1 |
『配布する学習支援計画書を基に科目の学習目標、概
要や行動目標を理解する。特にこの科目が航空システ
ム工学科の教育目標のどの部分を担っているか、具体
的な達成レベルの目安を理解する。』
①炭素繊維強化プラスチックの成形と評価
本実験の概要と運営方法についてガイダンス
与えられた特性を有するプリプレグを使用し、炭素繊
維強化プラスチック(CFRP)積層板の積層設計を検討
する。積層板作製の準備を進める。 |
講義と実験
自己点検 |
『航空システム工学科の教育目標
と本科目との関連を理解する。』
①炭素繊維強化プラスチックの成
形と評価の用途、成形方法、力学
特性を調べ、調査レポートとして
次週に提出する。 |
120 |
2 |
第1週で決定した設計に基づき、プリプレグシートを
貼り合わせ、ホットプレスで成形することにより、積
層板を作製する。 |
講義と実験
自己点検 |
第1週で貸与するJIS規格等によ
り、炭素繊維強化プラスチックの
力学特性の評価方法を調査する。 |
60 |
3 |
ダイヤモンドカッターを使用し、作製した積層板から
試験片を切り出し、寸法を測定する。
万能材料試験機の取り扱い方を理解した上で曲げ試験
を行い、荷重-たわみ曲線を求める。 |
講義と実験
自己点検 |
荷重-たわみ曲線から炭素繊維強
化プラスチックの成形と評価積層
板の力学特性および強度の求め方
を調査する。 |
120 |
4 |
第3週で得られた実験結果から積層板の曲げ特性を評
価し、設計値と比較、考察する。また、報告書の作成
、プレゼンテーションの準備を行う。 |
講義と実験
自己点検 |
結果レポートの作成と発表用のパ
ワーポイントの作成および発表の
準備 |
120 |
5 |
結果レポートを提出し、その内容に関するプレゼンテ
ーションを実施する。そして、内容に関する討論をす
る。プレゼンテーションに当たっては文献等を調査し
口頭発表時の質疑応答に適切に対応できるようにする
。 |
講義と発表
自己点検 |
グループ発表の予行練習を行うと
ともに関連文献を調査し口頭発表
時の質疑応答に備える。 |
60 |
6 |
②薄板補強平板の強度評価
オリエンテーション:航空機は薄板でできていること
、従って構造設計では座屈強度が問題になることを説
明する。薄板の座屈実験について、実験方法、破壊荷
重の計算方法など全般的な予備知識を説明する。また
、実物の航空機(T-3等)を教材にして薄板構造の実
例を確認する。講義内容、出席状況等について自己点
検を行う。 |
講義とミーティング
実験演習作業手順を話し合い
、作業分担を決める。
自己点検 |
構造力学の教科書から3種の薄板
の座屈強度について復習しておく
。教科書のp.5ページを読んで実
験の目的を理解する。 |
120 |
7 |
薄肉円筒の圧縮座屈実験を行う。
各自が用意したアルミのジュース缶を使い圧縮試験を
行い、飛び移り座屈について理論予測値と各自の実験
結果との比較検証を通して、シェル構造の破壊特性を
学習する。講義内容、出席状況等について自己点検を
行う。 |
授業と実験
自己点検 |
シェル構造の破壊挙動を学習し、
予想破壊荷重の計算及び座屈モー
ドの予測をしておく。教科書のp.
6〜p.7を読み、試験供試体の飛び
移り座屈荷重を計算しておく。 |
60 |
8 |
薄板補強平板のせん断座屈実験を行う。
薄板がせん断座屈しわを発生して張力場を作り、大き
い荷重に耐える様子を観察する。併せて、せん断座屈
を起こした構造物の状況を目視で確認する。また、実
験値と予想破壊荷重との比較を通して、航空機の桁ウ
エブや小骨などせん断強度部材の強さをの根拠を学習
する。
講義内容、出席状況等について自己点検を行う。 |
講義と実験
自己点検 |
張力場の理論を学習し、予想破壊
荷重の計算及び座屈モードの予測
をしておく。教科書のp.7〜p.10
を読み、試験供試体のせん断座屈
荷重を計算しておく。 |
60 |
9 |
薄板補強平板の圧縮座屈実験を行う。
薄板は座屈して、すぐ耐荷できなくなるが、細い部材
で補強すると大きい荷重に耐えることができる。その
様子を実験で観察する。併せて、圧縮座屈を起こした
構造物の状況を目視で確認する。また、実験結果から
薄板の頑張りを評価する有効幅を求め、航空機外板の
強さの根拠を学習する。
講義内容、出席状況等について自己点検を行う。 |
講義と実験
自己点検 |
圧縮座屈の理論を学習し、予想破
壊荷重の計算及び座屈モードの予
測をしておく。教科書のp.10〜p.
12ページを読み、試験供試体の局
所座屈荷重を計算しておく。 |
60 |
10 |
3種の座屈実験について口頭発表を行う。
実験結果と理論予測値との比較や観察記録を用いて、
航空機構造が軽量化のため薄板をいかに頑張らせてい
るかについて考察を行う。考察に当たっては文献等を
調査し口頭発表時の質疑応答に適切に対応できるよう
にする。
講義内容、出席状況等について自己点検を行う。 |
講義と発表
レポート提出
自己点検 |
口頭発表の準備と提出レポートの
まとめを行う。教科書のp.13〜p.
14を読んでレポート作成の要領を
理解する。
併せて薄板構造に関する関連文献
を調査し口頭発表時の質疑応答に
備える。 |
120 |
11 |
③航空機の飛行挙動解析
オリエンテーション:スケジュールやレポートについ
て説明する。グループを決める。
翼特性:揚力と迎角との関係の実験を行う。
航空機の飛行挙動解析装置の説明と、揚力の発生原理
や全機揚力の推算に関する講義を行う。航空機の飛行
挙動解析装置を用いた実験を行う。 |
講義と実験
自己点検 |
学習課題:実験結果をレポートに
まとめ提出する
予習・復習:航空機の飛行や揚力
の発生原理について航空工学概論
の教科書や講義ノートなどを復習
する。教科書をはじめから「4.
1.翼特性:揚力と迎角との関係
」を読んで実験の理論的背景と実
験方法を理解しておく。 |
120 |
12 |
トリム曲線と縦安定中性点の決定の実験を行う。
実験の説明と、縦のつり合いと静安定の説明及び縦安
定中正点の導出に関する講義を行う。航空機の飛行挙
動解析装置を用いた実験を行う。 |
講義と実験
自己点検
レポート提出 |
学習課題:実験結果をレポートに
まとめ提出する
予習・復習:飛行中のつり合いや
静安定、縦安定中正点について航
空工学概論の教科書や講義ノート
などを復習する。教科書の「4.
2.トリム曲線と縦安定中性点の
決定」を読んで実験の理論的背景
と実験方法を理解しておく。 |
120 |
13 |
短周期縦揺れ振動・フゴイド振動の実験を行う。
実験の説明と、動安定や短周期振動・長周期振動の説
明及びそれらの減衰比や固有角振動数の導出に関する
講義を行う。航空機の飛行挙動解析装置を用いて短周
期振動の実験を行う。 |
講義と実験
自己点検
レポート提出 |
学習課題:実験結果をレポートに
まとめ提出する
予習・復習:エレベータ操舵によ
る運動現象や動安定、短周期振動
・フゴイド振動について航空工学
概論の教科書や講義ノートなどを
復習する。教科書の「4.3.短
周期縦揺れ振動」「4.4.フゴ
イド振動」を読んで実験の理論的
背景と実験方法を理解しておく。 |
120 |
14 |
失速の実験を行う。
実験の説明と失速に関する講義を行う。航空機の飛行
挙動解析装置を用いてタフトと煙発生装置を用いた可
視化実験を行う。 |
講義と実験
自己点検
レポート提出 |
学習課題:実験結果をレポートに
まとめておく。
予習・復習:飛行中の迎角が大き
い場合の空気流れについて航空工
学概論の教科書や講義ノートなど
を復習する。教科書の「4.5.
失速」を読んで実験の理論的背景
と実験方法を理解しておく。 |
120 |
15 |
発表および自己点検を行う。
実験についてグループごとに全員が発表を行い、全員
で討議する。実験・演習の内容、レポートの内容、発
表の内容、出席状況等に関して、自己点検を行う。 |
講義と発表
自己点検
レポート提出 |
口頭発表の準備と提出レポートの
まとめを行う。本実験に関する関
連文献を調査し口頭発表時の質疑
応答に備える。 |
90 |
一般に、授業あるいは課外での学習では:「知識などを取り込む」→「知識などをいろいろな角度から、場合によってはチーム活動として、考え、推論し、創造する」→「修得した内容を表現、発表、伝達する」→「総合的に評価を受ける、GoodWork!」:のようなプロセス(一部あるいは全体)を繰り返し行いながら、応用力のある知識やスキルを身につけていくことが重要です。このような学習プロセスを大事に行動してください。
※学習課題の時間欄には、指定された学習課題に要する標準的な時間を記載してあります。日々の自学自習時間全体としては、各授業に応じた時間(例えば2単位科目の場合、予習2時間・復習2時間/週)を取るよう努めてください。詳しくは教員の指導に従って下さい。