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学習支援計画書(シラバス) 検索システム
専門教育課程 応用バイオ学科
授業科目区分 科目名 単位数 科目コード 開講時期 履修方法
専門教育課程
専門科目
専門
細胞の構造と機能
Structure and Function of the Cell
2 B107-01 2024年度
3期(前学期)
修学規程第4条を参照
担当教員名
*印は、実務経験のある教員を示しています。
授業科目の学習・教育目標
キーワード 学習・教育目標
1.細胞小器官 2.膜輸送 3.エネルギー 4.酵素 5.細胞呼吸・発酵 細胞は生命を構成する基本単位であり,生命の有無をわける最小の単位である。本科目では 、細胞小器官や細胞の構造維持に関わるタンパク質の機能を学び、細胞を外界から隔てる細 胞膜の構造やはたらきに関する知識を習得する。また、細胞内での化学反応を司る酵素や細 胞内のエネルギーとしてはたらくATPが細胞内でどのように用いられるかについて学び、代 謝における酵素や代謝過程の調節とエネルギー生産についての理解を深める。
授業の概要および学習上の助言
細胞の構造やはたらきを理解するための基本的知識として、以下の項目について学習する。 1.細胞の構造        顕微鏡、細胞小器官(オルガネラ)、細胞骨格、細胞共生進化 2.細胞膜の構造と機能     脂質二重層、膜貫通タンパク質、拡散、浸透、受動輸送、チャネル、キャリヤー、能動輸 送 3.エネルギー変換       エネルギー、代謝、異化と同化、化学反応、ATP、酵素、阻害因子、アロステリック酵素 4.グルコースの代謝      細胞呼吸、発酵、酸化還元反応、解糖系、クエン酸回路、電子伝達鎖 一年次前学期の「基礎生物学」の後続科目の一つである。「基礎生物学」で学んだ細胞に関する箇所を復習して授業を受ける ことを薦める。それに加えて、高校で生物を履修した学生は、高校生物の内容を復習してから授業に出席することが望ましい 。高校で生物を履修していなかった学生は、教科書や参考書等で、生物や細胞のシステムについてある程度理解してから授業 に臨んで欲しい。
教科書および参考書・リザーブドブック
教科書:指定なし 参考書:指定なし リザーブドブック:指定なし
履修に必要な予備知識や技能
「細胞の構造と機能」では、一年次前学期の必修科目である「基礎生物学」の学習内容を修得していることを前提に、生命の 成り立ちにおける細胞の役割について学習する。「基礎生物学」ではどのような知識を獲得したのかを回顧し、その上で知識 の定着率に不安がある学生は、それぞれの科目の教科書や配布プリント、ノートなどで復習してから授業に臨むことを強く薦 める。一年次後学期開講の「人体の構造と機能」との関連性も考えながら、人体における細胞の重要性を認識して欲しい。
学生が達成すべき行動目標
No. 学科教育目標
(記号表記)
I,K 細胞小器官や細胞骨格の構造と機能を理解し、説明できる。
I,K 細胞膜の構造と機能を理解し、説明できる。
I,K 細胞内における化学反応とATPのはたらきを理解し、説明できる。
I,K 酵素の構造や活性の調節機構を理解し、説明できる。
I,K 細胞呼吸について理解し、説明できる。
I,K,L 発酵について理解し、説明できる。
達成度評価
評価方法
試験 クイズ
小テスト
レポート 成果発表
(口頭・実技)
作品 ポートフォリオ その他 合計
総合評価割合 40 30 20 0 0 0 10 100
指標と評価割合 総合評価割合 40 30 20 0 0 0 10 100
総合力指標 知識を取り込む力 10 15 5 0 0 0 0 30
思考・推論・創造する力 15 10 5 0 0 0 0 30
コラボレーションと
リーダーシップ
0 0 0 0 0 0 0 0
発表・表現・伝達する力 10 5 10 0 0 0 0 25
学習に取組む姿勢・意欲 5 0 0 0 0 0 10 15
※総合力指標で示す数値内訳、授業運営上のおおよその目安を示したものです。
評価の要点
評価方法 行動目標 評価の実施方法と注意点
試験 試験は、学期の半ばと学期末に中間試験と学期末試験を実施する。評価割合は各30%で、合計40%である 。定められた解答時間を充分に用いての、自らの知識をもとにしての解答および記述の内容を評価する。 したがって、専門用語の穴埋めのみならず、記述式の設問も出題される。専門用語の意味を理解するとと もに、用語同士の関連性を把握し、それらの内容を文章としてどれだけ正しく表現できるのかが評価の対 象となる。誤字・脱字や意味が通らない文章は減点の対象となり得るので注意すること。
クイズ
小テスト
クイズ・小テストは、必要に応じて行う。プラカードでサンプル人数のみ行う。
レポート レポートは、1回出題する。評価割合は20%である。複数の設問からなるので、内容に即した文献を探し 出し、設問に対して自らの表現で解答することが求められる。文献の丸写しは減点の対象となるので、控 えること。また、レポートの体裁として必要な項目(題名、ページ番号、参考文献・引用文献の記載)が 不足している場合も減点となる可能性があるので、注意すること。
成果発表
(口頭・実技)
作品
ポートフォリオ
その他 学習態度は、授業の出席と授業における受講態度を評価する。評価割合は、合計で10%である。また受講 態度として、講義ノートを学期の終わりに評価する。 授業中に他人に迷惑をかける言動(私語や頻繁な中座、携帯電話の操作など)を繰り返す学生は、減点す る。一方、学習内容に即した質問は加点評価の対象とする。ただし、講義と関係ない内容を質問する行為 は、減点の対象とするので注意すること。
具体的な達成の目安
理想的な達成レベルの目安 標準的な達成レベルの目安
●細胞小器官の名称、構造および働きを、相互に関連付けて説 明できる。 ●細胞膜を介した物質輸送を、物質の性質や膜タンパク質の分 類に基づき説明できる。 ●化学反応におけるエネルギーの役割とATPを関連付けて説明 できる。 ●酵素の活性とその調節機構について、順を追って説明できる 。 ●細胞呼吸の各過程を、段階的に説明できる。 ●細胞呼吸と発酵の相違について、明確に説明できる。 ●細胞小器官の名称、構造および働きを、ある程度説明できる 。 ●細胞膜を介した物質輸送の種類を、説明できる。 ●化学反応におけるエネルギーの役割を説明できる。 ●酵素の活性と基質特異性について、説明できる。 ●細胞呼吸の各過程を、説明できる。 ●細胞呼吸と発酵の相違について、ある程度説明できる。
CLIP学習プロセスについて
一般に、授業あるいは課外での学習では:「知識などを取り込む」→「知識などをいろいろな角度から、場合によってはチーム活動として、考え、推論し、創造する」→「修得した内容を表現、発表、伝達する」→「総合的に評価を受ける、GoodWork!」:のようなプロセス(一部あるいは全体)を繰り返し行いながら、応用力のある知識やスキルを身につけていくことが重要です。このような学習プロセスを大事に行動してください。
※学習課題の時間欄には、指定された学習課題に要する標準的な時間を記載してあります。日々の自学自習時間全体としては、各授業に応じた時間(例えば2単位科目の場合、予習2時間・復習2時間/週)を取るよう努めてください。詳しくは教員の指導に従って下さい。
授業明細
回数 学習内容 授業の運営方法 学習課題 予習・復習 時間:分※
1 ガイダンス(配布するシラバスを基に科目の概要や学 習目標、行動目標を理解する) 原核細胞と真核細胞 講義と質疑 [予習]教科書pp17〜30を読んで おく。 [復習]原核生物の構造について 整理し、教科書p80チェックリス ト1,2を解く。 60 40
2 細胞小器官 講義と質疑 [予習]教科書pp31〜50を読んでお く。 [復習]細胞内膜系小器官の構造と 機能について整理し、教科書pp80 〜81チェックリスト5〜7を解く。 60 40 60
3 細胞小器官・細胞骨格 講義と質疑 [予習]教科書pp50〜68を読んでお く。 [復習]細胞内共生系小器官および 細胞骨格の構造と機能について整 理し、教科書pp80〜81チェックリ スト3,4,8を解く。 60 40 60
4 モータータンパク質・細胞外構造・細胞共生進化 講義と質疑 [予習]教科書pp68〜79を読んでお く。 [復習]細胞骨格および細胞外構造 体の構造と機能について整理し、 教科書pp80〜81チェックリスト9, 10を解く。 60 40
5 細胞膜の構造と性質・細胞間認識 講義と質疑 [予習]教科書pp87〜102を読んで おく。 [復習]細胞膜の構造と性質および 膜タンパク質による細胞間認識に ついて整理。 60 40
6 細胞接着と拡散輸送 講義と質疑 [予習]教科書pp102〜119を読んで おく。 [復習]細胞接着と単純拡散につい て整理 60 40
7 受動輸送と能動輸送 細胞膜による物質の取り込み・細胞膜のその他の機能 講義と質疑 [予習]教科書pp120〜137を読んで おく。 [復習]促進拡散について整理し、 教科書pp134〜135チェックリスト 6〜8を解く。 。中間試験範囲を復習する。 60 160
8 前半の学習内容の要点の説明 中間試験 生体におけるエネルギー 講義と質疑 中間試験の実施 [予習]教科書pp145〜154を読 んでおく。 [復習]エネルギーと代謝について 整理 30 30
9 生体における化学反応とATP 講義と質疑 中間試験の返却と振り返り [予習]教科書pp154〜164を読んで おく。 [復習] 45 30
10 酵素による触媒反応 講義と質疑 レポート課題を知らせる [予習]教科書pp164〜179を読んで おく。 [復習]酵素について整理 [課題]レポートを作成する。 60 40 60
11 酵素活性の調節 講義と質疑 [予習]教科書pp179〜193を読んで おく。 [復習]酵素活性の調節機構につい て整理 60 40 60
12 解糖系 講義と質疑 [予習]教科書pp201〜215を読んで おく。 [復習]グルコースからのエネルギ ー獲得について整理。 60 40
13 ピルビン酸酸化とクエン酸回路 発酵 講義と質疑 クイズ・小テスト(12)の 実施 学期末試験範囲を復習する。 [予習]教科書pp216〜226を読んで おく。 [復習]好気条件と嫌気条件におけ るグルコースからのエネルギー獲 得について整理 45 40
14 呼吸の電子伝達鎖 細胞呼吸と発酵のエネルギー生産効率 後半の学習内容の要点の説明 学期末試験 講義と質疑 講義と質疑の実施 学期末試験 60 160
15 自己点検授業 学期末試験の答案の返却と解説 総評 授業アンケートの実施 15