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学習支援計画書(シラバス) 検索システム
PD基礎教育課程 
授業科目区分 科目名 単位数 科目コード 開講時期 履修方法
PD基礎教育課程
基礎プロジェクト科目
基礎プロジェクト
プロジェクトデザイン入門(実験)(応用バイオ学科)
Design Project / Introduction (Applied Bioscience)
2 G250-12 2023年度
1期(前学期)
修学規程第4条を参照
担当教員名
*印は、実務経験のある教員を示しています。
授業科目の学習・教育目標
キーワード 学習・教育目標
1.検証プロセス 2.問題解決プロセス 3.基本スキル 4.データ取り扱いスキル 5.理工系PBL 本科目は、知識や技能を集約して問題を発見し解決する力を養うプロジェクトデザイン(PD) 科目群の1つであり、実社会における様々な問題に取り組むためのスキルや考え方を学ぶこ とを目的とする。PD入門では、各学生が所属する学科の特徴的な対象や現象を実験テーマと して、現象に関わるデータを収集→整理→分析→仮説→視覚化→報告に要する「データ取り 扱いスキル」の基本を学習する。さらに、調査した実験知識や技能を活用し、問題発見から 解決にいたるプロセスおよびデータに基づく検証活動の基本スキルを修得する。
授業の概要および学習上の助言
本科目では、各学生が所属する学科の特徴的な対象や現象を取り上げ、検証プロセスと問題解決プロセスに要する基本スキル を学習する。実験活動を通して、データを収集→整理→分析→仮説→視覚化→報告するに要する「データ取り扱いスキル」の 基本を学習する。また、問題発見から解決にいたるプロセスおよび検証活動の基本要素を含む、「理工系PBL」の基本スキル を修得する。 ①「データ取り扱いスキル」では、以下のテーマで生物学実験に必要な実験の基本を学び、データを収集・処理する。 ・データ収集テーマ:「医薬・食品用などの酵素を探る」   内容)溶液の組成を考える→粉末試薬を使用し溶液作製・pH調整→酵素活性測定→データ処理  これらを通して、実験を行う上での安全管理・試薬の取り扱い・器具の取り扱い・廃液処理などの片づけ方について学び、 実験の組立の基本やデータ処理方法の基本的な考え方を身に付ける。 ②「理工系PBL」では、ミッション型問題発見・検証活動として、以下の範囲でテーマを決め、実験し、結果を報告する。 ・ミッション1:「タンパク質の変性など物質の変化を伴う食品作りの条件を検討せよ」 ・ミッション2:「タンパク質・炭水化物の分解に効く酵素を薬・食品・生物・家庭用品の中から探せ」   内容)上記のミッションのどちらかをチームで選択し、文献調査・検証実験計画・実験による解決を行う。  これらを通して、科学的に調査・計画・証明するための基本的な考え方を学び、チーム活動やポスター発表を通してコミュ ニケーション技術を身に付ける。
教科書および参考書・リザーブドブック
教科書:指定なし 参考書:指定なし リザーブドブック:指定なし
履修に必要な予備知識や技能
教科書は指定しないが、参考書や文献などで授業回ごとに必要な事前調査を行い、予備知識をもって授業に臨む必要がある。 前半では特に、酵素や溶液について、また使用する機器について調べる。後半では様々な食品や消化酵素、産業用酵素につい て調べ、その性質を理解した上で実験を組み立てる。したがって、日常的に使われている食品や医薬品、家庭用品などについ て、科学的視点から興味や疑問をもつように心掛けて欲しい。
学生が達成すべき行動目標
No. 学科教育目標
(記号表記)
G,F 問題発見から解決にいたるプロセスの活動を進めることができる
D 対象や現象を定量的あるいは定性的に表すことができる
D 対象や現象の特徴・特性・法則性を捉えることができる
E 獲得した情報を第三者に分かりやすく伝えることができる
F 検証活動を円滑に進めるための様々な基本スキルを活用できる
A 学科で学ぶ技術分野と技術者像を思い描くことができる
達成度評価
評価方法
試験 クイズ
小テスト
レポート 成果発表
(口頭・実技)
作品 ポートフォリオ その他 合計
総合評価割合 0 30 30 20 0 0 20 100
指標と評価割合 総合評価割合 0 30 30 20 0 0 20 100
総合力指標 知識を取り込む力 0 15 10 0 0 0 10 35
思考・推論・創造する力 0 0 10 10 0 0 0 20
コラボレーションと
リーダーシップ
0 0 0 0 0 0 0 0
発表・表現・伝達する力 0 0 10 10 0 0 0 20
学習に取組む姿勢・意欲 0 15 0 0 0 0 10 25
※総合力指標で示す数値内訳、授業運営上のおおよその目安を示したものです。
評価の要点
評価方法 行動目標 評価の実施方法と注意点
試験
クイズ
小テスト
・安全についてのレポート(10%)や演習課題など(20%)を課す。これらは、真面目に取り組み提出す れば、点数を得られる課題である。提出し忘れや提出遅れの無いように注意する。安全についてのレポー トでは要点が分かりやすくまとめられているか、演習課題では計算過程などが記載されており、単位や有 効数字が正しく使用されているかが主な評価項目となる。
レポート ・前半の「データ収集基本スキルの修得」では、個人に対して実験データのまとめと考察(20%)を課す 。基本的な書き方、内容・考察が論理的で分かりやすいか、正しい文章であるかが、主な評価項目となる 。後半の「ミッション型問題発見・検証活動」では、個人に対してミッションの報告書(10%)を課す。 重要な事項を端的に示せているか、内容・考察が簡単かつ明瞭で論理的か、正しい文章であるかが、主な 評価項目となる。前半も後半もチームでデータを共有することになるが、各自が記載すべき事項を組み立 て、科学的考察を行うようにする。他人のレポート等を写すのは厳禁である。
成果発表
(口頭・実技)
・後半の「ミッション型問題発見・検証活動」では、チームでのポスターセッションを行い、ポスターの 質と内容、および発表における説明に対して総合的な評価を行う(20%)。特に検証データの信頼性と科 学的根拠に基づく考察が評価項目となる。
作品
ポートフォリオ
その他 ・ラボノート(実験ノート)への予習と復習、授業時での積極的な取り組みについて評価する(20%)。 ・実習科目はまず参加することが最も重要であるため、欠席、遅刻、早退および授業中の不適切な行動に 対しては減点として扱う。
具体的な達成の目安
理想的な達成レベルの目安 標準的な達成レベルの目安
①問題発見から解決にいたるプロセスの活動を、能動的に進め ることができる ②現象・対象・事象を定量的あるいは定性的に表すことができ る ③現象・対象・事象の特徴・特性・法則性を捉えることができ る ④獲得した情報を第三者に分かりやすく伝えることができる ⑤検証活動を自主的に円滑に進めることができる ⑥学科を意識し、学科学生としてのプライドを持つことができ る ①問題発見から解決にいたるプロセスの活動を、指導を受けな がら進めることができる ②現象・対象・事象を、指導を受けて、定量的あるいは定性的 に表すことができる ③現象・対象・事象の特徴・特性・法則性を、指導を受けなが ら捉えることができる ④獲得した情報を第三者に伝えることができる ⑤検証活動を、指導を受けながら、進めることができる ⑥指導を受け、学科を意識して学科学生としてのプライドを持 つことができる
CLIP学習プロセスについて
一般に、授業あるいは課外での学習では:「知識などを取り込む」→「知識などをいろいろな角度から、場合によってはチーム活動として、考え、推論し、創造する」→「修得した内容を表現、発表、伝達する」→「総合的に評価を受ける、GoodWork!」:のようなプロセス(一部あるいは全体)を繰り返し行いながら、応用力のある知識やスキルを身につけていくことが重要です。このような学習プロセスを大事に行動してください。
※学習課題の時間欄には、指定された学習課題に要する標準的な時間を記載してあります。日々の自学自習時間全体としては、各授業に応じた時間(例えば2単位科目の場合、予習2時間・復習2時間/週)を取るよう努めてください。詳しくは教員の指導に従って下さい。
授業明細
回数 学習内容 授業の運営方法 学習課題 予習・復習 時間:分※
第1回 <ガイダンス>  ・全体ガイダンス・ラボノートの書き方 <安全講習>  ・微生物・化学物質・生物実験室 <器具の扱いの練習>  ・白衣の記名と保管・上履きの保管・備品のチェッ ク・計量器具練習・洗浄練習 <実験対象についての説明>  ・データ収集実験の全体説明とチームで購入する対 象医薬品や製品についての説明 <授業内容の振り返り>  ・実験室の使い方や安全について理解できているか を確認する。 ・チーム編成 4〜6人で1チームとする。 ・講義 ・計量と器具洗浄の練習 <予習> ・白衣、保護メガネ、入学時に購 入したラボノート、上履き(スニ ーカータイプで靴底が白ゴムか生 ゴムのもの)の準備 <復習> ・個人課題:実験室でのルールと 安全に関するレポートの作成 ・個人課題(ノート):タンパク質 とプロテアーゼについて調査し、 プロテアーゼが含まれた製品を探 す。 予習 15 復習 75
第2回 <実験の組立に必要なスキル1>  ・濃度(%、モル、希釈倍率)計算について学ぶ。 <溶液調製>  ・上記で計算した組成で溶液を調製する。 <実験の組立に必要なスキル2>  ・対象製品・対照実験について学ぶ。 <チームミーティング>  ・実験の対象とする製品を決定する。  ・予備実験の計画を立てる。 <授業内容の振り返り>  ・濃度計算や対照実験について理解できているかを 確認する。 ・講義 ・演習 ・チーム活動:ミーティング <予習> ・個人課題(ノート):%やモルな どの濃度に関する単位とその定義 について調査する。 <復習> ・チーム課題:データ収集実験計 画書の作成 ・個人課題(ノート):酵素反応に ついて調査する。危険試薬につい て調査する。 ・個人課題:濃度計算演習 予習 30 復習 70
第3回 <実験1:予備実験>  ・チームでの計画に従って予備実験を行う。 <授業内容の振り返り>  ・実験について振り返り、問題点などを整理する。 ・チーム活動:実験 ・チーム活動:ミーティング <予習> ・個人課題(ノート):実験計画と 方法をチャートなどにまとめ、そ れを見ながら実験できるようにし ておく。 <復習> ・個人課題(ノート):実験1で行 った操作等とその結果を整理する 。 予習 30 復習 70
第4回 <実験の組立に必要なスキル3>  ・有効数字について学ぶ。  ・グラフの種類・検量線について学び、表とグラフ の作成の基本(手書き)を学ぶ。 <本実験の計画>  ・チームで次回のデータ収集実験計画を立てる。 <技能検定1>  ・マイクロピペットやチューブの扱い方の確認をす る。 <授業内容の振り返り>…教室  ・有効数字の設定と検量線について理解できている かを確認する。 ・講義 ・演習 ・チーム活動:ミーティング <復習> ・個人課題(ノート):複数の文献 を用いて、実験データの分析や考 察に関連する事項を調査する。 ・個人課題:有効数字計算演習・ 手書きグラフの作成 復習 100
第5回 <実験の組立に必要なスキル4>  ・実験回数について学ぶ。 <実験2:データ収集> ・実験1の結果から修正したプロトコールにしたがっ て実験を行う(n=1)。 <授業内容の振り返り> ・実験について振り返り、結果や問題点を整理する。 ・チーム活動:実験 ・チーム活動:ミーティング <予習> ・個人課題(ノート):実験計画と 方法をチャートなどにまとめ、そ れを見ながら実験できるようにし ておく。 <復習> ・個人課題(ノート):実験2で行 った操作等とその結果を整理する 。 予習 30 復習 70
第6回 <実験3:データ収集> ・実験2の結果から3回(試行回数:n=3)のデータを 取る。 <授業内容の振り返り> ・実験について振り返り、結果や問題点を整理する。 ・チーム活動:実験 ・チーム活動:ミーティング ・個人課題(ノート):実験計画と 方法をチャートなどにまとめ、そ れを見ながら実験できるようにし ておく。 <復習> ・個人課題(ノート):実験3で行 った活動内容を整理する。 予習 30 復習 70
第7回 <実験の組立に必要なスキル5>  ・平均値について学ぶ  ・表とグラフの書き方を学ぶ(Excel)。 <実験データのまとめ>  ・実験で収集したデータを表とグラフにまとめる。  ・実験結果について考察する。 <実験の組立に必要なスキル6>  ・レポートの書き方について学ぶ <授業内容の振り返り>  ・実験結果について振り返る。 ・講義 ・演習 ・表の作成 ・グラフの作成 ・チーム活動:ミーティング <復習> ・個人課題:前半実験のまとめ  1.Excelで表とグラフを完成 させる。  2.実験結果を考察し、文章に まとめる。 ・個人課題:レポートの書き方演 習 復習 100
第8回 <課題の提出> ・個人課題(表・グラフ・考察)の提出 <計画・プロトコール作成> ・ミッション型で対象とする実験を決定する。 ・「良い製品とは何をもっていうのか」「それをどう 測るか」などをチームで考える。 ・対照実験について復習し、チームでミッション型実 験の計画を立てる。 <技能検定2>  ・マイクロピペットやチューブの扱い方の確認をす る。 <授業内容の振り返り> ・実験計画について振り返る。 ・講義:ミッションの提示 ・チーム活動:ミーティング ・実験内容に応じて担当教員 を決定する。 <予習> ・個人課題(ノート):ミッション 型で実験対象としたい「タンパク 質の変性など物質の変化を伴う食 品」または「タンパク質・炭水化 物の分解に効く酵素を含む薬・食 物・生物・家庭用品」について文 献調査する。 <復習> ・報告書記入1 予習 100
第9回 <実験4:溶液調製・予備実験> ・作成したプロトコールにしたがって溶液を調製する 。 ・予備実験が可能なチームは予備実験を行う。 <授業内容の振り返り> ・実験について振り返り、結果や問題点を整理する。 ・チーム活動:実験 ・チーム活動:ミーティング <予習> ・個人課題(ノート):実験計画と 方法をチャートなどにまとめ、そ れを見ながら実験できるようにし ておく。 ・個人課題(ノート):実験内容に 関連する事項について文献調査す る。 <復習> ・個人課題(ノート):実験4で行 った活動内容を整理する。 ・報告書記入2 予習 50 復習 50
第10回 <実験5:予備実験> ・実験計画にしたがって予備実験を行う。 <授業内容の振り返り> ・実験について振り返り、結果や問題点を整理する。 ・チーム活動:実験 ・チーム活動:ミーティング <予習> ・個人課題(ノート):実験計画と 方法をチャートなどにまとめ、そ れを見ながら実験できるようにし ておく。 <復習> ・個人課題(ノート):実験5で行 った活動内容を整理する。 ・報告書記入3 予習 50 復習 50
第11回 <データ解析または計画> ・実験5のデータをまとめ、解析して、実験方法を見 直し、プロトコールを立て直す。 <授業内容の振り返り> ・立て直したプロトコールを確認する。 ・チーム活動:ミーティング <復習> ・立て直した実験計画に必要な文 献調査を行う。 ・報告書記入4 予習 90 復習 10
第12回 <実験6:本実験1> ・実験5の結果を基に修正したプロトコールに従って 実験を行う(n=1)。 <授業内容の振り返り> ・実験について振り返り、結果や問題点を整理する。 ・チーム活動:実験 ・チーム活動:ミーティング <予習> ・個人課題(ノート):実験計画と 方法をチャートなどにまとめ、そ れを見ながら実験できるようにし ておく。 <復習> ・個人課題(ノート):実験6で行 った活動内容を整理する。 ・個人課題:報告書記入5 予習 30 復習 70
第13回 <実験7:本実験2> ・必要に応じて、検量線作成のためのデータを取る。 ・実験6の結果から必要であると考えた実験回数のデ ータを取る。 <授業内容の振り返り> ・実験について振り返り、結果や問題点を整理する。 ・チーム活動:実験 ・チーム活動:ミーティング <予習> ・個人課題(ノート):実験計画と 方法をチャートなどにまとめ、そ れを見ながら実験できるようにし ておく。 <復習> ・個人課題(ノート):実験7で行 った活動内容を整理する。 ・個人課題:報告書記入6 予習 30 復習 70
第14回 <データ解析> ・実験データを解析し、グラフなどにまとめる。 <ポスターの作成> ・ポスター作りの注意点を学び、第15回授業で発表す るためのポスターを作成する。 ・個人活動:データ解析 ・チーム活動:ポスター作成 <予習> ・個人課題:報告書を完成する。 ・ノートを提出できるようにして おく。 <復習> ・チーム:ポスターの作成を進め る。 予習  20 復習 90
第15回 1BB1と1BB2の合同授業…24.305室集合 <ポスターセッション> ・ポスターセッションを行う。 <自己点検授業> ・使用した器具の整理・片づけ ・総括 ・ポスターセッション ・チーム活動:片づけ ・講義 <予習> ・チーム課題:ポスターの完成 ・個人課題(ノート):ポスターセ ッションでの説明と質問対応につ いてまとめる。 <復習> ・個人課題:ポスターセッション 報告書を作成する。 ・個人課題(ノート):授業を振り 返り、重要事項を整理する。 予習 70 復習 20