|| 英語(English)
学習支援計画書(シラバス) 検索システム
専門教育課程 機械工学科
授業科目区分 科目名 単位数 科目コード 開講時期 履修方法
専門教育課程
専門科目
専門
機械系製図Ⅰ
Mechanical Drawing I
2 E002-01 2024年度
1期(前学期)
修学規程第4条を参照
担当教員名
*印は、実務経験のある教員を示しています。
授業科目の学習・教育目標
キーワード 学習・教育目標
1.正投影の方法と製図 2.手描き製図とCAD製図 3.部品形状のスケッチ製図 4.設計・製図の基礎 5.地域連携 機械製図の基礎となる正投影の原理を学び、部品の立体形状を第三角法の2次元図面および3 次元図面へ正確に作成する能力を修得する。これらは、機械技術者が図面を用いながら様々 な情報を交換するために不可欠な基礎能力である。演習では手描き製図とともに、図面を効 率的に作製・編集するためCAD製図を修得する。また、企業技術者から機械設計の実務に関 する情報提供を受け、関連知識を深めることに努める。
授業の概要および学習上の助言
機械図面は、機械技術者が自分のアイディアを正確に伝えるための最も重要で基本的なコミュニケーション手段である。機械 図面が伝達できる情報には、部品形状や寸法ばかりでなく、部品を構成する各機能形体がその機能を発揮するために必要な「 寸法精度」や「形状精度」、設計基準に対する機能形体の「位置・姿勢精度」など、非常に多くの情報がある。本科目は、3年 間を通して開講される設計・製図教育コースの最初の科目として、機械製図の基礎となる正投影の方法と、それに基づく2次 元および3次元の機械図面の作製法を学ぶ。本科目では、手描きとCADソフトウェアの双方を用いることで、機械設計・製図能 力の醸成に向けた礎を作る。(なお、Windows OS 64bitのPCが必要となる。) 【学習内容】 1.授業実施方法に関するガイダンス、正投影の原理と第三角法/第一角法 2.正投影と2次元および3次元製図の作製法、機械図面の基礎的な製図規則 3.手描きによる機械部品のスケッチと複雑な形状の作図演習 4.CADソフトのインストールとその機能並びに図面作製手順(部品製図演習を通じた手描き製図との比較) 6.サイズ公差とはめあい 7.ものづくりに果たすCAEの役割(地域連携:企業技術者から機械設計の実務に関する情報提供) 【注意事項(重要)】 各種課題(レポート)の取り組みに関して、第三者の課題(レポート)の写し<いわゆるコピー>等の不正行為が判明した場 合には相応の対応を取ります。絶対に不正行為は行わないように自立・自律し取り組んでください。
教科書および参考書・リザーブドブック
教科書:新編JIS機械製図 第6版[森北出版]、機械系製図 Siemens NXの操作概要説明[金沢工業大学] 参考書:指定なし リザーブドブック:指定なし
履修に必要な予備知識や技能
授業は、「積み上げ方式」の学習(前週の授業で身に付けた知識・能力をベースに新しい主題に取り組む)を行う。したがっ て、毎週提示される学習主題は、その週内に確実に本質を理解し、十分応用できるようにしておくこと。また、遅刻や欠席を しないこと。学習上の重大な障害となる。授業で使用する参考資料や課題図面は、本科目のe-シラバスを用いて配付する。図 面印刷のため、ネットワークプリンタも使用できるようにすること。
学生が達成すべき行動目標
No. 学科教育目標
(記号表記)
E,J 正投影の原理を理解し、第三角法で機械部品の形状を表現できる。
E,J 機械図面の基礎的な製図規則を理解し、機械製図として実践できる。
E,J さまざまな形状の機械部品を三角法による2次元図面と3次元図面によって正確に作製することができる。
E,J 機械部品を正確にスケッチでき、それに基づいて手描きによる機械製図を作製することができる。
E,J,H,L,N 2D-CADおよび3D-CADの基本的な図形生成機能と図形編集機能を駆使し、機械製図を作ることができる。。
H 地域の企業技術者から設計とCADの関連情報を得て、ものづくりに果たすCAEの役割をまとめることができる。
達成度評価
評価方法
試験 クイズ
小テスト
レポート 成果発表
(口頭・実技)
作品 ポートフォリオ その他 合計
総合評価割合 40 0 60 0 0 0 0 100
指標と評価割合 総合評価割合 40 0 60 0 0 0 0 100
総合力指標 知識を取り込む力 20 0 15 0 0 0 0 35
思考・推論・創造する力 10 0 15 0 0 0 0 25
コラボレーションと
リーダーシップ
0 0 0 0 0 0 0 0
発表・表現・伝達する力 10 0 15 0 0 0 0 25
学習に取組む姿勢・意欲 0 0 15 0 0 0 0 15
※総合力指標で示す数値内訳、授業運営上のおおよその目安を示したものです。
評価の要点
評価方法 行動目標 評価の実施方法と注意点
試験 試験では、「立体図面のスケッチ」、「正投影の原理」、「機械図面の製図規則」、「サイズ公差とはめ あい」、「機械製図の作成法(実践手法)」等々の理解度を評価します。 試験は筆記試験で行います。作図問題では、直線定規や製図テンプレート、専用シャープペンシル等が必 要です。忘れずに持参してください。
クイズ
小テスト
レポート 課題(クラスワークとホームワーク)で評価します。課題は学習主題の理解促進を図り、応用能力を確実 に定着させることが目的です。出題された課題は、翌週の授業開始時に収集します。指定日時以降の課題 提出は一切認めません。提出期日の管理を十分に行ってください。課題は必要な専門能力を育成するため に出題されます。十分な時間を確保し、計画的に取り組んでください。提出日が近づいてから、慌てて取 り組んでも実力はつきません。また、地域の企業技術者から得た設計手法に関する情報をもとに、ものづ くりに果たすCAD・CAEの役割を取りまとめ、理解に努めてください。
成果発表
(口頭・実技)
作品
ポートフォリオ
その他
具体的な達成の目安
理想的な達成レベルの目安 標準的な達成レベルの目安
(1)機械図面の作製に用いる第三角法による2次元図面や3次元 図面を作図規則を正確に理解して作図できる。 (2)機械図面 に用いる基本的な線種とその役割を正確に理解して作図できる 。 (3)複雑な部品の形状的な特徴を分析することによって、 必要な投影図を選択でき、主投影図を適切に決定できる。 (4 )機械部品を正確にスケッチでき、それに基づいて手描きによ る機械製図を作ることができる。 (5)機械部品のサイズ公差 、表面粗さについて理解し図面に正確に表記できる。 (6)地 域企業技術者による設計とCAD・CAEの関連を理解でき、第三者 に具体例を挙げて説明できる。 (1)機械図面の作製に用いる第三角法による2次元図面や3次元 図面を基礎的な作図規則を理解して作図できる。 (2)機械図 面に用いる基本的な線種とその役割を理解して作図できる。  (3)部品の形状的な特徴を分析することによって、必要な投影 図を選択でき、主投影図を決定できる。 (4)機械部品をスケ ッチでき、それに基づいて手描きによる機械製図を作ることが できる。 (5)機械部品のサイズ公差、表面粗さについて理解 し図面に表記できる。 (6)地域企業技術者による設計とCAD・ CAEの関連を理解し、第三者に分かりやすく説明できる。
CLIP学習プロセスについて
一般に、授業あるいは課外での学習では:「知識などを取り込む」→「知識などをいろいろな角度から、場合によってはチーム活動として、考え、推論し、創造する」→「修得した内容を表現、発表、伝達する」→「総合的に評価を受ける、GoodWork!」:のようなプロセス(一部あるいは全体)を繰り返し行いながら、応用力のある知識やスキルを身につけていくことが重要です。このような学習プロセスを大事に行動してください。
※学習課題の時間欄には、指定された学習課題に要する標準的な時間を記載してあります。日々の自学自習時間全体としては、各授業に応じた時間(例えば2単位科目の場合、予習2時間・復習2時間/週)を取るよう努めてください。詳しくは教員の指導に従って下さい。
授業明細
回数 学習内容 授業の運営方法 学習課題 予習・復習 時間:分※
第1回 【授業実施に関するガイダンス】 1)配布する学習支援計画書を基に科目の学習目標、概 要や行動目標を理解する。特にこの科目が学科の学習 教育目標のどの部分を担っているか、具体的な達成レ ベルの目安を理解する。 2)本科目の活動スケジュールおよび演習の実施方法と 評価法を理解する。 3)本科目の履修上の注意点を理解する。 【2次元製図】 正投影の原理と機械図面への応用について学ぶ。 【3次元製図】 3次元スケッチについて学ぶ ガイダンス: 1)本科目と学科の学習教育目 標との関連を理解する。 2)本科目の活動スケジュール 講 義: 1)見取り図の限界 2)機械製図の必要性 3)正投影の方法と3次元スケ ッチ 予習: 「機械製図」を予習 復 習: 学科の学習教育目標と本科目との 関連を理解する。 宿題: ブラケットの立体形状スケッチ 自己点検 90
第2回 【手描き製図の方法と部品のスケッチ】 【Siemens NXのインストール準備】 講義と演習: 1)線種の種類や文字・文章の 書き方を理解し、実践する。 2)製図用紙やテンプレートの 使い方を理解する。 3)機械部品(ブラケット)の スケッチを試みる。 自己点検 宿題: 演習課題の内容 (ブラケットの2次元および3次元 作図) 60
第3回 【複面投影図の作成法】  機械図面の基礎的製図規則(1) 1)複面投影図の構成法を理解する。 2)図面に使用する線種とその意味を理解する。 【3D-CAD図面の作成法】 立体投影を理解する。 【Siemens NXのインストール】 1)CADソフトをインストールする。 2)頻繁に使用するツールバーをセットする。 3)図面のテンプレート・ファイルのダウンロードとセ ットアップを行う。 【Siemens NXの基本操作】 1)Siemens NXの起動と終了の方法を理解する。 2)簡単な図形の作成と削除の方法を理解する。 講義と演習: 1)複面投影図の作製 2)投影図に使用する線種とそ の意味 3)見取り図から三面図(正面 図、平面図、側面図)を作製 する。 4)見取り図を3D-CAD図面で作 製する。 5)Siemens NXの使用法を理解 する。 自己点検 宿題: 1)教科書を参考に三面図(正面図 、平面図、側面図)および3D-CAD 図面を作製する。 2)作製した機械部品のスケッチと 比較する。 3)三面図から見取り図を作製する 。 60
第4回 【手描き製図の添削と再作図】  機械図面の基礎的製図規則(2) 1)直径、半径の指示 2)寸法記入法など 【CAD図面の添削と再作図】 演習: ブラケットの手描き製図につ いて添削を受け、再作図を実 施する。基本的な製図規則( 線種・文字・等々)に則った 手描き製図を行えるようにす る。 CADソフトにより三面図およ び立体図を作製する。 自己点検 宿題: 演習課題 90
第5回 【手描き製図図面作図】 【Siemens NXの機能と図面作製手順】 1)Siemens NXの図面作製機能を理解する。 2)簡単な図形編集機能を理解する。 3)図面の作製手順を理解する。 Siemens NXの操作概要説明書 を参照しながら以下の作図を 行う。 1)手描きスケッチで図形を理 解する。 2)3角法で2次元図面を作図 3)立体投影法で3次元図面を 作図 4)Siemens NX基本操作の理解 自己点検 予 習: 「Siemens NXを用いた製図手順」 を予習 その他: 学内LANにアクセスできない学生 は、情報倫理に関する学習コース を受講し、ネットワーク利用申請 を完了しておくこと。 60
第6回 【Siemens NXによる作図】 Siemens NXによる2D&3D-CAD図面の作図。 講義: 1)基本的な図形生成機能と図 形編集機能 2)図面作製の手順と作図デモ -中心線を基準にした機能要 素の配置位置 (a)下書き線による部品外形 のスケッチ (b)部品外形の設計 (c)既存図形を利用した新し い図面の作製 (d)寸法の記入 (e)図面をネットワークプリ ンタに出力する方法 【総合演習】: 課題スケッチの図面作製:教 科書の解説を参照しながら、 ①Siemens NXの基本的な操作 、②基本的な図形生成機能、 ③図形編集機能を理解する。 自己点検 宿題: 1)課題図面(ブラケット)を完成さ せる。 2)図形生成機能や図形編集機能を 確認する。 3)図面の作製手順を確認する。 4)手描き製図と2D-CAD&3D-CAD製 図を比較する。 その他: ネットワークプリンタを利用でき ない学生は、ネットワークプリン タドライバをインストールし、使 用できる状態にしておくこと。 60
第7回 【複雑図形の図面の作成演習:部品図】 演習: 作図課題のスケッチ図を参照 しながら複雑図形の図面を作 図する。 自己点検 宿題: 複雑な形状を持つ機械部品外形線 の作図 45
第8回 【部品図面の作製演習:立体図】 これまでの学習の振り返り 作図課題のスケッチ図を参照しながら複雑図形の図面 をCADで作製する。 講義と演習: キャビネット図を用いて立体 図を作製する。 これまでの学習内容を復習す る。 作図課題のスケッチ図を参照 しながら複雑図形の図面をCA Dで作製する。 自己点検 復習: これまでに学習した内容を復習し 、理解を深める。 90
第9回 【中間振り返り】 中間振り返り(正投影、第三角法、立体図形や寸法表 示等) 中間確認試験 中間振り返り 筆記試験 自己点検 予習: これまでに学習した内容を復習し 、理解する。 復習: 筆記試験内容を再度確認する。 90
第10回 【中間確認試験の解答・説明と総合力ラーニング】  製図規則(3) 1)対称図形の省略法 2)寸法配置法とその工夫など 総合力ラーニング 自己点検 復習: これまで学習した内容についての 理解を深める。 90
第11回 【サイズ公差、はめあい】  製図規則(4) 1)図示サイズ 2)上/下の許容サイズ 3)上/下の許容差 など 【講義と演習】 サイズ公差概要説明と演習 自己点検 予習: 講義テーマを予習する。 復習: 講義内容を復習するとともに、課 題を完成させる。 60
第12回 【講義と演習】  製図規則(5) 1)サイズ公差 2)はめあい(すきま、中間、しまりばめ) 【地域連携】 地域企業の機械技術者からの情報提供による設計とCA D・CAEの関連を理解し、レポートにわかりやすく内容 をまとめる。レポートは、これから機械工学科で学び を深めるために必要となる知識を意識しながら作成。 講義と演習 1)図示サイズ、許容差等に 関する説明と演習 2)機能寸法、非機能寸法、参 考寸法に関する内容の説明と 演習 3)IT公差に関する説明、許容 差表の見方の説明と演習 自己点検 予習: 講義テーマを予習する。 復習・課題: 講義内容を復習するとともに、課 題を完成させる。 60
第13回 【総合力ラーニング】  製図規則(6)  これまでの製図規則の総合振り返り 【講義、演習】 総合力ラーニング 寸法、サイズ公差を含めて演 習 自己点検 復習・課題: 作図法、サイズ公差およびはめあ いの内容と記入法を復習する。 90
第14回 【幾何公差、表面粗さ】  製図規則(7) 1)表面粗さに関する概要説明を行う。 2)図面への記入方法を理解する。 【達成度確認試験】 試 験: 第1回目から第14回目までの学習内容について、主要 な概念の意味や応用能力を問う筆記試験を実施する。 講義と演習 1)表面粗さに関する説明と演 習 自己点検 予習: 講義テーマを予習する。 復習: 講義内容を復習する。 60
第15回 【達成度確認試験】の振り返り自己点検 1)達成度確認試験結果に基づいて理解が不足している 概念を確認し、正確な理解を深める。 2)設計・製図コースにおけるこれからの学習内容につ いて理解する。 【幾何公差】 1)幾何公差に関する概要説明を行う。 講義 1)達成度確認試験の解答と結 果の講評および質疑 -設計・製図コースにおける これからの学習内容について 解説 2)幾何公差に関する説明と演 習 3)授業アンケートの実施 自己点検 復習: 達成度確認試験の振り返りで未修 得項目の再確認 第14回目までで学習した内容につ いての理解を深める。 90