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学習支援計画書(シラバス) 検索システム
専門教育課程 機械工学科
授業科目区分 科目名 単位数 科目コード 開講時期 履修方法
専門教育課程
専門科目
専門
マイクロ・ナノ加工
Micro-Nano Processing
2 E026-01 2023年度
6期(後学期)
修学規程第4条を参照
担当教員名
*印は、実務経験のある教員を示しています。
授業科目の学習・教育目標
キーワード 学習・教育目標
1.マイクロ・ナノテクノロジー 2.MEMS・超微細加工 3.研磨・CMP 4.表面改質 5.地域連携 近年のものづくりには超精密,超微細な部品や機構を実現する技術が要求されており,これ らは圧力センサー,インクジェットプリンターのヘッド,ジャイロスコープなどのMEMSに加 えて,半導体デバイスや微細機械の製造などに応用されている.また,加工方法には既存の ものを微細化していくトップダウン型と構成する原子を目的に合わせて積み上げていくボト ムアップ型があるので,両者の特徴も理解しなければならない.本科目では,このような超 精密,超微細な部品や機構を得るための加工方法の基本的概念や応用事例を学習する.
授業の概要および学習上の助言
新しい技術分野であるマイクロからナノスケールの部品を加工・生産できる各種プロセッシングについて学習する.以下に講 義の概略を示す. 1.マイクロ,メゾ,ナノで表すスケールの概念と加工法との関連 2.表面改質法の概要 3.MEMSの概念 4.Siウエハーの平坦化加工 5.化学的機械的複合研磨法を利用した平坦化加工 6.最新のトップダウン型微細加工 7.レーザーを用いた微細加工 8.まとめ 講義内容の理解を深めるために,演習問題を適宜出題し解説する.関数電卓が必要になるので,必ず持参すること.また,必 要に応じて外部講師による特別講演会を実施する.それについては,別途指示する.
教科書および参考書・リザーブドブック
教科書:指定なし 参考書:ナノテクノロジー入門[オーム社] リザーブドブック:ナノテクノロジーのすべて[工業調査会]、超精密加工の基礎と実際[日刊工業新聞社]、図解ナノテク活用技術        のすべて[工業調査会]、機械・材料系のためのマイクロ・ナノ加工の原理[共立出版]
履修に必要な予備知識や技能
加工関連科目,材料関連科目などで学習した基礎知識,要素技術を統合発展させることがマイクロ・ナノ加工の発展につなが るので,これらの科目を充分理解しておくことが必要である.
学生が達成すべき行動目標
No. 学科教育目標
(記号表記)
J,K マイクロ,メゾ,ナノスケールで構成される超精密,超微細な部品や機構を説明できる.
J,K 表面改質法の原理と特徴を説明できる.
J,K,N 超精密研磨プロセスの位置づけやその原理に加えて,それに使用される消耗副資材の特徴や選定方法を説明できる.
J,K,N 最新の微細加工技術の加工原理,応用事例を説明できる.
達成度評価
評価方法
試験 クイズ
小テスト
レポート 成果発表
(口頭・実技)
作品 ポートフォリオ その他 合計
総合評価割合 0 75 25 0 0 0 0 100
指標と評価割合 総合評価割合 0 75 25 0 0 0 0 100
総合力指標 知識を取り込む力 0 60 10 0 0 0 0 70
思考・推論・創造する力 0 15 5 0 0 0 0 20
コラボレーションと
リーダーシップ
0 0 0 0 0 0 0 0
発表・表現・伝達する力 0 0 5 0 0 0 0 5
学習に取組む姿勢・意欲 0 0 5 0 0 0 0 5
※総合力指標で示す数値内訳、授業運営上のおおよその目安を示したものです。
評価の要点
評価方法 行動目標 評価の実施方法と注意点
試験
クイズ
小テスト
小テストは複数回実施する. 講義ノート,演習問題,配布資料,教科書等で復習し,OHなどを利用して疑問点の解消に努めなければ いけない.試験範囲等についての詳細は別途授業の中で伝達する.学生証は必ず持参し,小テスト時に提 示すること.
レポート 複数回のレポート課題を提示し,指定の方法で作成・提出する. 今後の発展が期待される領域とその適用分野について,ビデオの視聴,専門用語の調査,それらに 関する討論などを授業時間内に行い,指定された内容をレポートとして提出する.討論の運営,レポート 課題の内容と提出などの詳細は,別途伝達する.
成果発表
(口頭・実技)
作品
ポートフォリオ
その他
具体的な達成の目安
理想的な達成レベルの目安 標準的な達成レベルの目安
①マイクロ,メゾ,ナノで表す寸法の概念とそれを実現する加 工法を説明できる. ②表面改質法とそれによって実現する機能性薄膜の特徴を説明 できる. ③超精密研磨プロセスの位置づけやその原理に加えて,研磨条 件やそれに使用される消耗副資材の選定方法を説明できる. ④極微小寸法の形状を実現する最新の加工法と応用事例を説明 できる. (文章中の番号は学生の行動目標の番号に対応しています) ①マイクロ,メゾ,ナノで表す寸法の概念を説明できる. ②代表的な表面改質法の原理を説明できる. ③超精密研磨プロセスの位置づけやその原理に加えて,それに 使用される消耗副資材の選定方法を説明できる. ④極微小寸法の形状を実現する最新の加工法の原理を説明でき る. (文章中の番号は学生の行動目標の番号に対応しています)
CLIP学習プロセスについて
一般に、授業あるいは課外での学習では:「知識などを取り込む」→「知識などをいろいろな角度から、場合によってはチーム活動として、考え、推論し、創造する」→「修得した内容を表現、発表、伝達する」→「総合的に評価を受ける、GoodWork!」:のようなプロセス(一部あるいは全体)を繰り返し行いながら、応用力のある知識やスキルを身につけていくことが重要です。このような学習プロセスを大事に行動してください。
※学習課題の時間欄には、指定された学習課題に要する標準的な時間を記載してあります。日々の自学自習時間全体としては、各授業に応じた時間(例えば2単位科目の場合、予習2時間・復習2時間/週)を取るよう努めてください。詳しくは教員の指導に従って下さい。
授業明細
回数 学習内容 授業の運営方法 学習課題 予習・復習 時間:分※
1 学習支援計画書を基に科目の学習目標,概要や行動目 標を理解する.特にこの科目が機械工学科の教育目標 のどの部分を担っているか,具体的な達成レベルの目 安を理解する. 本科目の講義方針を理解し,マイクロプロセッシング についての基礎的事項,マイクロ,ナノなどのサイズ 概念について学習する. 講義 テキストの“序章”をよく読んで 超精密加工技術の必要性を理解す る. 90
2 超精密加工技術における超精密切削の必要性と加工技 術について概説する. 【微小切削機構・超精密旋削における問題点・加工精 度の及ぼす熱変形】 講義 テキストの第1章を良く読んで理 解する.授業後に市販の超精密加 工機を調査し,工業的な利用法及 びこれを活用した工業製品を理解 する. 90
3 マイクロ切削技術の応用例とこれを可能とするための 周辺技術について学習する. 【光学素子金型・微細工具・加工装置及び制御】 講義 講義ノート,配布資料などを利用 して復習するとともに,専門用語 の理解に努める.理解が不十分の 部分については解消できるよう務 める. 90
4 高エネルギービーム加工などを用いた他の微細加工技 術について学習する. 【種類と発展の経緯・加工原理と応用】 <中間振り返りと自己点検> 疑問点の解消,知識の定着,などを目的とした中間振 り返りを行う. 講義と質疑 テキストの第4章を良く読んで理 解する.講義ノート,配布資料な どを利用して復習するとともに, 専門用語の理解に努める.理解が 不十分の部分については解消でき るよう務める. 120
5 【小テスト】第1回から第4回までの学習の理解度を 確認する. 【総合演習】 さまざまな分野へ活用されるマイクロ加工技術に関す る事例を紹介し,今後の発展について討議する. 小テスト 講義と質疑 講義ノート,配布資料などを利用 して復習するとともに,専門用語 の理解に努める. 理解度が不十分な個所を復習する . 90
6 研磨加工の意味と必要性を学習する.このとき,一般 的な内容とともに,身近な(地域の)題材も取り入れ て研磨の歴史や必要性,さらには身近にある研磨・擦 過作用について実例を提示して概説する.また,砥粒 加工法におけるラッピング,ポリシング,CMP(Chemi cal Mechanical Polishing)の位置づけや,研削加工 との相違点について学習する. 講義と質疑 テキストを良く読んで理解する. 研磨・CMPに関する2種類のレポー トを課す.それについて少しずつ 取り組みを開始する. 90
7 ラッピング(メカニカルポリシング)の種類や特徴を 学習し,使用される消耗副資材の特徴や用途を学習す る. 講義と質疑 講義ノート・テキスト・配付資料 を利用して復習するとともに専門 用語の理解に努め,疑問点を解消 する.レポートが提示された場合 には計画的に実施し,所定日に提 出できるよう十分に取り組む. 90
8 CMPで用いられる消耗副資材がプロセスコストに占め る割合を概説し,有効利用法の必要性を学習する.さ らに,研磨装置の変遷やプレストン則を学習する.特 にプレストン則で重要となる相対摩擦速度の考え方( 導出方法)を理解する. 講義と質疑 演習 講義ノート・テキスト・配付資料 を利用して復習するとともに専門 用語の理解に努め,疑問点を解消 する.レポートが提示された場合 には計画的に実施し,所定日に提 出できるよう十分に取り組む. 90
9 CMPで用いられるスラリーやそれに含まれる砥粒に要 求される特徴を学習する. 講義と質疑 演習 講義ノート・テキスト・配付資料 を利用して復習するとともに専門 用語の理解に努め,疑問点を解消 する.レポートが提示された場合 には計画的に実施し,所定日に提 出できるよう十分に取り組む. 90
10 CMPで用いられるパッドに要求される特徴を学習する .さらに,CMPの最新評価技術や研磨メカニズムの各 種説を紹介し,そこから消耗副資材に求められる特性 を学習する. 【小テスト】第6回から第10回(の途中)までの学習 の理解度を確認する. 【総合演習】余裕があれば,低炭素社会を実現するた めに近年導入が大きく進んでいるLED基板やパワーデ バイス基板,さらには特殊研磨・CMP法について,そ の構造や製造プロセスを紹介し,今後の発展について 討議する. 小テスト 講義と質疑 講義ノート・テキスト・配付資料 を利用して復習するとともに専門 用語の理解に努め,疑問点を解消 する.レポートが提示された場合 には計画的に実施し,所定日に提 出できるよう十分に取り組む. 90
11 ナノテクノロジーと関連が強い真空とそれを利用した 加工技術の基礎を学ぶ.真空の概念を学習する.また ,圧力を表す単位を理解する. 講義と質疑 演習問題を復習し,疑問点を解消 する. 60
12 表面改質に関連が深いプラズマの基礎について学ぶ. CVD,PVD,などの具体的な表面改質法の特徴を 学ぶ. 講義と質疑 授業後に市販の表面改質装置を調 査し,工業的な利用法及びこれを 活用した工業製品を理解する. 60
13 マイクロ・ナノ加工分野で活用されるSiの結晶学的 特徴,Si単結晶の製造法を学習する. 【総合演習】 演習とその解説によってこれまでの復習を行う. <中間振り返りと自己点検> 疑問点の解消,知識の定着,などを目的とした振り返 り授業を行う. 演習と解説 レポートの内容を説明する. 材料科学Ⅰで学習したブラベー格 子,ミラー指数など結晶の表記法 を復習した上で授業に臨む. 提示された課題の調査を開始する . 60
14 【小テスト】 第11回から第13回までの学習の理解度を確認する . 【総合演習】 スマートフォンの構造や機能とナノテクノロジーの関 連,具体的な機能性薄膜などを紹介し,今後の発展に ついて討論する. 小テスト 講義と質疑 討論 講義ノート,配布資料などを利用 して復習するとともに,専門用語 の理解に努める. 理解度が不十分な個所を復習する . 120
15 【振り返り授業】 小テストを返却し,模範解答の提示と解説を行う.疑 問点の解消と理解をさらに深めるための質疑応答の時 間を設ける.さらに,提出されたレポートの解説を行 う. 【自己点検】 小テスト及びレポートについて自己点検し,今後の学 習計画を立案する. 小テスト及びレポートの解説 全体の講評 小テストの内容を復習する. レポートを作成し,授業開始時に 提出する. 120 120