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学習支援計画書(シラバス) 検索システム
専門教育課程 応用化学科
授業科目区分 科目名 単位数 科目コード 開講時期 履修方法
専門教育課程
専門科目
専門
化学と安全
Fundamentals of Laboratory Safety
2 B007-01 2024年度
1期(前学期)
修学規程第4条を参照
担当教員名
*印は、実務経験のある教員を示しています。
授業科目の学習・教育目標
キーワード 学習・教育目標
1.危険物 2.毒物・劇物 3.AI・情報技術の活用 4.PRTR法 5.放射性物質  化学における教育、研究では実験が主要な役割を果たし、応用化学科における教育カリキ ュラムでも実験の重要度が高くなっている。化学実験では危険性の伴う物質や機器を取り扱 うことが多く、扱い方のミスから重傷を負い、生命に危険が及ぶこともある。これらのミス は知識不足から起こることが多く、化学実験を行う際には取り扱う物質、機器について、危 険防止のための最低限の知識を習得しておくことが必要である。  本講義は化学実験を安全に行うために必要な知識を習得することが目標である。
授業の概要および学習上の助言
1.はじめに  (1) 安全の基本  (2) 実験計画と危険性の把握 2.危険な化学物質の分類と取扱い  (1) 危険物  (2) 毒物、劇物  (3) 毒性と化審法  (4) 爆発性物質、発火性物質、可燃性ガス・液体  (5) 放射性物質(RI)  (6) バイオハザード(細菌、遺伝子組換え) 3.実験器具、装置、操作上の危険性  (1) ガラス器具、金属製器具、プラスチック器具  (2) 高圧実験装置、高速回転装置 4.実験廃液の処理  (1) 廃液の分類  (2) 固形廃棄物  (3) 放射性廃棄物の処理  (4) バイオ関連廃棄物 5.事故例
教科書および参考書・リザーブドブック
教科書:化学系のための安全工学 -実験におけるリスク回避のために[化学同人] 参考書:指定なし リザーブドブック:指定なし
履修に必要な予備知識や技能
化学に関する授業科目を15単位以上修得した時点で、国家資格である「甲種危険物取扱者」の受験が可能となる。本学科の 学生は2年後半より受験が可能となるので、着実に準備を進め、全員受験し、合格して欲しい。これは非常に有用な資格であ る。
学生が達成すべき行動目標
No. 学科教育目標
(記号表記)
K,L,O,S 実験中の事故の例を挙げて、その原因を説明することができる。
K,L,O,S 危険物、可燃性ガス、毒物、劇物、放射性物質などの危険性を説明することができる。
K,L,O,S 参考資料を見て、取り扱う化学物質の危険性を予測することができる。
達成度評価
評価方法
試験 クイズ
小テスト
レポート 成果発表
(口頭・実技)
作品 ポートフォリオ その他 合計
総合評価割合 40 50 0 0 0 0 10 100
指標と評価割合 総合評価割合 40 50 0 0 0 0 10 100
総合力指標 知識を取り込む力 15 30 0 0 0 0 0 45
思考・推論・創造する力 15 5 0 0 0 0 0 20
コラボレーションと
リーダーシップ
0 0 0 0 0 0 0 0
発表・表現・伝達する力 5 5 0 0 0 0 0 10
学習に取組む姿勢・意欲 5 10 0 0 0 0 10 25
※総合力指標で示す数値内訳、授業運営上のおおよその目安を示したものです。
評価の要点
評価方法 行動目標 評価の実施方法と注意点
試験 最終週に実施する。時間は60分で、3つの行動目標に沿った内容で出題する。行動目標が達成できてい るかが確認できる論述問題、計算問題を中心に出題する。専門的な知識を自分のものとして活用できるか が重要なので、教科書、参考書などの持込は不可とする。内容は講義、毎回実施した小テストに準じて出 題する。
クイズ
小テスト
小テストは原則として毎日、実施する。前回までの講義を出題範囲とし、理解度を確認する。普段から学 習習慣を付けるために、毎日の復習時間は2〜4時間を目安にして欲しい。
レポート 講義で教えた内容に準じて、基本的な思考問題を課題として課す予定である。
成果発表
(口頭・実技)
作品
ポートフォリオ
その他 的確な質問の有無、授業態度、出席状況など普段の学習姿勢も評価の対象とする。
具体的な達成の目安
理想的な達成レベルの目安 標準的な達成レベルの目安
危険性の予測、事故原因の分析、法規制のある物質の分類など を参考書、辞典などを参照せずにほぼ行うことができ、毒物劇 物取扱者、危険物取扱者の資格試験などに出題される問題を参 考書、辞典などを参照せずに解くことができる。 危険性の予測、事故原因の分析、法規制のある物質の分類など を参考書、辞典などを参照しながら行うことができ、毒物劇物 取扱者、危険物取扱者の資格試験などに出題される問題を参考 書、辞典などを参照しながら解くことができる。
CLIP学習プロセスについて
一般に、授業あるいは課外での学習では:「知識などを取り込む」→「知識などをいろいろな角度から、場合によってはチーム活動として、考え、推論し、創造する」→「修得した内容を表現、発表、伝達する」→「総合的に評価を受ける、GoodWork!」:のようなプロセス(一部あるいは全体)を繰り返し行いながら、応用力のある知識やスキルを身につけていくことが重要です。このような学習プロセスを大事に行動してください。
※学習課題の時間欄には、指定された学習課題に要する標準的な時間を記載してあります。日々の自学自習時間全体としては、各授業に応じた時間(例えば2単位科目の場合、予習2時間・復習2時間/週)を取るよう努めてください。詳しくは教員の指導に従って下さい。
授業明細
回数 学習内容 授業の運営方法 学習課題 予習・復習 時間:分※
1 安全を学ぶ意義。化学実験を安全に行うための心がけ 、基本姿勢、作法を学習する。化学物質に適用される 法律には様々なものがあることと,化学物質の取扱に 必要な資格を理解する。ハインリッヒの法則を実例と ともに理解する。 講義と質疑 化学物質と適用される法令の関係 を理解する。 180
2 引火点と発火点と燃焼点,化学物質安全性データシー トSDS,指定数量について,危険物第1類 講義と質疑、小テスト 使ったことのある物質のSDSにつ いて調べる。 180
3 危険物第2類〜第3類について 粉塵爆発,自然発火, 労災 講義と質疑、小テスト 爆発災害事故の例についてLCで調 べる。 180
4 危険物第4類〜第6類について 特殊引火物,爆轟と爆 燃,混載可能な組み合わせ,少量危険物貯蔵取扱所 講義と質疑、小テスト 少量危険物倉庫について調べる。 180
5 有害物質の発生反応と混合危険。燃焼の三要素,火災 への対処法,消火器の消火原理,消火器の種類につい て理解する。火災事故への日常の備えについて学習す る。 講義と質疑、小テスト 消火技術についてLCで調べる。 180
6 有害物質 毒性の種類,半数致死量LD50,半数致死濃 度LC50,一酸化炭素中毒,ロンドン型スモッグ,ロサ ンゼルス型スモッグ 講義と質疑、小テスト 一酸化炭素中毒事故について調査 する。 180
7 有害金属について,ハロゲン化炭化水素の取り扱い方 ,液体窒素の取り扱い方 講義と質疑、小テスト 有害金属についてLCで調べる。 180
8 高圧ガスの危険とその安全な取扱。高圧ガスの分類, 爆発,火災,酸欠の危険について理解する。液体窒素 の安全な取扱法を学習する。 講義と質疑、小テスト 低温液化ガスの危険性と安全な取 扱法について調べる。 180
9 放射線と放射性物質(1) 放射線と放射性物質の違 い,シーベルト,グレイなどの単位,被曝限度,放射 線管理区域,放射線の遮蔽について理解する。 講義と質疑、小テスト X線の法規制について調査する。 180
10 放射線と放射性物質(2)。自然放射線,有害性,急 性障害・晩発障害など生物への影響を学習する。 講義と質疑、小テスト 放射線の線量当量について調べる 。 180
11 バイオハザード,微生物実験,遺伝子組み換え実験, 安全キャビネットとクリーンベンチの違い 講義と質疑、小テスト バイオハザードについて例を調べ る。 180
12 電気の危険。電気の安全な取り扱い方を学習し,感電 の危険性,特に高電圧の危険性について正しく理解す る。感電による死亡事故の例を学ぶ。 講義と質疑、小テスト 感電による死亡事故例について調 べる。 180
13 身の回りの危険なものについて リスクとベネフィット,リスク管理と予防原則,身の 回りの危険予知 講義と質疑、小テスト リスクとベネフィット,リスク管 理と予防原則,身の回りの危険予 知に対する考え方を理解する。 180
14 達成度確認試験、化学安全に関するアクティブラーニ ング(危険予知、ヒヤリハット、安全対策の提案等) 達成度確認試験,講義と質疑 入念に試験準備を行う。達成度確 認試験は講義、小テスト・クイズ で扱った全範囲について実施する 。 180
15 自己点検授業 授業の振り返り 答え合わせと自己採点、講評 、解説、学習内容の振り返り 自己点検では、自分の弱点を把握 し、今後の学習に役立てる。リス ク評価を実際に実施する。 180