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学習支援計画書(シラバス) 検索システム
専門教育課程 航空システム工学科
授業科目区分 科目名 単位数 科目コード 開講時期 履修方法
専門教育課程
専門科目
専門
熱力学Ⅰ
Thermodynamics I
2 E133-01 2024年度
3期(前学期)
修学規程第4条を参照
担当教員名
*印は、実務経験のある教員を示しています。
授業科目の学習・教育目標
キーワード 学習・教育目標
1.温度と熱量 2.熱平衡(熱力学の第零法則) 3.理想気体の状態方程式 4.熱力学の第一法則 5.理想気体の状態変化 「熱力学Ⅰ」では、熱エネルギーを機械的仕事に変換するための基礎や、熱エネルギーと物 質の性質に関連する諸事項を中心に学び、現象のモデル化、数式化に加えてそれらの取り扱 い方について理解するとともに、応用力を養う。また、熱力学がエネルギー機械、特に航空 エンジンの性能設計に果たす役割について理解するとともに、設計に応用できる基礎を身に 付ける。
授業の概要および学習上の助言
われわれの生活の豊かさは、大小を問わず熱エネルギーが関係する工業製品に支えられている。持続可能な社会の実現に向け て、限られた熱エネルギーを有効に活用しなければならない。そこで、本科目では熱の取り扱いに関する基礎知識について学 ぶ。具体的には、  ・産業革命を支えてきた熱利用の歴史に触れる。  ・熱の取り扱いに不可欠な熱量と温度の定義や、系について学ぶ。  ・熱平衡(熱力学第零法則)と、熱平衡に影響する状態量について学ぶ。  ・混合気体について、その熱力学的特性を知る。  ・理想気体の状態方程式を通じ、圧力、温度、体積などの状態量の関係を学ぶ。  ・熱エネルギーと仕事に関するエネルギー保存則である熱力学第一法則を学ぶ。   本科目を学ぶことにより、機械技術者の基礎となる熱エネルギーの機械エネルギーへの変換に関する基礎知識を身につける。 なお、本授業計画はクラスの平均的理解度、到達度を考慮して変更することがある。詳細な授業計画は第1週目の授業時に提 示、説明する。
教科書および参考書・リザーブドブック
教科書:機械工学テキストシリーズ2「熱力学 第2版」[朝倉書店] 参考書:熱力学 JSMEテキストシリーズ[日本機械学会]、演習熱力学 JSMEテキストシリーズ[日本機械学会] リザーブドブック:指定なし
履修に必要な予備知識や技能
1.数学的表現が不可欠なので、数理基礎を十分理解していることが強く望まれる。 2.意味、内容の理解を心がける。「なぜそうなるのかを考える。」 3.学んだ知識を具体的問題に適用し、それを解く力を身につける。教科書の演習問題などを利用する。 4.単位の取得のみに拘泥せず、より深く理解することで、様々な問題に対応できるようになることを目標に努力する。 5.授業中は、学習の妨げとなる一切の行為を禁止する。
学生が達成すべき行動目標
No. 学科教育目標
(記号表記)
D,J,K 温度、熱平衡(熱力学の第ゼロ法則)について説明でき、具体的な問題に適用できる。
D,J,K 理想気体とその性質について説明でき、その内容、考え方を応用できる。
D,J,K 混合気体の性質について説明でき、その内容、考え方を応用できる。
D,J,K 理想気体とその状態式について説明でき、その内容、考え方などを応用できる。
D,J,K 熱力学の第一法則について説明でき、内容、考え方などを応用できる。
達成度評価
評価方法
試験 クイズ
小テスト
レポート 成果発表
(口頭・実技)
作品 ポートフォリオ その他 合計
総合評価割合 20 30 50 0 0 0 0 100
指標と評価割合 総合評価割合 20 30 50 0 0 0 0 100
総合力指標 知識を取り込む力 10 10 15 0 0 0 0 35
思考・推論・創造する力 10 10 15 0 0 0 0 35
コラボレーションと
リーダーシップ
0 0 0 0 0 0 0 0
発表・表現・伝達する力 0 0 10 0 0 0 0 10
学習に取組む姿勢・意欲 0 10 10 0 0 0 0 20
※総合力指標で示す数値内訳、授業運営上のおおよその目安を示したものです。
評価の要点
評価方法 行動目標 評価の実施方法と注意点
試験 学期末に全体の達成度を確認、評価するための試験を実施する。 ・基礎的な理解力とそれを応用する力を養う必要がある。 ・講義内容、演習問題、レポート課題、小テストなどを範囲全般にわたって十分に復習しておくこと。 ・試験の際には関数電卓を必ず持参すること。
クイズ
小テスト
以下の内容を中心に小テストを実施し、評価する。また、授業中に実施するQuiz形式の演習や小テスト後 の振返り課題等もクイズ・小テストの評価の一部とすることがある。 1)温度、熱平衡(熱力学の第ゼロ法則)に関する説明、計算 2) 理想気体の状態式の説明、等温、等圧、等容、断熱、ポリトロープの各過程の説明および計算 3)熱力学の第一法則に関する説明、計算 ・試験の際には関数電卓を必ず持参すること。
レポート 授業中に提示された課題について、レポートの形式で提出する。 レポートでは以下の項目を評価する。  1.学習意欲  2.問題点や理解不足の事項を発見し、それを自ら解決する姿勢
成果発表
(口頭・実技)
作品
ポートフォリオ
その他
具体的な達成の目安
理想的な達成レベルの目安 標準的な達成レベルの目安
1)熱と熱現象、状態量、熱力学の第ゼロ法則、温度と熱量に ついて説明でき、問題に応用できる。 2)理想気体とその状態式について説明でき、現実的な問題に 応用できる。 3)熱力学の第一法則を、計算を含む現実的な複雑さをもつ問 題に適用して解くことができる。 4)理想気体の状態変化について説明でき、現実的な複雑さを もつ計算問題を解くことができる。 1)熱と熱現象、状態量、熱力学の第ゼロ法則、温度と熱量に ついて説明でき、簡単な問題に応用できる。 2)理想気体とその状態式について説明でき、簡単な問題に応 用できる。 3)熱力学の第一法則を、計算を含む簡単な問題に適用して解 くことができる。 4)理想気体の状態変化について説明でき、計算を含む簡単な 問題を解くことができる。
CLIP学習プロセスについて
一般に、授業あるいは課外での学習では:「知識などを取り込む」→「知識などをいろいろな角度から、場合によってはチーム活動として、考え、推論し、創造する」→「修得した内容を表現、発表、伝達する」→「総合的に評価を受ける、GoodWork!」:のようなプロセス(一部あるいは全体)を繰り返し行いながら、応用力のある知識やスキルを身につけていくことが重要です。このような学習プロセスを大事に行動してください。
※学習課題の時間欄には、指定された学習課題に要する標準的な時間を記載してあります。日々の自学自習時間全体としては、各授業に応じた時間(例えば2単位科目の場合、予習2時間・復習2時間/週)を取るよう努めてください。詳しくは教員の指導に従って下さい。
授業明細
回数 学習内容 授業の運営方法 学習課題 予習・復習 時間:分※
1 授業ガイダンス  熱力学の導入 ※2回目以降の内容は参考とし,具体的授業スケジュ ールは初回のガイダンスで通知する。 講義と演習 振り返り 【予習】教科書の予習 【復習】授業復習と課題取り組み 30 30
2 熱力学の基本概念(1)  状態量・単位・有効数字  潜熱・比熱・顕熱 講義と演習 振り返り 【予習】教科書の予習 【復習】授業復習と課題取り組み 30 60
3 熱力学の基本概念(2)  温度と熱平衡 講義と演習 振り返り 【予習】教科書の予習 【復習】授業復習と課題取り組み 30 60
4 復習 小テスト1 講義 小テスト1 振り返り 【復習】全体復習 120
5 熱力学の第一法則(1)  閉じた系の熱力学第一法則  内部エネルギー 講義と演習 振り返り 【予習】教科書の予習 【復習】授業復習と課題取り組み 30 60
6 熱力学の第一法則(2)  開いた系の熱力学第一法則  エンタルピ 講義と演習 振り返り 【予習】教科書の予習 【復習】授業復習と課題取り組み 30 60
7 熱力学の第一法則(3)  理想気体  定圧比熱と定積比熱 講義と演習 振り返り 【予習】教科書の予習 【復習】授業復習と課題取り組み 30 60
8 復習 小テスト2 講義 小テスト2 振り返り 【復習】全体復習 120
9 理想気体の状態変化(1)  等積変化と等圧変化 講義と演習 振り返り 【予習】教科書の予習 【復習】授業復習と課題取り組み 30 60
10 理想気体の状態変化(2)  等温変化と断熱変化 講講義と演習 振り返り 【予習】教科書の予習 【復習】授業復習と課題取り組み 30 60
11 理想気体の状態変化(3)  ポリトロープ変化  理想気体の混合 講義と演習 振り返り 【予習】教科書の予習 【復習】授業復習と課題取り組み 30 60
12 復習 小テスト3 講義 小テスト3 振り返り 【復習】全体復習 120
13 【総合演習】 :授業全体について、演習問題を中心に復習を行う。 講義と演習 振り返り 【復習】全体復習と課題取り組み 90
14 全体復習・振り返り 達成度確認試験 講義 試験 振り返り 【復習】全体復習 180
15 達成度確認試験の解説 全体振り返り 講義と演習 振り返り 【復習】全体復習 60