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学習支援計画書(シラバス) 検索システム
専門教育課程 航空システム工学科
授業科目区分 科目名 単位数 科目コード 開講時期 履修方法
専門教育課程
専門科目
専門
材料力学
Strength of Materials
4 E109-01 2024年度
3期(前学期)
修学規程第4条を参照
担当教員名
*印は、実務経験のある教員を示しています。
授業科目の学習・教育目標
キーワード 学習・教育目標
1.応力・ひずみ 2.引張・圧縮 3.はり 4.地域連携 材料力学とは、橋、鉄塔、ロボット、自動車並びに飛行機、さらに生体組織など形あるもの の各部に作用している力や変形状態を明らかにし、それらの結果を安全設計に役立てること ができるようになるための機械系の基礎となる重要な科目である。そのため、本科目では、 材料力学の基礎的な内容に関して、講義と演習により、徹底した理解を習得する。 また、地域社会で材料力学が活用されている構造物の実例を調べる。
授業の概要および学習上の助言
以下の内容は時代がいかに変化しようと、常に必要な基本的知識であって、工学に携わる者は完全に習得してほしい。演習問 題解答を多くこなすことが重要であるが、材料力学という学問は、公式やパターンを単に記憶するだけでは理解がきわめて困 難である。すべての問題について、もっとも基礎的な構成式(これは必ず覚える)からスタートして、問題文に適切な境界条 件を設定する(ここがポイントである)ことで問題解答する姿勢を継続すること。また、単純に問題解答するのでなく、ポン チ絵を用いながら、実際の力・モーメントのかかり方やそれにともなう変形の仕方を具体的にイメージしながら解答すること によって理解を深める工夫が必要となる。  1.応力とひずみ 2.フックの法則 3.材料の機械的性質 4.許容応力と安全率 5.骨組構造  6.熱応力 7.応力集中 8.内圧を受ける薄肉円筒 9.はりとその支持条件  10.はりのせん断力と曲げモーメント 11.はりの応力 12.はりのたわみ
教科書および参考書・リザーブドブック
教科書:わかりやすい材料力学の基礎 第2版[共立出版] 参考書:指定なし リザーブドブック:指定なし
履修に必要な予備知識や技能
本科目は「工業力学Ⅰ,Ⅱ」を十分に理解していることを前提に授業を実施する。本科目で学ぶ内容は、その後に開講される 「航空材料力学」や「航空構造力学Ⅰ,Ⅱ」の基礎となるので、十分に理解するように努めて欲しい。
学生が達成すべき行動目標
No. 学科教育目標
(記号表記)
D,I,J,M 垂直応力、せん断応力、垂直ひずみ、せん断ひずみの概念とフックの法則が理解でき、それらを応用することができる。
D,I,J,M 主要な材料の応力-ひずみ特性が描け、材料の変形や破壊挙動を説明できる。
D,I,J,M 材料の性質と設計に用いる基準強さや許容応力の関係を説明できる。
D,I,J,M 骨組構造に生じる応力や熱応力を求めることができ、応力集中の概念を説明できる。
D,I,J,M はりに働く荷重によって生ずる支点の反力やせん断力、曲げモーメントを求めることができ、SFD、BMDが描ける。
D,I,J,M はりに生ずる応力やはりのたわみを解析的に求めることができ、安全設計が行える。
達成度評価
評価方法
試験 クイズ
小テスト
レポート 成果発表
(口頭・実技)
作品 ポートフォリオ その他 合計
総合評価割合 40 30 20 0 0 0 10 100
指標と評価割合 総合評価割合 40 30 20 0 0 0 10 100
総合力指標 知識を取り込む力 25 15 10 0 0 0 0 50
思考・推論・創造する力 15 15 5 0 0 0 0 35
コラボレーションと
リーダーシップ
0 0 0 0 0 0 0 0
発表・表現・伝達する力 0 0 0 0 0 0 5 5
学習に取組む姿勢・意欲 0 0 5 0 0 0 5 10
※総合力指標で示す数値内訳、授業運営上のおおよその目安を示したものです。
評価の要点
評価方法 行動目標 評価の実施方法と注意点
試験 達成度確認試験を行う。垂直応力・せん断応力・垂直ひずみ・せん断ひずみ・フックの法則・材料の機械 的性質・許容応力・安全率といった基礎的な内容の理解をベースとして、熱応力や、はりの応力、たわみ などに関する問題が主として出題される。基礎的な構成式からスタートして、問題文に適切な境界条件を 設定することにより解答を導く過程について、どのレベルまで理解しているかを問う。ポンチ絵を用いな がら、実際の力・モーメントのかかり方やそれにともなう変形の仕方を具体的にイメージしながら解答す ること。
クイズ
小テスト
応力とひずみ、フックの法則、材料の機械的性質、許容応力と安全率、骨組構造、熱応力、応力集中、内 圧を受ける薄肉円筒、はりとその支持条件、はりのせん断力と曲げモーメント、はりの応力、はりのたわ みについて、それぞれ小テスト(合計3回)を行う。
レポート 学習意義の理解と知識の定着による総合的な材料力学の理解の推進のために、レポートを2回程度実施す る。内容は、本科目で学ぶ内容がどのようなものの設計にどのように利用されているかの調査と考察を主 体とする。未提出はもちろん期限を過ぎて提出されたレポートについては学習意欲がないものとして減点 する。
成果発表
(口頭・実技)
作品
ポートフォリオ
その他 日常的な学習に対する意欲、遅刻の状況、講義中の態度、質問およびオフィスアワーなどを総合的に評価 する。特に、質疑応答・討論などを通じたアクティブラーニングの実施を重視する。 なお、一部の講義はオンラインで行う場合もあり、オンラインでの対応も評価する。
具体的な達成の目安
理想的な達成レベルの目安 標準的な達成レベルの目安
①応力やひずみの概念が理解できる。 ②公称応力、真応力と公称ひずみ、真ひずみを区別できる。 ③基準強さや許容応力を用いて、安全設計ができる。 ④骨組構造に生じる応力や熱応力を計算できる。 ⑤すべてのはりのSFDやBMDが描ける。 ⑥はりの応力やたわみが計算でき、安全設計が達成できる。 ①応力やひずみを計算できる。 ②安全率を用いた計算ができる。 ③熱応力を計算できる。 ④はりのSFDやBMDが描ける。 ⑤簡単なはりの応力やたわみが計算できる。
CLIP学習プロセスについて
一般に、授業あるいは課外での学習では:「知識などを取り込む」→「知識などをいろいろな角度から、場合によってはチーム活動として、考え、推論し、創造する」→「修得した内容を表現、発表、伝達する」→「総合的に評価を受ける、GoodWork!」:のようなプロセス(一部あるいは全体)を繰り返し行いながら、応用力のある知識やスキルを身につけていくことが重要です。このような学習プロセスを大事に行動してください。
※学習課題の時間欄には、指定された学習課題に要する標準的な時間を記載してあります。日々の自学自習時間全体としては、各授業に応じた時間(例えば2単位科目の場合、予習2時間・復習2時間/週)を取るよう努めてください。詳しくは教員の指導に従って下さい。
授業明細
回数 学習内容 授業の運営方法 学習課題 予習・復習 時間:分※
1回 「配布する学習支援計画書を基に科目の学習目標、概 要や行動目標を理解する。特にこの科目が航空システ ム工学科の教育目標のどの部分を担っているか、具体 的な達成レベルの目安を理解する。」 本科目の講義方針を理解し、材料力学についての基礎 的事項を学習する。 SI単位と工学単位の換算を学習する。 講義、質疑 自己点検 復習:学習支援計画書、ノートを 反復復習して目的を明確に把握す る。 60 60
2回 応力について学習する。 講義、例題演習、質疑 自己点検 予習:教科書PP.4〜6をよく読ん でおく。 復習:授業の内容を復習し、教科 書の例題を解いて、応力の概念を 把握する。その後,教科書の関連 の演習問題を解く。 60 60
3回 ひずみについて学習する。 講義、例題演習、質疑 自己点検 予習:教科書PP.7〜9をよく読ん でおく。 復習:授業の内容を復習し、教科 書の例題を解いて、ひずみの概念 を把握する。その後,教科書の関 連の演習問題を解く。 60 60
4回 フックの法則について学習する。 講義、例題演習、質疑 自己点検 予習:教科書PP.9〜11をよく読ん でおく。 復習:授業の内容を復習し、教科 書の例題を解いて、フックの法則 の概念を把握する。その後,教科 書の関連の演習問題を解く。 60 60
5回 材料の機械的性質について学習する。 講義、例題演習、質疑 自己点検 予習:教科書PP.11〜14をよく読 んでおく。 復習:授業の内容を復習し、教科 書の例題を解いて、応力-ひずみ 線図の工学的意味を把握する。そ の後,教科書の関連の演習問題を 解く。 60 60
6回 許容応力と安全率について学習する。 講義、例題演習、質疑 自己点検 予習:教科書PP.14〜15をよく読 んでおく。 復習:授業の内容を復習し、教科 書の例題を解いて、許容応力と安 全率の工学的意味を把握する。 60 60
7回 第1〜6回の学習内容に関して、材料力学の基礎の問題 である第1章の演習問題を解き、理解を深める。 演習問題、質疑 自己点検 予習:教科書の第1章の演習問題 を解いておく。 復習:教科書の演習問題を繰り返 して解き、材料力学の基礎を理解 する。 90 60
8回 第1〜6回の学習内容に関して、復習後に第1回小テス トを行う。 小テスト(1) 自己点検 予習:教科書の第1章の例題と演 習問題を解いておく。 復習:小テストで理解不十分な点 を把握し、確実に理解する。 90 90
9回 第1回小テストの解説を行う。 骨組構造について学習する。 講義、例題演習、質疑 自己点検 予習:教科書PP.20〜21をよく読 んでおく。 復習:授業の内容を復習し、教科 書の例題を解く。 60 60
10回 熱応力に関して学習する。 講義、例題演習、質疑 自己点検 予習:教科書PP.33〜35をよく読 んでおく。 復習:身近な問題を想定して授業 の内容を復習するとともに、教科 書の例題を解く。その後,教科書 の関連の演習問題を解く。 60 60
11回 応力集中と内圧を受ける薄肉円筒に関して学習する。 講義、例題演習、質疑 自己点検 予習:教科書PP.36〜39をよく読 んでおく。 復習:身近な問題を想定して授業 の内容を復習するとともに、教科 書の例題を解く。その後,教科書 の関連の演習問題を解く。 60 60
12回 第9〜11回の学習内容に関して、第2章の演習問題を解 き、理解を深める。 演習問題、質疑 自己点検 予習:教科書の第2章の演習問題 を解いておく。 復習:教科書の演習問題を繰り返 して解き、自己の弱点の理解に努 める。 90 60
13回 第9〜12回の学習内容に関して、復習後に第2回小テス トを行う。 小テスト(2) 自己点検 予習:教科書の第2章の例題と演 習問題を解いておく。 復習:小テストで理解不十分な点 を把握し、確実に理解する。 90 90
14回 第2回小テストの解説を行うとともに、中間振り返り として、これまでの学習内容の総合復習を行う。 講義、質疑、討議 自己点検 予習:これまでの授業の内容を振 り返り、理解が不十分な点を把握 する。 復習:理解が不十分な点を復習し 、確実に理解する。 90 60
15回 はりとその支持条件について学習する。 講義、例題演習、質疑 自己点検 予習:教科書PP.41〜42をよく読 んでおく。 復習:身近な問題を想定して、は りの理解に努める。 60 60
16回 はりとその支持条件について学習する。 講義、例題演習、質疑 自己点検 予習:教科書PP.45〜48をよく読 んでおく。 復習:身近な問題を想定して、は りの理解に努めるとともに、教科 書の例題を解いて、支持条件につ いて深く理解する。その後,教科 書の関連の演習問題を解く。 60 60
17回 はりのせん断力と曲げモーメントについて学習する。 講義、例題演習、質疑 自己点検 予習:教科書PP.48〜52をよく読 んでおく。 復習:授業の内容を復習し、はり のせん断力と曲げモーメントの理 解に努める。その後,教科書の例 題と関連の演習問題を解く。 60 60
18回 はりのせん断力と曲げモーメントについて学習する。 講義、例題演習、質疑 自己点検 予習:教科書PP.52〜58をよく読 んでおく。 復習:授業の内容を復習し、はり のせん断力と曲げモーメントの理 解に努める。その後,教科書の例 題と関連の演習問題を解く。 60 60
19回 第15〜18回の学習内容に関して、第3章の演習問題を 解き、理解を深める。 演習問題、質疑 自己点検 予習:教科書の第3章の演習問題 を解いておく。 復習:教科書の演習問題を繰り返 して解き、自己の弱点の理解に努 める。 90 90
20回 はりの応力について学習する。 講義、例題演習、質疑 自己点検 予習:教科書PP.58〜61をよく読 んでおく。 復習:身近な問題を想定して、は りに生じる応力の特徴を把握する とともに、教科書の例題を解いて 深く理解する。その後,教科書の 関連の演習問題を解く。 60 60
21回 はりの応力について学習する。 講義、例題演習、質疑 自己点検 予習:教科書PP.61〜65をよく読 んでおく。 復習:身近な問題を想定して、は りに生じる応力の特徴を把握する とともに、教科書の例題を解いて 深く理解する。その後,教科書の 関連の演習問題を解く。 60 60
22回 第20〜21回の学習内容に関して、第3章の演習問題を 解き、理解を深める。 演習問題、質疑 自己点検 予習:教科書の第3章の該当の演 習問題を解いておく。 復習:教科書の演習問題を繰り返 して解き、自己の弱点の理解に努 める。 90 90
23回 はりのたわみについて学習する。 講義、例題演習、質疑 自己点検 予習:教科書PP.65〜69をよく読 んでおく。 復習:身近な問題を想定して、は りに生じるたわみの特徴を把握す るとともに、教科書の例題を解い て深く理解する。その後,教科書 の関連の演習問題を解く。 60 60
24回 はりのたわみについて学習する。 講義、例題演習、質疑 自己点検 予習:教科書PP.69〜72をよく読 んでおく。 復習:はりに生じるたわみの特徴 を把握し、たわみが求められるよ うにするとともに、教科書の例題 を解いて深く理解する。その後, 教科書の関連の演習問題を解く。 60 60
25回 第23〜24回の学習内容に関して、第3章の演習問題を 解き、理解を深める。 演習問題、質疑 自己点検 予習:教科書の第3章の該当の演 習問題を解いておく。 復習:教科書の演習問題を繰り返 して解き、自己の弱点の理解に努 める。 90 90
26回 第15〜25回の学習内容に関して、復習後に第3回小テ ストを行う。 小テスト(3) 自己点検 予習:教科書の第3章の例題と演 習問題を解いておく。 復習:小テストで理解不十分な点 を把握し、確実に理解する。 90 90
27回 第3回小テストの解説を行うとともに、達成度確認試 験に向けた復習を行う。 講義、質疑、討議 自己点検 これまでに実施した3回の小テス トの問題を自ら解き、正誤を確認 する。 復習:達成度確認試験に向け、こ れまでの講義内容を復習する。 60 60
28回 これまでの全体の学習内容について、復習後に達成度 確認試験を行う。 達成度確認試験 自己点検 予習:これまでの授業の内容を振 り返り、理解が不十分な点を把握 しておく。教科書の例題、演習問 題を解き、確実に理解しておく。 90 90
29回 これまでの全体の授業内容について、重要点を主体に 復習を行う。 講義、質疑、討議 自己点検 これまでの学習内容の全体を復習 しておく。 120
30回 全体復習と自己点検授業 達成度確認試験の解説と全体 の講評 自己点検 学習が不十分である項目を把握す るとともに、行動目標と照らし合 わせて反省する。 120