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学習支援計画書(シラバス) 検索システム
専門教育課程 応用化学科
授業科目区分 科目名 単位数 科目コード 開講時期 履修方法
専門教育課程
専門科目
専門
生命科学
Life Science
2 B017-01 2024年度
5期(前学期)
修学規程第4条を参照
担当教員名
*印は、実務経験のある教員を示しています。
授業科目の学習・教育目標
キーワード 学習・教育目標
1.酵素阻害剤 2.タンパク質の構造と機能 3.シグナル伝達 4.免疫システム 5.ペプチド合成と医薬品開発 化学を応用する対象として、生物は未だ解明されていない事象が多く,化学のフロンティア と言える.生物の持つ精緻な構造や機能発現メカニズムを調べ、その原理を高機能性物質の 設計・有用産物の生産・医薬品や治療法の開発に利用するというように、生物機能への期待 が高まっている。本講義では、この分野で将来活躍するための素養として、糖質・脂質・タ ンパク質・核酸などの生体分子が、細胞や生物の中で複雑に関わり合って機能している実例 と、医薬品の研究開発や化学物質の生産における実例(特に地域における応用例)を学ぶ。
授業の概要および学習上の助言
講義前半では酵素反応速度論から酵素の構造・機能を取扱い、後半に生体内で機能するタンパク質の例を見ていきます。 1.酵素の構造・機能・応用 2.細胞間情報伝達 3.免疫システム 4.ポリペプチドの合成と利用 5.生体分子の分析法 講義の初めに、生命の中で重要な役割を果たしている酵素に焦点をあて、酵素反応の特徴と速度論的考察を学んだ後、酵素の 産業への応用例を紹介します。次にタンパク質の機能例として、細胞間情報伝達システムと免疫システムで働くタンパク質の 構造と機能を学んだ後、医薬品の開発例としてポリペプチドの化学合成法と関連する分析法にも目を向けます。
教科書および参考書・リザーブドブック
教科書:基礎講義 生化学[東京化学同人]、大学で学ぶ 身近な生物学[羊土社] 参考書:高分子化学[朝倉書店]、生体高分子の基礎[実教出版]、基礎から学ぶ生物学・細胞生物学 第4版[羊土社] リザーブドブック:指定なし
履修に必要な予備知識や技能
基礎生化学、応用生化学を履修し、習熟していることが望ましい。生化学(基礎・応用)の授業で学習した内容を発展させた 内容となるため、これまでの授業の復習をきちんとしてから授業に臨むこと(予習)。また、生体分子の構造や性質を理解す るためには有機化学、物理化学、分析化学の知識が重要です。
学生が達成すべき行動目標
No. 学科教育目標
(記号表記)
L,M 酵素阻害剤の反応速度論を説明することができる。
L,M 細胞間情報伝達システムについて説明することができる。
L,M 免疫システムについて説明することができる。
L,M,N,S タンパク質の構造の特徴を説明することができる。
L,M,N,S ポリペプチドの化学合成法と分析法を説明することができる。
達成度評価
評価方法
試験 クイズ
小テスト
レポート 成果発表
(口頭・実技)
作品 ポートフォリオ その他 合計
総合評価割合 20 50 0 30 0 0 0 100
指標と評価割合 総合評価割合 20 50 0 30 0 0 0 100
総合力指標 知識を取り込む力 10 20 0 20 0 0 0 50
思考・推論・創造する力 10 20 0 10 0 0 0 40
コラボレーションと
リーダーシップ
0 0 0 0 0 0 0 0
発表・表現・伝達する力 0 0 0 0 0 0 0 0
学習に取組む姿勢・意欲 0 10 0 0 0 0 0 10
※総合力指標で示す数値内訳、授業運営上のおおよその目安を示したものです。
評価の要点
評価方法 行動目標 評価の実施方法と注意点
試験 達成度認定試験(筆記・演習)を行う。
クイズ
小テスト
単元ごとの講義終了時や次の講義時に、講義の内容に関する確認の小テストを行う。 タンパク質の構造 細胞間情報伝達(シグナル伝達) 免疫システム ポリペプチドの化学合成法と利用 生命科学の分析法
レポート
成果発表
(口頭・実技)
酵素反応速度論に関する演習を行う。
作品
ポートフォリオ
その他
具体的な達成の目安
理想的な達成レベルの目安 標準的な達成レベルの目安
生体分子(特にタンパク質)の構造的特徴がその機能にどのよ うに結びついているかを説明でき、また推測することができる 。生命科学に関する基礎的知識を習得し、その知見や技術が物 質生産や医薬品開発などで応用されている実例を理解した上で 、自らも新しい課題を見つけることができる。 生体分子(特にタンパク詩う)の構造的特徴を理解している。 生命科学に関する基礎的知識を習得し、その知見や技術が物質 生産や医薬品開発・医療分野で応用されていることを理解でき る。
CLIP学習プロセスについて
一般に、授業あるいは課外での学習では:「知識などを取り込む」→「知識などをいろいろな角度から、場合によってはチーム活動として、考え、推論し、創造する」→「修得した内容を表現、発表、伝達する」→「総合的に評価を受ける、GoodWork!」:のようなプロセス(一部あるいは全体)を繰り返し行いながら、応用力のある知識やスキルを身につけていくことが重要です。このような学習プロセスを大事に行動してください。
※学習課題の時間欄には、指定された学習課題に要する標準的な時間を記載してあります。日々の自学自習時間全体としては、各授業に応じた時間(例えば2単位科目の場合、予習2時間・復習2時間/週)を取るよう努めてください。詳しくは教員の指導に従って下さい。
授業明細
回数 学習内容 授業の運営方法 学習課題 予習・復習 時間:分※
1 配布するシラバスを基に、科目の概要や学習目標、行 動目標を理解する。 生命科学・生化学・分子生物学と有機化学の接点 酵素反応速度論の基礎(1) 対面授業 講義と質疑応答 資料の解説と問題による、酵 素の反応速度論の復習 自己点検 生化学のテキスト中の酵素反応速 度論を読んでおく。 酵素反応速度論  ミカエリス-メンテンの式、L -Bプロット  各種パラメータの意味 60 60
2 酵素反応速度論(2)  単純な酵素反応解析演習  阻害剤の取扱い 対面授業 演習・講義と質疑応答 学習内容の自己点検 テキストの相当する部分を読んで 疑問点を整理しておく 講義内容の復習 90 60
3 酵素反応速度論(3)  阻害剤の取扱い演習 対面授業 演習・講義と質疑応答 テキストの相当する部分を読んで 疑問点を整理しておく。 講義内容の復習 まとめノートの整理 90 90
4 酵素反応速度論(4) 演習とまとめ 対面授業 講義・演習と質疑応答 分子構造モデルの実習 学習内容の自己点検 テキストの相当する部分を読んで 疑問点を整理しておく。 講義内容の復習 まとめノートの整理 90 90
5 タンパク質の構造と機能(1)  αヘリックス構造・β構造  分子構造モデルによる考察 対面授業 講義と質疑応答 学習内容の自己点検 テキストの相当する部分を読んで 疑問点を整理しておく。 講義内容の復習 まとめノートの整理 90 90
6 タンパク質の構造と機能(2)  酵素の立体構造を安定化する相互作用 タンパク質の構造と機能(3)  タンパク質の機能メカニズム 対面授業 講義と質疑応答 学習内容の自己点検 テキストの相当する部分を読んで 、疑問点を整理しておく 講義内容の整理 90 90
7 タンパク質の構造と機能(確認小テスト) 細胞間の情報伝達システム(1)  シグナル伝達機構(Gタンパク質) 対面授業 講義と質疑応答 確認小テスト 学習内容の自己点検 テキストの相当する部分を読んで 、疑問点を整理しておく 講義内容の復習 タンパク質の構造と機能の総まと め 90 90
8 細胞間の情報伝達システム(2)  シグナル伝達機構(Gタンパク質以外)   対面授業 講義と質疑応答 学習内容の自己点検 テキストの相当する部分を読んで 、疑問点を整理しておく 講義内容の復習 タンパク質の構造と機能の総まと め 90 90
9 シグナル伝達機構(確認小テスト) 免疫システムの中で機能するタンパク質(1) 対面授業 講義と質疑応答 確認小テスト 学習内容の自己点検 テキストの相当する部分を読んで 、疑問点を整理しておく 細胞間情報伝達システムの総まと め 90 90
10 免疫システムの中で機能するタンパク質(2) 対面授業 講義と質疑応答 学習内容の自己点検 テキストの相当する部分を読んで 、疑問点を整理しておく 講義内容の復習 まとめノートの整理 90 90
11 免疫システム(確認小テスト) ポリペプチドの化学合成法 対面授業 講義と質疑応答 確認小テスト 学習内容の自己点検 テキストの相当する部分を読んで 疑問点を整理しておく。 免疫システムの総まとめ 90 90
12 ポリペプチドの化学合成法(確認小テスト) タンパク質の構造と機能(総まとめ) 対面授業と演習 講義と質疑応答 確認小テスト 学習内容の自己点検 2年次のテキストの相当する部分 を読んで疑問点を整理しておく。 興味ある事項の整理 90 90
13 総合試験(タンパク質の構造と機能) 生命科学の分析法(1) 対面授業と演習 総合試験 講義と質疑応答 学習内容の自己点検 これまでのまとめノートを総復習 する。 医薬品開発の実例を分子レベルで 理解する。 180 90
14 生命科学の分析法(確認小テスト) 医薬品開発とポリペプチド 生命科学の分析法(2) 対面授業 講義と質疑応用 確認小テスト 学習内容の自己点検 ポリペプチドの構造の復習 ペプチド合成法の整理 60 90
15 応用バイオ工学の総復習と自己点検 生物機能を利用した先端科学の実例(地域連携も含む ) 対面授業 試験問題の解説 総合的な自己点検 これまでのノートを復習する。 復習:試験問題をもう一度考えて みる。 30 120