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学習支援計画書(シラバス) 検索システム
専門教育課程 航空システム工学科
授業科目区分 科目名 単位数 科目コード 開講時期 履修方法
専門教育課程
専門科目
専門
航空システム専門実験・演習A
Aeronautics Major Lab/Exercises A
3 E129-01 2024年度
5期(前学期)
6期(後学期)
修学規程第4条を参照
担当教員名
*印は、実務経験のある教員を示しています。
授業科目の学習・教育目標
キーワード 学習・教育目標
1.企画 2.実施 3.まとめ 4.発表 5.航空工学 専門実験・演習Aでは、実験・演習を通して、専門科目で取り上げられる理論や手法を学び 、より深い理解力と応用力を身につける。さらに、実験方法や実験レポートの書き方を学ぶ とともに、実験内容、実験結果、考察などを発表する方法について学ぶ。き方を学ぶととも に、実験内容、実験結果、考察などを発表する方法について学ぶ。また、学習に当たっては 、講義の内容や実験結果に関する情報をオープンデータ等の活用して収集しレポートの考察 を反映することを勧める。
授業の概要および学習上の助言
専門実験・演習Aでは以下の実験テーマを実施する。詳しい授業の概要については「実験指導書」にて確認すること。 ①炭素繊維強化プラスチックの成形と評価 ②薄板構造の強度評価 ③航空機の飛行挙動解析 受講者を3つのグループに別け、第1グループは5週に亘って①CFRPの成形と評価を行い、次の5週で②薄板構造の強度評価を 行い、次の5週で③航空機の飛行挙動解析を行う。第2グループは②→③→①の順序、第3グループは③→①→②の順序にな る。また、授業明細は各実験テーマ開始時に配布される。
教科書および参考書・リザーブドブック
教科書:航空システム専門実験・演習AB[金沢工業大学] 参考書:指定なし リザーブドブック:指定なし
履修に必要な予備知識や技能
実験の前に必ず「実験指導書」を読んでおき、どのような実験を行うのか予習しておくこと。また、予習レポートがあるもの については、授業前にきちんと作成しておくこと。
学生が達成すべき行動目標
No. 学科教育目標
(記号表記)
F,M 専門科目で学んだ知識に基づき、主体的に実験を計画・立案し、それを実施することができる。
F,M 実験装置や計測装置の原理を理解し、それらを正しく用いて安全に実験を行うことができる。
F,M,L コンピュータなどを用いて実験結果が整理できるとともに、そのキーポイントや問題点を適切に説明できる。
F,M,D 実験で得られた現象を専門知識に基づいて正しく解釈あるいはモデル化でき、実験結果の妥当性評価を行うことができる。
F,M 実験結果を解析解や数値解と比較することにより、得られた結果を合理的に説明し、的確に考察することができる。
F 実験結果を最終的にレポートとしてまとめ、指定された期限内に提出することができ、その内容を説明できる。
達成度評価
評価方法
試験 クイズ
小テスト
レポート 成果発表
(口頭・実技)
作品 ポートフォリオ その他 合計
総合評価割合 0 0 50 40 0 0 10 100
指標と評価割合 総合評価割合 0 0 50 40 0 0 10 100
総合力指標 知識を取り込む力 0 0 25 0 0 0 0 25
思考・推論・創造する力 0 0 25 0 0 0 0 25
コラボレーションと
リーダーシップ
0 0 0 20 0 0 0 20
発表・表現・伝達する力 0 0 0 20 0 0 0 20
学習に取組む姿勢・意欲 0 0 0 0 0 0 10 10
※総合力指標で示す数値内訳、授業運営上のおおよその目安を示したものです。
評価の要点
評価方法 行動目標 評価の実施方法と注意点
試験
クイズ
小テスト
レポート 実験データをわかりやすく図表に整理できているか。実験条件がしっかり記入されているか。使用する理 論式の内容が示されているか。理論と実験結果の違いが検討されているか。また、実験データの誤差も含 め、理論値および実機データとの違いが定量的に考察されているか。
成果発表
(口頭・実技)
実験の目的、内容、成果がわかりやすくまとめられているか。問題点について的確に考察されているか。 本実験で明らかとなったことがわかりやすくまとめられているか。実機現象と異なることについて説明で き、実験装置の限界を十分に把握できたか。本実験における物理現象が、得られたデータから明確になっ たか。
作品
ポートフォリオ
その他 各実験を積極的に実施した場合、グループで実施する場合は率先して実験を行った場合はプラスに評価す る。レポートの提出遅れ、授業を妨げる行動を注意してもやめない場合はマイナスに評価する場合がある 。
具体的な達成の目安
理想的な達成レベルの目安 標準的な達成レベルの目安
①炭素繊維強化プラスチック(CFRP)積層板の基礎事項を理解 してCFRP積層板の積層設計ができる。実験内容の詳細を把握し た上で、積層板の成形、試験片の作製、曲げ試験を実施し、実 験結果の記録、分析、考察ができる。 ②航空機の特徴である薄板構造の代表的な3種の座屈強度、円 筒の座屈、せん断座屈、圧縮座屈について実験を行い、その結 果から飛び移り座屈、張力場、有効幅の設計課題を理解でき、 破壊荷重を推算できる。 ③航空機の翼の揚力の発生原理と、航空機が安定して飛行する 原理を的確に説明できる。安定な飛行模擬を実現し、実験デー タを的確に取得できる。得られたデータを基に、実機の飛行と 実験との違いを説明できる。 ①炭素繊維強化プラスチック(CFRP)積層板の機械的性質の特 徴を理解できる。実験内容を把握し、積層板の成形、試験片の 作製、曲げ試験が実施でき、実験結果の記録、分析ができる。 報告書を期限までに作成できる。決められた時間内にプレゼン テーションができる。 ②実験を通して薄板構造がどのように座屈して壊れていくかを 観察し、その現象を記録、考察できる。プレゼンテーションを 行って、知り得た座屈現象について概括的な説明ができる。 ③ 航空機の翼の揚力の発生原理と、航空機が安定して飛行す る原理、その概要を説明できる。必要な実験データを取得でき 、得られたデータを基に、理論との違いを説明できる。
CLIP学習プロセスについて
一般に、授業あるいは課外での学習では:「知識などを取り込む」→「知識などをいろいろな角度から、場合によってはチーム活動として、考え、推論し、創造する」→「修得した内容を表現、発表、伝達する」→「総合的に評価を受ける、GoodWork!」:のようなプロセス(一部あるいは全体)を繰り返し行いながら、応用力のある知識やスキルを身につけていくことが重要です。このような学習プロセスを大事に行動してください。
※学習課題の時間欄には、指定された学習課題に要する標準的な時間を記載してあります。日々の自学自習時間全体としては、各授業に応じた時間(例えば2単位科目の場合、予習2時間・復習2時間/週)を取るよう努めてください。詳しくは教員の指導に従って下さい。
授業明細
回数 学習内容 授業の運営方法 学習課題 予習・復習 時間:分※
1 『配布する学習支援計画書を基に科目の学習目標、概 要や行動目標を理解する。特にこの科目が航空システ ム工学科の教育目標のどの部分を担っているか、具体 的な達成レベルの目安を理解する。』 ①炭素繊維強化プラスチックの成形と評価 本実験の概要と運営方法についてガイダンス 与えられた特性を有するプリプレグを使用し、炭素繊 維強化プラスチック(CFRP)積層板の積層設計を検討 する。積層板作製の準備を進める。 講義と実験 自己点検 『航空システム工学科の教育目標 と本科目との関連を理解する。』 ①炭素繊維強化プラスチックの成 形と評価の用途、成形方法、力学 特性を調べ、調査レポートとして 次週に提出する。 120
2 第1週で決定した設計に基づき、プリプレグシートを 貼り合わせ、ホットプレスで成形することにより、積 層板を作製する。 講義と実験 自己点検 第1週で貸与するJIS規格等によ り、炭素繊維強化プラスチックの 力学特性の評価方法を調査する。 60
3 ダイヤモンドカッターを使用し、作製した積層板から 試験片を切り出し、寸法を測定する。 万能材料試験機の取り扱い方を理解した上で曲げ試験 を行い、荷重-たわみ曲線を求める。 講義と実験 自己点検 荷重-たわみ曲線から炭素繊維強 化プラスチックの成形と評価積層 板の力学特性および強度の求め方 を調査する。 120
4 第3週で得られた実験結果から積層板の曲げ特性を評 価し、設計値と比較、考察する。また、報告書の作成 、プレゼンテーションの準備を行う。 講義と実験 自己点検 結果レポートの作成と発表用のパ ワーポイントの作成および発表の 準備 120
5 結果レポートを提出し、その内容に関するプレゼンテ ーションを実施する。そして、内容に関する討論をす る。プレゼンテーションに当たっては文献等を調査し 口頭発表時の質疑応答に適切に対応できるようにする 。 講義と発表 自己点検 グループ発表の予行練習を行うと ともに関連文献を調査し口頭発表 時の質疑応答に備える。 60
6 ②薄板補強平板の強度評価 オリエンテーション:航空機は薄板でできていること 、従って構造設計では座屈強度が問題になることを説 明する。薄板の座屈実験について、実験方法、破壊荷 重の計算方法など全般的な予備知識を説明する。また 、実物の航空機(T-3等)を教材にして薄板構造の実 例を確認する。講義内容、出席状況等について自己点 検を行う。 講義とミーティング 実験演習作業手順を話し合い 、作業分担を決める。 自己点検 構造力学の教科書から3種の薄板 の座屈強度について復習しておく 。教科書のp.5ページを読んで実 験の目的を理解する。 120
7 薄肉円筒の圧縮座屈実験を行う。 各自が用意したアルミのジュース缶を使い圧縮試験を 行い、飛び移り座屈について理論予測値と各自の実験 結果との比較検証を通して、シェル構造の破壊特性を 学習する。講義内容、出席状況等について自己点検を 行う。 授業と実験 自己点検 シェル構造の破壊挙動を学習し、 予想破壊荷重の計算及び座屈モー ドの予測をしておく。教科書のp. 6〜p.7を読み、試験供試体の飛び 移り座屈荷重を計算しておく。 60
8 薄板補強平板のせん断座屈実験を行う。 薄板がせん断座屈しわを発生して張力場を作り、大き い荷重に耐える様子を観察する。併せて、せん断座屈 を起こした構造物の状況を目視で確認する。また、実 験値と予想破壊荷重との比較を通して、航空機の桁ウ エブや小骨などせん断強度部材の強さをの根拠を学習 する。 講義内容、出席状況等について自己点検を行う。 講義と実験 自己点検 張力場の理論を学習し、予想破壊 荷重の計算及び座屈モードの予測 をしておく。教科書のp.7〜p.10 を読み、試験供試体のせん断座屈 荷重を計算しておく。 60
9 薄板補強平板の圧縮座屈実験を行う。 薄板は座屈して、すぐ耐荷できなくなるが、細い部材 で補強すると大きい荷重に耐えることができる。その 様子を実験で観察する。併せて、圧縮座屈を起こした 構造物の状況を目視で確認する。また、実験結果から 薄板の頑張りを評価する有効幅を求め、航空機外板の 強さの根拠を学習する。 講義内容、出席状況等について自己点検を行う。 講義と実験 自己点検 圧縮座屈の理論を学習し、予想破 壊荷重の計算及び座屈モードの予 測をしておく。教科書のp.10〜p. 12ページを読み、試験供試体の局 所座屈荷重を計算しておく。 60
10 3種の座屈実験について口頭発表を行う。 実験結果と理論予測値との比較や観察記録を用いて、 航空機構造が軽量化のため薄板をいかに頑張らせてい るかについて考察を行う。考察に当たっては文献等を 調査し口頭発表時の質疑応答に適切に対応できるよう にする。 講義内容、出席状況等について自己点検を行う。 講義と発表 レポート提出 自己点検 口頭発表の準備と提出レポートの まとめを行う。教科書のp.13〜p. 14を読んでレポート作成の要領を 理解する。 併せて薄板構造に関する関連文献 を調査し口頭発表時の質疑応答に 備える。 120
11 ③航空機の飛行挙動解析 オリエンテーション:スケジュールやレポートについ て説明する。グループを決める。 翼特性:揚力と迎角との関係の実験を行う。 航空機の飛行挙動解析装置の説明と、揚力の発生原理 や全機揚力の推算に関する講義を行う。航空機の飛行 挙動解析装置を用いた実験を行う。 講義と実験 自己点検 学習課題:実験結果をレポートに まとめ提出する 予習・復習:航空機の飛行や揚力 の発生原理について航空工学概論 の教科書や講義ノートなどを復習 する。教科書をはじめから「4. 1.翼特性:揚力と迎角との関係 」を読んで実験の理論的背景と実 験方法を理解しておく。 120
12 トリム曲線と縦安定中性点の決定の実験を行う。 実験の説明と、縦のつり合いと静安定の説明及び縦安 定中正点の導出に関する講義を行う。航空機の飛行挙 動解析装置を用いた実験を行う。 講義と実験 自己点検 レポート提出 学習課題:実験結果をレポートに まとめ提出する 予習・復習:飛行中のつり合いや 静安定、縦安定中正点について航 空工学概論の教科書や講義ノート などを復習する。教科書の「4. 2.トリム曲線と縦安定中性点の 決定」を読んで実験の理論的背景 と実験方法を理解しておく。 120
13 短周期縦揺れ振動・フゴイド振動の実験を行う。 実験の説明と、動安定や短周期振動・長周期振動の説 明及びそれらの減衰比や固有角振動数の導出に関する 講義を行う。航空機の飛行挙動解析装置を用いて短周 期振動の実験を行う。 講義と実験 自己点検 レポート提出 学習課題:実験結果をレポートに まとめ提出する  予習・復習:エレベータ操舵によ る運動現象や動安定、短周期振動 ・フゴイド振動について航空工学 概論の教科書や講義ノートなどを 復習する。教科書の「4.3.短 周期縦揺れ振動」「4.4.フゴ イド振動」を読んで実験の理論的 背景と実験方法を理解しておく。 120
14 失速の実験を行う。 実験の説明と失速に関する講義を行う。航空機の飛行 挙動解析装置を用いてタフトと煙発生装置を用いた可 視化実験を行う。 講義と実験 自己点検 レポート提出 学習課題:実験結果をレポートに まとめておく。 予習・復習:飛行中の迎角が大き い場合の空気流れについて航空工 学概論の教科書や講義ノートなど を復習する。教科書の「4.5. 失速」を読んで実験の理論的背景 と実験方法を理解しておく。 120
15 発表および自己点検を行う。 実験についてグループごとに全員が発表を行い、全員 で討議する。実験・演習の内容、レポートの内容、発 表の内容、出席状況等に関して、自己点検を行う。 講義と発表 自己点検 レポート提出 口頭発表の準備と提出レポートの まとめを行う。本実験に関する関 連文献を調査し口頭発表時の質疑 応答に備える。 90