなぜ南北に分断され、今日に至っている のか、その歴史を見る。 ②日韓国交正常化の経緯、その後の日韓の不協和音、 元従軍慰安婦や元徴用工問題などについて知る。 講義 質疑 ・朝鮮半島分断・固定化の経緯、 日韓国交正常化の経緯、日韓の歴 史認識問題などについて予習して おく。 60
11回 9/9 ③日朝国交正常化交渉、拉致問題などの経緯と現状に ついて学ぶ。 講義 質疑 ・日本と朝鮮半島の関わり、北朝 鮮の国内体制、米朝関係、拉致問 題などについて予習しておく。 60
12回 9/9 第6章 東南アジア諸国との関係/ODA ①「静かな講和」といわれた東南アジア諸国との関係 改善などについて学ぶ。 ②日本が提唱する「自由で開かれたインド太平洋」構 想や日本のODA供与などについて学習する。 講義 質疑 ・東南アジア諸国とどのような戦 後処理を行ったか、予習しておく 。 ・日本の有力な外交ツールであり 、ソフトパワーでもあるODAにつ いて理解しておく。(外務省ホー ムページ『ODA』) 60
13回 9/10 第7章 日本の外交・安全保障政策と東アジア情勢の 変容 ①激化する米中対立、コロナ・パンデミックなどによ り、世界はどう変わるか。 ②変わる日本の外交・安全保障政策の動きについて学 習する。 講義 質疑 ・東南アジア地域や国際社会の平 和と安定に寄与する日本の役割や 取り組みについて考え、まとめて おく。 60
14回 9/10 ③日本の国家像・針路について考える グループ討論 ・東アジア情勢、国際情勢の帰趨 は非常に見通しにくい。日本はど のように対処していったらよいの か。大変難しい問題だがこれまで の学習をもとに考え、グループ討 論に備える。 60
15回 9/10 ④まとめ これまでの授業内容を確認し、自己点検する。 発表 60