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学習支援計画書(シラバス) 検索システム
専門教育課程 航空システム工学科
授業科目区分 科目名 単位数 科目コード 開講時期 履修方法
専門教育課程
専門科目
専門
流れ学Ⅰ
Fundamentals of Fluid Mechanics I
2 E134-01 2024年度
3期(前学期)
修学規程第4条を参照
担当教員名
*印は、実務経験のある教員を示しています。
授業科目の学習・教育目標
キーワード 学習・教育目標
1.流体の性質 2.静止流体の力学 3.流体の基礎 4.ベルヌーイの定理 5.地域連携 「流れ学Ⅰ」は機械分野の基礎をなす4力学の一つである流体力学の入門的基礎を学ぶ科目 である。航空工学を学習するにあたり、航空機は大気の中を飛行するため、空気の基本的な 性質を理解しなければならない。また航空機のさまざまな性能を調べるときに空気や水など を利用した計測機器が用いられているため、それらの機器の原理などにも習熟していなけれ ばならない。ここでは空気や水などの流体の基本的な性質や簡単ないくつかの法則を理解し 、その応用例について講義や演習などにより学習する。
授業の概要および学習上の助言
「流れ学Ⅰ」は流体力学の入門的内容で、主に流体の性質と静止流体および非粘性非圧縮性流体という理想的な流れを学ぶ。 授業計画は第1回目のオリエンテーションで触れ、授業は講義形式で行い、演習を取り込み理解度を確認しながら進める。 1.流体の性質と流れ現象: 単位と次元、流体の性質、静止流体の力学 2.物体に働く力とモーメント: 圧力,静水圧,マノメータ,浮力 3.流体と物体の運動:流れの基礎,流体の運動方程式,連続の式,ベルヌーイの定理 4.相似則: 流れの相似,無次元数(レイノルズ数,マッハ数等) 上述の内容を以下の授業明細(授業回数)にしたがって授業をするが、授業明細は習熟度によって変更することがある。途中 、習熟度を確認するための小テストを実施する。 「流れ学Ⅰ」で使用する教科書は3年生の航空流体力学Ⅰ・Ⅱでも活用できる数多くの応用を含んだ教科書である。そのため 、基礎的な演習問題を多数行うのでノートを中心によく復習すること。 また、航空機や地域連携など実例に則した流体に関する発表・討議を行うので積極的に参加すること。
教科書および参考書・リザーブドブック
教科書:流れ学[朝倉書店] 参考書:空気力学入門[丸善出版] リザーブドブック:指定なし
履修に必要な予備知識や技能
・本講義の基礎となるのは、数学と物理(力学)であり、「工学のための数理工」の内容を習熟していることが望ましい。こ の2つの科目の学習が不充分だと思われる場合、少しずつでも自分で復習をつづけること。 ・「流れ学Ⅱ」「航空流体力学Ⅰ」「航空流体力学Ⅱ」の受講に不可欠であるとともに、「飛行力学」「熱流体工学」の受講 に役立つ。 ・必ずノートをとり、予習および復習を確実に行うこと。また演習や小テストを行う際は自ら積極的に学習に臨むこと。
学生が達成すべき行動目標
No. 学科教育目標
(記号表記)
D,J,M 流体の性質、特に、密度、粘性、圧力などについて説明できる。
D,J,M 圧力が物体におよぼす力とモーメントを計算できる。
D,J,M 流体の深さと圧力との関係式が立てられるとともに、物体にかかる全圧力を計算できる。
D,J,M マッハ数やレイノルズ数について説明できる。
D,J,M,N 連続の式、ベルヌーイの定理を使い、基礎的な流体計算ができる。
達成度評価
評価方法
試験 クイズ
小テスト
レポート 成果発表
(口頭・実技)
作品 ポートフォリオ その他 合計
総合評価割合 40 40 15 0 0 0 5 100
指標と評価割合 総合評価割合 40 40 15 0 0 0 5 100
総合力指標 知識を取り込む力 30 30 5 0 0 0 0 65
思考・推論・創造する力 10 10 10 0 0 0 0 30
コラボレーションと
リーダーシップ
0 0 0 0 0 0 0 0
発表・表現・伝達する力 0 0 0 0 0 0 0 0
学習に取組む姿勢・意欲 0 0 0 0 0 0 5 5
※総合力指標で示す数値内訳、授業運営上のおおよその目安を示したものです。
評価の要点
評価方法 行動目標 評価の実施方法と注意点
試験 ・講義の最後に、全体の理解度を確認するため達成度確認試験を実施する。 ・これまでに講義した内容に関する理解度を測るため、説明問題、式の導出・計算問題などを実施する。 ・学習内容、演習問題、小テスト・クイズなどを十分に復習しておくこと。 ・試験の際には関数電卓を必ず持参すること。
クイズ
小テスト
・途中、講義した内容の小テストを数回実施する。 ・問題は講義の内容の理解度を確認するためのものであり、理解度に応じて評価する。 ・教科書の演習不足分を補うためクイズ・演習問題を宿題として課す。その提出状況も小テスト・クイズ として評価する。
レポート ・レポート課題は、連続の式・ベルヌーイの定理・運動量の式などを用いて物体周りの圧力や流れの特性 について算出したり、書籍から調査した結果を報告するものである。 ・流体に対する興味を深めるため、一定の課題を設けて各自が調査しレポートにまとめて発表を行う(総 合力ラーニング)。 ・これらは、予習や復習を補うもので適宜実施する。
成果発表
(口頭・実技)
作品
ポートフォリオ
その他 その他は主に授業への積極的な参加(授業中に出された問題を黒板で回答することや教員より指示された 場合のグループで討議するアクティブラーニング)や、レポートの取り組みなどについて総合的に評価す る。
具体的な達成の目安
理想的な達成レベルの目安 標準的な達成レベルの目安
・様々な流体の特性について詳細に説明ができる。 ・様々な形状の物体に働く静水圧について理解し、力やモーメ ントを積分により計算できる。 ・連続の式やベルヌーイの定理を導くことができ、それを応用 して、問題を解くことができる。 ・様々な流体の特性について説明ができる。 ・物体に働く静水圧について理解し、力やモーメントを計算で きる。 ・連続の式やベルヌーイの定理を応用して、問題を解くことが できる。
CLIP学習プロセスについて
一般に、授業あるいは課外での学習では:「知識などを取り込む」→「知識などをいろいろな角度から、場合によってはチーム活動として、考え、推論し、創造する」→「修得した内容を表現、発表、伝達する」→「総合的に評価を受ける、GoodWork!」:のようなプロセス(一部あるいは全体)を繰り返し行いながら、応用力のある知識やスキルを身につけていくことが重要です。このような学習プロセスを大事に行動してください。
※学習課題の時間欄には、指定された学習課題に要する標準的な時間を記載してあります。日々の自学自習時間全体としては、各授業に応じた時間(例えば2単位科目の場合、予習2時間・復習2時間/週)を取るよう努めてください。詳しくは教員の指導に従って下さい。
授業明細
回数 学習内容 授業の運営方法 学習課題 予習・復習 時間:分※
1 学習支援計画書を基に、本科目の主題と目標、運営方 法を理解し、流体力学の入門としての流れ学の意味と 意義を理解する。特にこの科目が航空システム工学科 の教育目標のどの部分を担っているか、具体的な達成 レベルの目安を理解する。 出欠調査、レポートの提出、小テスト、達成度確認試 験などの総合評価に係わる内容について確認する。 流れ学を学ぶに当たっての基礎的事項である「流体の 物理的性質」や「単位と次元」について理解する。 左記のテーマについて講義と 演習を行う。 教科書に詳しい説明がない部 分は、必要に応じてプリント を併用する。 自己点検 【復習】航空システム工学科の教 育目標と本科目との関連を理解す る。 航空機に対する流体力学の役割に ついて考える。授業で説明した基 礎的事項について理解を深める。 類似した演習問題を解く。 30
2 「流体の分類や性質」について理解する。 講義 演習 自己点検 【予習】講義内容について調べる 。 【復習】講義内容・演習内容を復 習する。課題が出された場合は作 成する。 30 60
3 「大気圧・静水圧」「静水圧とその積分(全圧力と作 用点)・相対静止」について学習する。演習問題を解 き、現象を表す数式を理解する。 講義 演習 自己点検 【予習】講義内容について調べる 。 【復習】講義内容・演習内容を復 習する。課題が出された場合は作 成する。 30 60
4 「マノメータ等の流体機器の原理や構造」に関して学 習する。演習問題を解き、現象を表す数式を理解する 。 講義 演習 自己点検 【予習】講義内容について調べる 。 【復習】講義内容・演習内容を復 習する。課題が出された場合は作 成する。 30 60
5 「浮力・浮体の安定条件」について学習する。今まで の内容に関する演習問題を解き、現象を表す数式を理 解する。 講義 演習 自己点検 【予習】講義内容について調べる 。 【復習】講義内容・演習内容を復 習する。課題が出された場合は作 成する。 30 60
6 「流体の基礎」について学習する。具体的には流れを 表す線、定常流と非定常流、1次元流れ〜3次元流れ 、渦などについて扱う。今までの内容に関する演習問 題を解き、現象を表す数式を理解する。 講義 演習 自己点検 【予習】講義内容について調べる 。 【復習】講義内容・演習内容を復 習する。課題が出された場合は作 成する。 30 60
7 「連続の式」「ベルヌーイの定理」を学習する。1次 元流れについて理解し、応用例(ピトー管、ベンチュ リ管、トリチェリの定理など)について学習する。 講義 演習 自己点検 【予習】講義内容について調べる 。 【復習】講義内容・演習内容を復 習する。課題が出された場合は作 成する。 30 60
8 【小テスト(1)】 これまでの学習内容についての小テストを実施する。 小テスト 演習 自己点検 【予習】小テストの準備をする。 【復習】演習内容を復習する。課 題が出された場合は作成する。 60 30
9 「連続の式」「ベルヌーイの定理」について演習を通 して理解を深める。 【中間振り返り学習】 小テスト(1)の結果から理解の不十分な部分を確認す る。 講義 演習 自己点検 【予習】講義内容について調べる 。 【復習】講義内容・演習内容を復 習する。課題が出された場合は作 成する。 30 60
10 「流れの相似則を決める無次元数(マッハ数・レイノ ルズ数等)」について学習する。 演習問題を解き、現象を表す数式を理解する。 講義 演習 自己点検 【予習】講義内容について調べる 。 【復習】講義内容・演習内容を復 習する。課題が出された場合は作 成する。 30 60
11 【総合演習(1)】 学習した内容を総復習するために演習問題を解く。 演習 自己点検 【予習】総合演習の準備をする。 【復習】演習内容を復習する。課 題が出された場合は作成する。 60 30
12 【小テスト(2)】 これまでの学習内容についての小テストを実施する。 小テスト 演習 自己点検 【予習】小テストの準備をする。 【復習】演習内容を復習する。課 題が出された場合は作成する。 90 30
13 【総合演習(2)】 流れ学についての理解を深めるための総合演習を実施 する。 演習 自己点検 【予習】総合演習の準備をする。 【復習】演習内容を復習する。課 題が出された場合は作成する。 60 30
14 【達成度確認試験】 これまでの全体の内容について筆記によりその理解度 を確認する。 【達成度確認試験の振り返り自己点検】 達成度確認試験の解説を行い、理解の不十分な部分を 確認する。 試験 自己点検 【予習】達成度確認試験の準備を する。 【復習】試験の内容について理解 を深め、達成度確認試験で出来な かった問題を解けるようにする。 180 30
15 【総合演習(3)】 流れ学についての理解を深めるための総合演習を実施 する。課題について発表し、学生および教員と討議す る。 【自己点検】 行動目標が達成できたかどうか確認する。 演習と発表及び討議 自己点検 アンケート 【予習】これまでの演習問題を復 習し、理解を深める。行動目標を 各自検討・反省する。 【復習】講義内容を復習する。 60 30