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専門教育課程 機械工学科
授業科目区分 科目名 単位数 科目コード 開講時期 履修方法
専門教育課程
専門科目
専門
材料科学Ⅲ
Materials Science III
2 E030-01 2024年度
5期(前学期)
修学規程第4条を参照
担当教員名
*印は、実務経験のある教員を示しています。
授業科目の学習・教育目標
キーワード 学習・教育目標
1.腐食・防食 2.破壊 3.合金鋼・非鉄金属 4.非金属材料・複合材料 5.材料選択 機械,構造物の設計製作の際には材料の特性を理解した上で適切な材料選択が必要となる. これまでに修得した材料科学Ⅰおよび材料科学Ⅱでの材料の構造と性質に関する基礎および 鉄鋼材料の特性に関する知識をベースとして,本講義では材料の欠点となる腐食や破壊機構 を習得し,非鉄金属,樹脂,セラミックス,複合材料の構造と特性を理解する.その上で, 適切な材料選択ができる応用力を養う.
授業の概要および学習上の助言
材料に関する基礎知識として下記の項目を学習する. ・腐食・防食技術 ・破壊力学 ・ステンレス鋼・合金鋼 ・アルミニウムおよびアルミニウム合金 ・銅および銅合金 ・樹脂 ・セラミックス ・複合材料 材料科学Ⅰ,材料科学Ⅱでの内容と上記内容から,地域に関連した材料選択のケーススタディを行う. 授業は対面を基本とし,状況に応じてオンラインやハイフレックス実施と柔軟に対応する.
教科書および参考書・リザーブドブック
教科書:指定なし 参考書:指定なし リザーブドブック:指定なし
履修に必要な予備知識や技能
本講義は材料科学Ⅰ,材料科学Ⅱの理解を前提に進める.材料科学Ⅰで学んだ材料の組織や構造と特性との関係を理解するこ と,材料科学Ⅱで習得した鋼の組織形成と特性との関係を理解しておくこと.現象やしくみの理解に熱力学の知識も必要とな る.
学生が達成すべき行動目標
No. 学科教育目標
(記号表記)
D,J,K 腐食の基本機構および代表的な腐食形態と防食方法を理解する.
D,J,K 材料の破壊機構を理解する.
D,J,K ステンレス鋼や合金鋼の構造と特性を理解する.
D,J,K 非鉄金属,セラミックス,樹脂,複合材料の構造と特性との関係を理解する.
J,K,O 工学的なニーズに応じた適切な材料選択ができる
達成度評価
評価方法
試験 クイズ
小テスト
レポート 成果発表
(口頭・実技)
作品 ポートフォリオ その他 合計
総合評価割合 40 40 20 0 0 0 0 100
指標と評価割合 総合評価割合 40 40 20 0 0 0 0 100
総合力指標 知識を取り込む力 30 30 0 0 0 0 0 60
思考・推論・創造する力 10 10 10 0 0 0 0 30
コラボレーションと
リーダーシップ
0 0 0 0 0 0 0 0
発表・表現・伝達する力 0 0 5 0 0 0 0 5
学習に取組む姿勢・意欲 0 0 5 0 0 0 0 5
※総合力指標で示す数値内訳、授業運営上のおおよその目安を示したものです。
評価の要点
評価方法 行動目標 評価の実施方法と注意点
試験 学期末に達成度確認試験を実施する.
クイズ
小テスト
小テストを2回行う.
レポート 材料選択に関する課題を提示する.これまでに学習した各種材料の構造と特性を理解した上で適切な材料 を選択する.
成果発表
(口頭・実技)
作品
ポートフォリオ
その他
具体的な達成の目安
理想的な達成レベルの目安 標準的な達成レベルの目安
①腐食の原理と代表的腐食形態を理解し適切な防食方法を選択 できる. ②材料の破壊機構を説明できる ③合金鋼やステンレス鋼などの特性をその構造から理解する. ④非鉄金属,セラミックス,樹脂,複合材料の構造と特性との 関係を説明できる. ⑤工学的にニーズに応じた適切な材料を選択できる. (文章中の番号は学生の行動目標の番号に対応しています.) ①アノード,カソードで腐食が進行することを理解し,犠牲防 食の原理を説明できる. ②平面ひずみ破壊靭性値(KⅠC)の意味を説明できる. ③合金鋼やステンレス鋼の特徴を説明できる. ④代表的なアルミニウムや銅合金,セラミックス,樹脂,複合 材料の特性を説明できる. ⑤材料の使用環境での利点や欠点を指摘できる. (文章中の番号は学生の行動目標の番号に対応しています.)
CLIP学習プロセスについて
一般に、授業あるいは課外での学習では:「知識などを取り込む」→「知識などをいろいろな角度から、場合によってはチーム活動として、考え、推論し、創造する」→「修得した内容を表現、発表、伝達する」→「総合的に評価を受ける、GoodWork!」:のようなプロセス(一部あるいは全体)を繰り返し行いながら、応用力のある知識やスキルを身につけていくことが重要です。このような学習プロセスを大事に行動してください。
※学習課題の時間欄には、指定された学習課題に要する標準的な時間を記載してあります。日々の自学自習時間全体としては、各授業に応じた時間(例えば2単位科目の場合、予習2時間・復習2時間/週)を取るよう努めてください。詳しくは教員の指導に従って下さい。
授業明細
回数 学習内容 授業の運営方法 学習課題 予習・復習 時間:分※
1 【授業】 本科目の教育目標を理解する.工学分野での材料が担 う役割を把握する. 本科目での達成レベルを把握する. 本科目の講義方針を説明する. 材料科学Ⅰ,材料科学Ⅱの内容を復習する. 授業と質疑 材料科学Ⅰ,材料科学Ⅱの内容を 教科書や講義資料で復習しておく . 本科目の教育目標を理解する. 60
2 【授業】 金属材料の欠点である腐食の原理(アノード反応,カ ソード反応と分極現象)を理解する.腐食反応におよ ぼすpH, 電位の影響を熱力学的な観点から理解する. 授業と質疑 高校で学習した電子の授受をとも なう酸化還元反応を復習しておく こと. 60
3 【授業】 腐食の代表的形態(均一腐食)の特徴と原理を理解す る.環境による危険な材料条件を把握する. 授業と質疑 身の回りの金属製品(自動車,硬 貨,調理器具等)の腐食状況を観 察する. 60
4 【授業】 腐食の代表的形態(孔食とすき間腐食,異種金属接触 腐食)の特徴と原理を理解する.環境による危険な材 料条件を把握する. 授業と質疑 身の回りの金属製品(自動車,硬 貨,調理器具等)の腐食機構を説 明する. 60
5 【授業】 微小亀裂を起点とする材料の破壊機構を理解する. 授業と質疑 身の回りの金属製品の防食法を説 明する. 60
6 【小テスト1】 第1回〜第5回の講義内容の理解度を確認する. 【授業】 合金鋼やステンレス鋼の特性をその構造から理解する . 小テスト1 授業と質疑 第1回〜第5回の講義内容の復習 転位強化,固溶強化,析出強化等 の金属の強化機構を復習しておく . 180
7 【振り返りと自己点検】 小テスト1を返却し問題を解説する.質疑で疑問点を 解消する. 【授業】 銅合金の種類とそれらの構造と特性を理解する. テスト問題解説 授業と質疑 共析系状態図から形成される組織 と得られる金属の特性との関係を 復習しておく. 60
8 【授業】 アルミニウム合金およびマグネシウム合金の種類とそ れらの構造と特性を理解する. 授業と質疑 時効による析出強化,転移による すべり変形機構を復習しておく. 60
9 【授業】 樹脂の種類とそれらの構造と特性を理解する. 授業と質疑 化学結合の種類とその特徴を復習 しておく. 60
10 【授業】 セラミックスの種類とそれらの構造と特性を理解する . 授業と質疑 面心立方,体心立方など基本的な 結晶構造とその特徴を復習してお く. 60
11 【授業】 複合材料の種類とそれらの構造と特徴を理解する. 授業と質疑 レポート課題の提示 60
12 【小テスト2】 第6回〜第11回の講義内容の理解度を確認する. 【総合授業】 材料選択の例題に関する討議により,これまでの材料 に関する知識や理解を確認する. 小テスト2 授業と質疑 例題の討議・解説 第6回〜第11回の講義内容の復 習 180
13 【振り返りと自己点検】 小テスト2を返却し問題を解説する.質疑で疑問点を 解消する. 【総合授業】 材料選択の例題に関する討議により,これまでの材料 に関する知識や理解を確認する. テスト問題解説 例題の討議・解説 身の回りの材料の選択理由を考え る. 120
14 【達成度確認試験】 第1回〜第13回の講義内容の理解度を確認する. 【総合授業】 材料選択の例題に関する討議により,これまでの材料 に関する知識や理解を確認する. 達成度確認試験 例題の討議・解説 第1回〜第13回の講義内容の復 習 180
15 【振り返りと自己点検】 達成度確認試験を返却し問題を解説する.質疑で疑問 点を解消する. レポート課題の討議・解説を行う.材料科学Ⅰ,材料 科学Ⅱ,および本科目の総合的な理解を深める. テスト問題解説 レポート課題を提出する. 60