|| 英語(English)
学習支援計画書(シラバス) 検索システム
専門教育課程 応用バイオ学科
授業科目区分 科目名 単位数 科目コード 開講時期 履修方法
専門教育課程
専門科目
専門
バイオ情報基礎
Fundamental Bioinformatics
2 B116-01 2023年度
4期(後学期)
修学規程第4条を参照
担当教員名
*印は、実務経験のある教員を示しています。
授業科目の学習・教育目標
キーワード 学習・教育目標
1.情報リテラシー(地域貢献) 2.遺伝子配列解析 3.分子系統解析 4.データベース検索 5.タンパク質の立体構造 遺伝情報は4つの分子の並びから構成されており、それぞれの分子名の頭文字であるAGC Tの4文字に置き換えることにより文字情報へと変換することができる。すなわち生命を理 解するためには、この文字情報を計算が核的に処理することが必要不可欠であり、生命科学 者はそのための技術を身につけることが必須となる。本授業では遺伝子情報処理に必要なア ルゴリズムを学ぶととも情報処理(プログラミング)技術やデータベース検索などの情報リ テラシーについて学ぶ。
授業の概要および学習上の助言
 本科目では講義とともに演習を多く取り入れ、実際に体験しながら、遺伝子情報とは何かを学び、コンピュータを駆使した データベースやシミュレーション、配列解析技術について学ぶ。情報リテラシーについては地域貢献(COCプログラム)の ために必要な知識と技術であり、情報工学(コンピュータサイエンス)の内容も含んでいる。また、本科目は単なるパソコン 上の検索技術を学ぶのではなく、生物における情報の意味を考察することを目的とするため、既に履修済みの「基礎生物学」 ・「細胞の構造と機能」・「細胞生物学」・「分子生物学」・「基礎生化学」・「応用生化学」など多くの科目の知識が必要 である。これらの科目を復習した上で履修することを強く望む。  教科書は使わず、教員の作成した資料に沿って授業を行う。資料は授業前日までに教材配信システムにより配布するので、 必ずダウンロードをして予習をしておくこと。
教科書および参考書・リザーブドブック
教科書:指定なし 参考書:指定なし リザーブドブック:指定なし
履修に必要な予備知識や技能
分子生物学や生化学などの基礎知識が必要である。既に履修済みの関連科目を復習して臨むこと。またパソコン演習を行うた め(2回を予定)ので、各自のノートパソコンの状態をチェックし、演習に使用できるようにしておくこと(Javaのイン ストールが済んでいることが望ましい)。
学生が達成すべき行動目標
No. 学科教育目標
(記号表記)
I 情報リテラシーについて正しい知識を持ち、実践することができる。
I,N 相同性検索手法の原理を説明することができる。
I,N 系統樹作成手法の原理を説明することができる。
I,K,N 相同性検索から系統解析を行い、系統樹を作成することができる。
N 必要に応じたデータベースから、必要なデータを取り出すことができる。
K,N タンパク質の立体構造の検索を行うことができる。
達成度評価
評価方法
試験 クイズ
小テスト
レポート 成果発表
(口頭・実技)
作品 ポートフォリオ その他 合計
総合評価割合 20 30 40 0 0 0 10 100
指標と評価割合 総合評価割合 20 30 40 0 0 0 10 100
総合力指標 知識を取り込む力 5 10 15 0 0 0 0 30
思考・推論・創造する力 5 10 15 0 0 0 0 30
コラボレーションと
リーダーシップ
0 0 0 0 0 0 0 0
発表・表現・伝達する力 0 0 0 0 0 0 0 0
学習に取組む姿勢・意欲 10 10 10 0 0 0 10 40
※総合力指標で示す数値内訳、授業運営上のおおよその目安を示したものです。
評価の要点
評価方法 行動目標 評価の実施方法と注意点
試験 講義内容についての理解度をテストする。基礎的な問題だけではなく応用問題も出題されるので、講義で 扱った手法の原理をきちんと理解しておく必要がある。
クイズ
小テスト
全ての講義において講義中に内容に関する演習を行う。そのため欠席をするとこの演習の点数も失うこと になるので注意すること(1回欠席で1〜3点減点)。
レポート レポート(宿題:内容はその都度指定)を4回出題する。レポートの配点40%と高いので、わからない ところはオフィスアワーを活用し、きちんと仕上げてから「期限内」に提出すること。単位を取得できな かった学生のほとんどはレポートの提出率が悪いということを付け加えておく。
成果発表
(口頭・実技)
作品
ポートフォリオ
その他 すべての講義において演習を行うため、出席や受講態度なども点数に加味する。
具体的な達成の目安
理想的な達成レベルの目安 標準的な達成レベルの目安
1. 情報リテラシーについて正しい知識を持ち、実践すること ができる。 2. 相同性検索手法について手法の原理を理解し、詳細に説明 することができる。 3. 系統樹作成手法について手法の原理を理解し、詳細に説明 することができる。 4. 相同性検索から分子系統解析を行い、その結果について詳 細に説明をすることができる。 5. タンパク質の立体構造検索を行い、タンパク質の立体構造 に関する知見を得ることができる。 1. 情報リテラシーを理解し、実践することができる。 2. 相同性検索手法について説明することができる。 3. 系統樹作成手法について説明することができる。 4. 相同性検索から分子系統解析を行うことができる。 5. タンパク質の立体構造検索を行うことができる。
CLIP学習プロセスについて
一般に、授業あるいは課外での学習では:「知識などを取り込む」→「知識などをいろいろな角度から、場合によってはチーム活動として、考え、推論し、創造する」→「修得した内容を表現、発表、伝達する」→「総合的に評価を受ける、GoodWork!」:のようなプロセス(一部あるいは全体)を繰り返し行いながら、応用力のある知識やスキルを身につけていくことが重要です。このような学習プロセスを大事に行動してください。
※学習課題の時間欄には、指定された学習課題に要する標準的な時間を記載してあります。日々の自学自習時間全体としては、各授業に応じた時間(例えば2単位科目の場合、予習2時間・復習2時間/週)を取るよう努めてください。詳しくは教員の指導に従って下さい。
授業明細
回数 学習内容 授業の運営方法 学習課題 予習・復習 時間:分※
1回 配布するシラバスをもとに科目の概要や学習目標、行 動目標を理解する。 アルゴリズムとプログラミング  アルゴリズムとは何かを学び、今後の授業中の演習 で使用するツールについての説明を行い、準備を行う 。 シラバスの説明 パソコンを使った演習 (準備) 講義と質疑応答 自己点検授業(1) 本授業に関連する科目の復習  配布資料を読み、理解を含める  演習を解き直し、内容を理解す る 60 30
2回 バイオ・化学系のための情報科学基礎について学ぶ。 (Ⅰ.情報と法令【地域貢献】) 情報に関する法令を学ぶことにより、より良くインタ ーネットを利用するための準備、バイオテクノロジー 系の分野に関する法令を学ぶことにより、より良く研 究を行うための準備を行う 講義と質疑応答 自己点検授業(2) 予習課題による予習  配布資料を読み、わからない用 語(特に法令関係)について調べ ておく 講義内容の復習  配布資料を読み、理解を深める  演習を解き直し、内容を理解す る 60 60 30
3回 バイオ・化学系のための情報科学基礎について学ぶ。 (Ⅱ.バイオ・化学系のための情報理論【地域貢献】 ) 情報科学(情報処理の基礎理論)を学ぶことにより、 情報処理の仕組み(2進法など)について理解する。 講義と質疑応答 自己点検授業(3) 予習課題による予習  配布資料を読み、わからない用 語(パソコン関連)を調べておく 講義内容の復習  配布資料を読み、理解を深める  演習を解き直し、内容を理解す る 60 60 30
4回 インターネットを利用した配列検索と配列解析技術を 学ぶ。 (目的配列の検索と相同性検索) 配列相同性検索システムを用いた演習を行う。原理 を行う前に演習を行うことにより、何ができるのかを 確認する。演習後、原理を学ぶことで、その操作が正 しかったのかどうかを検証を行う。 講義と質疑応答 自己点検授業(4) 予習課題による予習  配布資料を読み、演習の内容と 手順を理解しておく 講義内容の復習  配布資料を読み、もう一度、演 習を手順通り行う  演習を解き直し、内容を理解す る 60 60 30
5回 配列解析技術について学ぶ。 (ペアワイズアライメントの原理Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ)  配列相同性解析による生物情報配列解析についてを 理解する  配列相同性の原理をドットマトリクス法で学ぶこと により、 パソコンを使った演習 自己点検授業(5) 予習課題による予習  配布資料を読み、演習の内容と 手順を理解しておく 講義内容の復習  配布資料を読み、もう一度、演 習を手順通り行う  演習を解き直し、内容を理解す る 90 60 30
6回 配列解析技術について学ぶ。 (ペアワイズアライメントの原理Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ) 配列相同性の原理をドットマトリクス法で学ぶ ドットマトリクス法のアルゴリズムについて学ぶ 講義と質疑応答 自己点検授業(6) 予習課題による予習  配布資料を読み、わからない用 語(パソコン関連)を調べておく 講義内容の復習  配布資料を読み、理解を深める  演習を解き直し、内容を理解す る 60 60 30
7回 配列解析技術について学ぶ。 (ペアワイズアライメントの原理Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ) ドットマトリクス法のアルゴリズムについて学ぶ 講義と質疑応答 自己点検授業(7) 予習課題による予習  配布資料を読み、わからない用 語を調べておく 講義内容の復習  配布資料を読み、理解を深める  演習を解き直し、内容を理解す る 60 60 30
8回 配列解析技術について学ぶ。 (FASTAの原理)  ドットマトリクス法を応用したFASTAの高速化 手法について学び、その原理を演習することによりF ASTAによる配列相同性解析についての理解を深め る 講義と質疑応答 自己点検授業(8) 予習課題による予習  配布資料を読み、わからない用 語を調べておく 講義内容の復習  配布資料を読み、理解を深める  演習を解き直し、内容を理解す る 60 60 30
9回 配列解析技術について学ぶ。 (BLASTの原理)  統計的アルゴリズムを用いたBLASTの高速化手 法について学び、その原理を演習することによりBL ASTによる配列相同性解析についての理解を深める 講義と質疑応答 自己点検授業(9) 予習課題による予習  配布資料を読み、わからない用 語を調べておく 講義内容の復習  配布資料を読み、理解を深める  演習を解き直し、内容を理解す る 60 60 30
10回 配列解析技術について学ぶ。 (マルチプルアライメント) マルチプルアライメントの手法について学ぶ。  ペアワイズアライメントとの違いを理解することに より、マルチアライメント行う際のルールを覚え、た だしくマルチプルアライメントを使える技術を身につ けることを目指す 講義と質疑応答 自己点検授業(10) 予習課題による予習  配布資料を読み、わからない用 語を調べておく 講義内容の復習  配布資料を読み、理解を深める  演習を解き直し、内容を理解す る 60 60 30
11回 インターネットを利用した配列検索と配列解析技術を 学ぶ。 (マルチプルアライメント)  配列相同性検索からマルチプルアライメントを行い 、系統解析を行うまでの一連の演習を行う。実際に研 究室で行うであろう手順で演習を行うことにより、配 列解析技術を身につけることを目指す 講義と質疑応答 自己点検授業(11) 予習課題による予習  配布資料を読み、わからない用 語を調べておく 講義内容の復習  配布資料を読み、理解を深める  演習を解き直し、内容を理解す る 60 60 30
12回 配列解析技術について学ぶ。 (系統樹作成手法の原理Ⅰ)  系統樹作成の基礎である距離行列法による作成法を 学び、系統樹を手計算で求めることにより、系統樹に 対する理解を深める パソコンを使った演習 自己点検授業(12) 予習課題による予習  配布資料を読み、演習の内容と 手順を理解しておく 講義内容の復習  配布資料を読み、もう一度、演 習を手順通り行う  演習を解き直し、内容を理解す る 90 60 30
13回 配列解析技術について学ぶ。 (系統樹作成手法の原理Ⅱ)  最節約法など、配列情報以外の情報による系統解析 を行う手法について学び、正しく系統解析を行うため の技術を身につけることを目指す 講義と質疑応答 自己点検授業(13) 予習課題による予習  配布資料を読み、わからない用 語を調べておく 講義内容の復習  配布資料を読み、理解を深める  演習 を解き直し、内容を理解 する 60 60 30
14回 インターネットを利用した配列検索と配列解析技術を 学ぶ。 (マルチプルアライメント、系統樹)  配列相同性検索からマルチプルアライメントを行い 、系統解析を行うまでの一連の演習を行う。実際に研 究室で行うであろう手順で演習を行うことにより、配 列解析技術を身につけることを目指す 講義と質疑応答 自己点検授業(14) 予習課題による予習  配布資料を読み、わからない用 語を調べておく 講義内容の復習  配布資料を読み、理解を深める  演習を解き直し、内容を理解す る 60 60 30
15回 達成度確認試験 試験時間は 60 分を目安に行い、試験後、残りの時間 を利用して問題の解説を行う 試験 解説 自己点検授業(15) 予習  1〜14回の授業の復習 復習  試験問題を解き直し、これまで の授業についての理解を深める 270 90