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学習支援計画書(シラバス) 検索システム
専門教育課程 応用化学科
授業科目区分 科目名 単位数 科目コード 開講時期 履修方法
専門教育課程
専門科目
専門
有機合成化学
Chemistry of Organic Synthesis
2 B008-01 2024年度
3期(前学期)
修学規程第4条を参照
担当教員名
*印は、実務経験のある教員を示しています。
授業科目の学習・教育目標
キーワード 学習・教育目標
1.有機化学 2.有機合成 3.反応機構 4.求核付加反応 5.置換反応・脱離反応 化学分野のみならず、環境・生物・材料等、あらゆる分野において有機化学の系統的な知識 が必要である。本講義では、有機合成化学の基礎となる事項のうち、ハロゲン化アルキルの 性質と反応機構、アルコール・フェノール・エーテルの性質や反応や合成、アルデヒドやケ トンの求核付加反応、カルボン酸とその誘導体の修得を学習教育目標とする。これらの合成 反応で得られる薬と抗菌物質・抗生物質に関しては、医学部・薬学部との連携が必要となる .健康や医療・衛生に関する分野における有機合成化学の貢献についても考える。
授業の概要および学習上の助言
下記項目を順次学習する。なお、化学式に頼って反応を覚えるのではなく、有機電子論的な思考や各種構造決定法を用い、総 合的に理解する事が望ましい。 1. ハロゲン化アルキルの構造、性質及び命名法 2. Grignard反応 3. 置換反応の機構 4. 脱離反応の機構 5. アルコールの性質と反応や合成 6. フェノールの性質と反応や合成 7. エーテルの性質と反応や合成 8. アルデヒドの求核付加反応 9. ケトンの求核付加反応 10. カルボン酸の反応 11. 1〜10を踏まえて、医薬品・健康・衛生に関する試薬が実社会でどのように役立っているか考える
教科書および参考書・リザーブドブック
教科書:指定なし 参考書:指定なし リザーブドブック:指定なし
履修に必要な予備知識や技能
有機化学に引き続き、有機合成化学の基礎となる概念および用語、反応機構等を学習する。予習によって理解が難しい点を洗 い出し、理解した内容を復習の際に自分の表現で書き示す事が肝要である
学生が達成すべき行動目標
No. 学科教育目標
(記号表記)
L,M,N ハロゲン化アルキルの反応(Grignard反応)を理解できる
L,M,N ハロゲン化アルキルの置換、脱離反応を理解できる
L,M,N アルコールの性質や反応を理解できる
L,M,N フェノール・エーテルの反応や合成を理解できる
L,M,N アルデヒドとケトンの求核付加反応を理解できる
L,M,N カルボン酸の反応を理解できる
達成度評価
評価方法
試験 クイズ
小テスト
レポート 成果発表
(口頭・実技)
作品 ポートフォリオ その他 合計
総合評価割合 40 40 20 0 0 0 0 100
指標と評価割合 総合評価割合 40 40 20 0 0 0 0 100
総合力指標 知識を取り込む力 10 10 0 0 0 0 0 20
思考・推論・創造する力 10 10 5 0 0 0 0 25
コラボレーションと
リーダーシップ
0 0 5 0 0 0 0 5
発表・表現・伝達する力 10 10 5 0 0 0 0 25
学習に取組む姿勢・意欲 10 10 5 0 0 0 0 25
※総合力指標で示す数値内訳、授業運営上のおおよその目安を示したものです。
評価の要点
評価方法 行動目標 評価の実施方法と注意点
試験 下記内容にて試験を実施する。点数化した試験結果は、行動目標の達成度評価に用いる。 ・ハロゲン化アルキルの構造、性質及び反応(Grignard反応) ・アルコール・フェノール・エーテルの性質と反応や合成 ・アルデヒド、ケトンの求核付加反応 ・カルボン酸の反応
クイズ
小テスト
振り返り小テストを実施し(実施日は事前に案内)、講義中に得た知識の定着度及び理解が不十分な項目 の洗い出しを行う。小テスト結果は、予習・復習の効果及び学習姿勢の観点から、行動目標の達成度評価 に反映する。
レポート 行動目標に関連したテーマを選定し、レポート作成を課す。レポート内容に関しては、有機化学の観点に て論理的な思考であるかを重点的に検討し、行動目標の達成度評価に反映する。レポートは後日返却し、 当日一部のレポートに対し、教員からコメントし、全員で質疑応答を行うことにより総合力ラーニングの 場とする。
成果発表
(口頭・実技)
作品
ポートフォリオ
その他 授業に臨む姿勢を評価に反映する。授業中に講義の内容についての簡単な質問を行い、学生をランダムに 指名し解答を求める。学生に解答を黒板に書かせ、ディスカッションする場合もある(アクティブラーニ ングの場)。
具体的な達成の目安
理想的な達成レベルの目安 標準的な達成レベルの目安
1.ハロゲン化アルキルの構造を理解し、正しく命名できる 2.Grignard反応の機構を理解し、正しく説明できる 3.SN2, SN1及びE1, E2反応の機構を十分に理解し、正しく説 明できる 4.アルコールの性質や反応を理解し、正しく説明できる 5.フェノール・エーテルの反応や合成を十分に理解し、正し く説明できる 6.アルデヒド、ケトンの求核付加反応を十分に理解し、正し く説明できる 7.カルボン酸の反応を十分に理解し、正しく説明できる 1.ハロゲン化アルキルの構造を理解できる 2.Grignard反応の機構を理解できる 3.SN2, SN1及びE1, E2反応の機構を十分に理解できる 4.アルコールの性質や反応を理解できる 5.フェノール・エーテルの反応や合成を十分に理解できる 6.アルデヒド、ケトンの求核付加反応を十分に理解できる 7.カルボン酸の反応を十分に理解できる
CLIP学習プロセスについて
一般に、授業あるいは課外での学習では:「知識などを取り込む」→「知識などをいろいろな角度から、場合によってはチーム活動として、考え、推論し、創造する」→「修得した内容を表現、発表、伝達する」→「総合的に評価を受ける、GoodWork!」:のようなプロセス(一部あるいは全体)を繰り返し行いながら、応用力のある知識やスキルを身につけていくことが重要です。このような学習プロセスを大事に行動してください。
※学習課題の時間欄には、指定された学習課題に要する標準的な時間を記載してあります。日々の自学自習時間全体としては、各授業に応じた時間(例えば2単位科目の場合、予習2時間・復習2時間/週)を取るよう努めてください。詳しくは教員の指導に従って下さい。
授業明細
回数 学習内容 授業の運営方法 学習課題 予習・復習 時間:分※
1 科目概要及び行動目標、学習法の解説 有機化学と実社会との関係 地域医療・衛生・健康と化学薬品の使用に関する解説 S体、R体の定義 問題6.2、6.3,6.9,6.10を解く 学習支援計画書による授業概 要の説明 教科書中、学習内容に示された内 容に対応する箇所を読み、用語を 再確認しておく 教科書、ノートを再度読み返すと 共に、教科書の問題から適宜自分 で選択し、解答案を作成する 90 90
2 ハロゲン化アルキルの構造及び命名法 問題7.1(a)(e)(f)と7.2(a)(b)を解く 問題7.4、7.5を解く 講義と質疑応答、自己点検 教科書中、学習内容に示された内 容に対応する箇所を読み、用語を 再確認しておく 教科書、ノートを再度読み返すと 共に、教科書の関連する問題を解 いて整理する。 90 90
3 ハロゲン化アルキルの求核置換反応 Grignard反応及びその機構 例題7.2、問題7.6、7.7を解く 講義と質疑応答、自己点検 電気的陰性度の考え方を確認して おく Grignard反応の実例を挙げ、副生 成物を含む反応をまとめる 90 90
4 求核置換反応(SN2)の機構 問題7.8-7.12を解く 講義と質疑応答、自己点検 第一および第二, 第三級ハロゲン 化物及びアルコールの定義を確認 しておく SN2反応機構を纏めておく。電子 の曲がった→を使って反応機構を 示す。 90 90
5 SN1反応機構 問題7.14,7.15を解く 脱離反応 講義と質疑応答、自己点検 脱離反応について確認しておく E2, E1反応の機構をまとめる (例題7.8、問題7.18,7.19) 90 90
6 アルコールの性質と反応 Zaitsev則 問題8・1〜8・3(命名)、8・5、8・6 (還元反応) 、8・9,8・10(脱水反応とZaitsev則)を解く。 講義と質疑応答 (黒板に学生に回答させ、デ ィスカッションをクラスで行 う) アルコールの反応性 試験において解答が不十分であっ た箇所を再確認する アルコールの反応(問題8.1-8.11 ) 180 90
7 エーテル合成とフェノールの合成の反応機構 問題8・14,8.15を解く グリニヤール試薬によるアルコール合成 問題8.7と8.8を解く 講義と質疑応答、自己点検 フェノールの反応性について確認 しておく 教科書、ノートを再度読み返すと 共に、教科書の問題に対し、解答 案を作成する(問題8.16) 関連する英文問題を作成 90 90
8 小テストの説明と小テスト(試験前の説明を含めて50 分) イブプロフェンの合成に挑戦する 講義と質疑応答、自己点検 エーテルの反応性について確認し ておく 教科書、ノートを再度読み返すと 共に、教科書の問題から適宜自分 で選択し、解答案を作成する(問 題8.17-8.21) 90 90
9 フェノールのアルコール類似反応 エーテルの反応性 問題8.17を(a)(b)を解く 講義と質疑応答、自己点検 教科書、ノートを再度読み返すと 共に、教科書の問題から適宜自分 で選択し、解答案を作成する 英語の問題を作成する 90 90
10 アルデヒド・ケトンの命名法 問題9.3を解く アルデヒド・ケトンの合成法 問題9.4-9.7 アルデヒド・ケトンからのアルコール合成(Grignard 試薬の利用) 問題9.10 講義と質疑応答、自己点検 アルデヒド・ケトンの命名法につ いて確認しておく) 教科書、ノートを再度読み返すと 共に、教科書の問題から適宜自分 で選択し、解答案を作成する 90 90
11 カルボン酸の命名法を 問題10.1,10.2を解く カルボン酸の酸性度 問題10.5,10.6,10.7を解く 講義と質疑応答 教科書、ノートを再度読み返すと 共に、教科書の問題に対し、解答 案を作成する(問題9.4-9.7) 90 90
12 Fischerエステル合成 問題10.12 酸塩化物のエステルへの変換機構 問題10.13を解く 講義と質疑応答 小テスト以降の範囲の復習(達成 度確認試験に向けて) 試験において解答が不十分であっ た箇所を再確認する 180 90
13 酸無水物とその反応 例題10.6の反応に電子の→を付けた反応機構をノート に記述 アミドの合成法 問題10.14〜10.17、10.21を解く 講義と質疑応答、自己点検 小テスト以降の範囲の復習(達成 度確認試験に向けて) 試験の範囲の確認 90 90
14 カルボン酸誘導体の反応 酸ハロゲン化物,エステルの化学 1〜13回までの講義の要点の解説 達成度確認試験 講義と質疑応答 達成度確認試験 達成度試験問題の内容の復習 薬の合成 90 90
15 1〜14回までの講義の要点の解説と達成度確認試験内 容の復習 講義と質疑応答 有機合成化学の理解を確認す るための総合的復習 試験返却(自己点検授業) 第1回から第14回までの講義内容 、これまでの小テスト をまとめておく 試験において解答が不十分であっ た箇所を再確認する 180 90