|| 英語(English)
学習支援計画書(シラバス) 検索システム
専門教育課程 応用バイオ学科
授業科目区分 科目名 単位数 科目コード 開講時期 履修方法
専門教育課程
専門科目
専門
微生物学
Microbiology
2 B113-01 2023年度
4期(後学期)
修学規程第4条を参照
担当教員名
*印は、実務経験のある教員を示しています。
授業科目の学習・教育目標
キーワード 学習・教育目標
1.微生物の取扱い方 2.微生物の種類と細胞構造 3.微生物増殖と代謝 4.微生物の遺伝と遺伝子工学 5.環境問題と地域連携 人間は古来より微生物を利用して、パン、清酒、味噌、醤油、納豆、チーズなどの食品を製 造してきた。近年では微生物は、発酵食品に限らず医薬品や有用物質の生産、環境浄化、廃 棄物のリサイクル、バイオエネルギー生産、遺伝子組換えなど幅広い産業分野で重要な役割 を果たしている。地域と連携したプロジェクトの納豆菌を利用した環境負荷低減化農業につ いて学ぶ。
授業の概要および学習上の助言
講義内容を以下に示す。 1.微生物の取扱い      培養方法や観察(グラム染色性、好気性・嫌気性細菌、球菌・桿菌など) 2.微生物の種類と細胞構造  微生物の種類やその細胞構造 3.微生物の増殖と代謝    エネルギー獲得と増殖特性、物質の代謝や代謝調節 4.微生物の遺伝と遺伝子工学 遺伝、修復、突然変異、遺伝子組換え 5.微生物機能の利用     発酵、スクリーニング、有用酵素の生産、医薬品や機能性成分の生産 6.環境への微生物利用(地域貢献を例にとり)環境問題についての取り組み等 本科目では地域連携として、納豆菌を農業に利用し、環境負荷低減化を試みる取り組みについて、研究の地域貢献へのありか たについても学ぶ機会とする。また、幅広い環境問題についても考える。 教科書以外の専門書や入門書を予め熟読し、意味が分からない専門用語を特にしらべて理解しておくこと。特殊な用語が多い ため、意味が分からないと授業の内容が理解できなくなる。
教科書および参考書・リザーブドブック
教科書:微生物学[化学同人] 参考書:指定なし リザーブドブック:指定なし
履修に必要な予備知識や技能
「微生物学」では、事前科目である「基礎生物学」、「バイオ工学入門」、「生化学」など基礎的な専門知識が必要とされる 。これらの学習内容を修得していることを前提に、微生物に関する基礎的な理解を深めるとともに、微生物を利用した応用的 な技術へと講義内容を発展させる。したがってまず、微生物とは何か、また「基礎生物学」や「バイオ工学入門」、「生化学 」で学んだ内容を回顧し、その上で知識の習得度に不安がある学生は、それぞれの科目の教科書や配布プリント、ノートなど で復習してから授業に臨むことを強く勧める。
学生が達成すべき行動目標
No. 学科教育目標
(記号表記)
I,L 微生物の培養に用いる機器、器具などの操作方法を含めて説明できる。
I,L 微生物の種類や細胞構造を理解し、説明できる。
I,L 微生物の変異や形質転換を理解し、説明できる。
I,L 微生物の有効利用(環境浄化・エネルギー生産・食品加工)について説明できる。
I,L 微生物利用の地域産業との関わり(地域連携)について説明できる。
達成度評価
評価方法
試験 クイズ
小テスト
レポート 成果発表
(口頭・実技)
作品 ポートフォリオ その他 合計
総合評価割合 40 30 20 0 0 0 10 100
指標と評価割合 総合評価割合 40 30 20 0 0 0 10 100
総合力指標 知識を取り込む力 15 10 0 0 0 0 0 25
思考・推論・創造する力 20 20 10 0 0 0 0 50
コラボレーションと
リーダーシップ
0 0 0 0 0 0 0 0
発表・表現・伝達する力 5 0 10 0 0 0 0 15
学習に取組む姿勢・意欲 0 0 0 0 0 0 10 10
※総合力指標で示す数値内訳、授業運営上のおおよその目安を示したものです。
評価の要点
評価方法 行動目標 評価の実施方法と注意点
試験 臨時試験および達成度確認試験を、学期の中間および最後に実施する。評価割合はそれぞれ20%で、計40 %である。試験では、知識を問う問題、考察する問題を中心に出題する。特に考察(記述問題)する問題 については、分かりやすく書かれているか、正しい専門用語を使用しているか、問題の解答となっている かを評価の基準とする。
クイズ
小テスト
授業内容の理解度を確認するために、小テストを3回実施する。評価割合は、合 計で40%である。知識を問う問題、考察する問題を中心に出題する。特に考察(記述問題)する問題につ いては、分かりやすく書かれているか、正しい専門用語を使用しているか、問題の解答となっているかを 評価の基準とする。
レポート 課題については授業において提示する。レポートの書き方(ルール)を守り、自分なりの考えがまとめら れているかについて、重点をおいて書くこと。分かりやすい文章で正しく専門用語が使用されているか、 レポートとしての体裁をもっているかを評価基準とする。
成果発表
(口頭・実技)
作品
ポートフォリオ
その他 学習態度として、授業ににおける聴講態度や質問など積極的な学習態度を10%として評価する。他の学生 に迷惑となる私語や態度をとった場合、減点対象とする。基礎点を6点とし、授業態度や授業への参加意 欲により加算・減点する。
具体的な達成の目安
理想的な達成レベルの目安 標準的な達成レベルの目安
●微生物の種類と分類を体系的に説明できる。 ●原核微生物および真核微生物の構造を詳細に説明できる。 ●微生物の培養に必要な機器や器具の用途を覚え、それらを組 み合わせた実験操作方法を説明できる。 ●突然変異の種類を複数挙げて説明できる。 ●形質転換と接合の原理をそれぞれ説明できる。 ●微生物による有用物質の生産例を複数挙げて説明できる。 ●抗生物質の種類を複数挙げ、その作用部位を説明できる。 ●物質循環に関わる微生物を複数挙げ,その反応を段階的に説 明できる。 ●微生物を用いた地域貢献の実用例を理解し、説明できる。 ●微生物の種類と分類を断片的に説明できる。 ●原核微生物および真核微生物の構造の一部を説明できる。 ●微生物の培養に必要な機器や器具の用途を説明できる。 ●突然変異の種類を1例挙げて説明できる。 ●形質転換の原理を説明できる。 ●微生物による有用物質の生産例を1つ挙げて説明できる。 ●抗生物質の種類を複数挙げることができる。 ●物質循環に関わる微生物を複数挙げることができる。 ●微生物によるバイオエネルギーの生産方法および環境浄化技 術をそれぞれ1つ説明できる。 ●微生物の地域貢献について理解できる。
CLIP学習プロセスについて
一般に、授業あるいは課外での学習では:「知識などを取り込む」→「知識などをいろいろな角度から、場合によってはチーム活動として、考え、推論し、創造する」→「修得した内容を表現、発表、伝達する」→「総合的に評価を受ける、GoodWork!」:のようなプロセス(一部あるいは全体)を繰り返し行いながら、応用力のある知識やスキルを身につけていくことが重要です。このような学習プロセスを大事に行動してください。
※学習課題の時間欄には、指定された学習課題に要する標準的な時間を記載してあります。日々の自学自習時間全体としては、各授業に応じた時間(例えば2単位科目の場合、予習2時間・復習2時間/週)を取るよう努めてください。詳しくは教員の指導に従って下さい。
授業明細
回数 学習内容 授業の運営方法 学習課題 予習・復習 時間:分※
1 授業ガイダンス ・配布するシラバスを基に科目の概要や学習目標、行 動目標を理解する。 微生物・微生物学の歴史と発展および他の生物系学問 との関連について、概要を学ぶ。特に、微生物を利用 した地域貢献の具体例について説明し、微生物の有用 性を理解する。 講義と質疑 教科書の予習 教科書1-14p 微生物学の歴史について  講義内容の復習 教科書1-14p 予習 40 復習 30
2 ・微生物の取扱いについて学ぶ 前回の授業内容に関する口頭質問を行う 講義と質疑 予習 教科書1-14p 予習 40 復習 30
3 ・微生物の種類と分類方法について学ぶ 滅菌・純粋培養・顕微鏡観察・保存について。 微生物の大きさをマイクロメーターによる演習。 前回の授業内容に関する口頭質問を行う。 講義と質疑 自己点検 予習 教科書15-28p 滅菌・純粋培養・顕微鏡観察・保 存を調べる。 復習 教科書15-28p 予習 40 復習 30
4 小テスト1 ・特殊環境微生物や細胞構造、分類について学ぶ 病原性微生物や極限環境微生物と細胞構造を理解する 。 前回の授業内容に関する口頭質問を行う。 小テスト1実施 講義と質疑 予習 教科書29-66p 病原性微生物や極限環境微生物と 細胞構造について調べる。 復習 教科書29-66p 予習 90 復習 30
5 有用物質のスクリーニングについて 実例を挙げて説明する。 ・レポート課題提示 講義と質疑 自己点検 予習 教科書67-76p 増殖特性・連続培養・同調培養・ 増殖因子について調べてくる。 復習 教科書67-76p   予習 40 復習 30
6 小テスト2実施 ・ウィルスについて学ぶ ウィルスの構造やその生活環、病原性について学ぶ。 前回の授業内容に関する口頭質問を行う。 講義と質疑 小テスト2実施 予習 教科書65-66p 試験範囲について調べてくる。 復習 教科書65-66p 予習 60復習 30
7 ・微生物、ヒトの免疫について学ぶ 前回の授業内容に関する口頭質問を行う。 バクテリアの免疫機構と人の免疫機構の違いについて 。 講義と質疑 試験の解説 予習 教科書45-50p バクテリアの免疫機構と人の免疫 機構について調べてくる。 復習 教科書45-50p 予習 40 復 習 30
8 小テスト3実施 ・培養工学について学ぶ 培養挙動の見方、考え方について。 前回の授業内容に関する口頭質問を行う。 小テスト3実施 講義と質疑 予習 教科書67-76p 培養に関わる諸因子(C源、N源 、溶存酸素、pHについて調べて くる。 復習 教科書67-76p 予習 90 復習 30
9 ・微生物の遺伝子工学Ⅰについて学ぶ 核酸の構造と機能、ゲノム、制限酵素、プラスミドな ど基本事項について考える。 講義と質疑 予習 教科書77-91P PCRについて調べてくる。 復習 教科書77-91P   予習 60 復習 20
10 中間試験実施 遺伝子工学Ⅱ ・PCRやその他遺伝子工学で利用される技術につい て、微生物利用の観点から学ぶ。 中間試験実施 講義と質疑 予習 教科書1-91p 物質代謝(エネルギー獲得)につ いて調べてくる 復習 教科書1-91p 予習 100 復習 30
11 ・遺伝子組換えについて学ぶ。 遺伝子組換え技術に必要な材料、例えば制限酵素、ベ クター、リガーゼ、形質転換、PCRについて調べる 。 講義と質疑 予習 教科書105-115p 遺伝子組換え技術に必要な材料に ついて調べてくる。 復習 教科書105-115p 予習 60復習 60
12 期末試験実施 ・遺伝子組換え技術について(続き)学ぶ。 前回の授業内容に関する口頭質問を行う。 講義と質疑 自己点検 予習 教科書1-1115p アルコール発酵食品や乳酸発酵食 品、有機酸発酵およびアミノ酸発 酵について調べてくる。 復習 教科書1-115p   予習 120 復習 30
13 発酵食品について学ぶⅠ ・ビール、日本酒、ワインなどのアルコール飲料と微 生物との関りについて。 前回の授業内容に関する口頭質問を行う。 講義と質疑 自己点検 予習 教科書139-142p アルコール飲料と微生物との関り について調べてくる。 復習 教科書139-142p 予習 60 復習 30
14 発酵食品について学ぶⅡ ・納豆、みそ、しょうゆ、チーズ、ヨーグルトなどの 発酵食品について学ぶ。 前回の授業内容に関する口頭質問を行う。 。 講義 試験返却と解説 自己点検 予習 教科書142-170p 復習 教科書142-170p   予習 60 復習 40
15 微生物と人間の生活とのかかわり(環境分野) ・環境問題について考える。 自己点検授業 授業アンケート実施 これまでの授業内容の質疑応答 自己点検 授業アンケート これまでの復習 予習 30 復習 30