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学習支援計画書(シラバス) 検索システム
機械工学専攻
対象課程 科目名 単位数 科目コード 開講時期 授業科目区分
博士前期課程(修士課程)
先進射出成形特論
Advanced Injection Molding Theory
1 2137-01 2023年度
後学期
関係科目
担当教員名
授業科目の学習・教育目標
キーワード 学習・教育目標
1.射出成形法 2.樹脂流動 3.伝熱現象 4.配向 5.物性制御  射出成形法は,高い生産性を有することから最も広く使われている成形加工法の一つであ る.成形加工では,樹脂材料を溶融し,金型内に流して固めるプロセスがあり,射出成形を 理解し,高度に発展させるためには,金型内部での現象を理解する必要がある.本科目では ,射出成形法の原理と金型内での樹脂の挙動を現象論的,理論的に学習するとともに,最新 の射出成形法と成形品の高機能化,高品質化について学ぶ.
授業の概要および学習上の助言
 プラスチック部品の代表的な成形法である射出成形法は,金型内に溶融した樹脂を高速,高圧で注入し,冷却固化させて成 形する方法である.そのため,複雑形状の部品を短時間で成形できる特長があり,自動車バンパーの大型部品からコネクタな どの超小型精密部品の成形まで広く用いられている.しかし,金型内では樹脂の流動や伝熱が過渡的に行われ非常に複雑な挙 動を示し,様々な不良減少の要因となっている.また,部品の軽量化,高強度化のため,樹脂材料に強化繊維を含有した繊維 強化樹脂が使われることがあるが,強化繊維は樹脂の流動によって配向する.この配向は機械的特性の異方性発現の原因とな る.一方で,この現象をうまく活用すれば,機械的特性の制御が可能となり,さらに異方性を考慮した設計に繋げることが可 能となる.  このような革新的な設計技術を確立し,成形不良の少ない射出成形品の高機能化,高精度化の実現には,射出成形現象,特 に金型内の現象を詳細に把握することが重要となる.そのため,本科目では下記の内容について学習する. 1)プラスチック材料,成形法の特徴と代表的な成形品群,最新の成形技術の概要 2)金型内の樹脂流動挙動 3)金型内の伝熱現象 4)強化繊維の配向現象と予測モデル 5)成形加工プロセスと製品設計  本科目では,プラスチック成形加工を現象論的,理論的に学習することを目的とするが,学習内容を理解するには,常に金 型内での樹脂の挙動をイメージすることが重要であり,金型内での挙動と授業内容を結び付けて学習することが重要である.
教科書および参考書・リザーブドブック
必要に応じて配布する
履修に必要な予備知識や技能
 学部で学習した伝熱工学(熱移動工学)および流体力学の基礎知識が必要となる.また,プラスチック材料の種類と特徴, 用途についての知識がある方が望ましい.
学生が達成すべき行動目標
No.
代表的なプラスチック成形加工の種類と特徴,成形される製品群を説明できる.
金型内の樹脂流動挙動と流動応力状態が理解できる.
金型内の伝熱挙動とそれに伴う樹脂流動,力学特性の関係が理解できる.
強化繊維の配向挙動および予測モデルが理解できる.
強化繊維の配向と力学特性が理解できる.
成形加工プロセスを考慮した製品設計手法が理解できる.
達成度評価
評価方法 試験 クイズ
小テスト
レポート 成果発表
(口頭・実技)
作品 ポートフォリオ その他 合計
総合評価割合 0 40 50 0 0 0 10 100
評価の要点
評価方法 行動目標 評価の実施方法と注意点
試験
クイズ
小テスト
・成形中の流動応力計算 ・熱伝導方程式の差分近似 ・金型界面温度の推定 ・配向モデルによる強化繊維の配向予測に関して出題する.
レポート ・プラスチック成形法の分類とその特徴 ・金型内における伝熱現象と製品の温度分布推定 ・プラスチック成形品の設計手法 について課題を提示しレポートとして提出する.
成果発表
(口頭・実技)
作品
ポートフォリオ
その他 演習および授業中の取り組み状況で評価する.
具体的な達成の目安
理想的な達成レベルの目安 標準的な達成レベルの目安
1.プラスチック成形加工の種類と特徴を理解し,部品の成形 方法を選定できる. 2.成形中の樹脂流速分布から流動応力計算し,成形品に与え る影響を説明できる. 3.金型内の伝熱現象と成形品に与える影響を理解し,成形品 の温度分布計算ができる 3.繊維配向が成形品に与える影響を説明できる. 4.繊維配向モデルを用いて繊維配向を予測できる. 5.加工プロセスを考慮した設計手法について理解し,製品仕 様を満たす,プロセス条件選定,設計が行なえる. 1.プラスチック成形加工の種類と特徴,代表的な成形品を説 明できる. 2.成形中の樹脂流速分布および流動応力状態を説明できる. 3.金型内の伝熱現象を理解し,成形品に与える影響を説明で きる. 4.繊維配向の予測方法と繊維配向が成形品に与える影響が説 明できる. 5.加工プロセスを考慮した設計手法について説明できる.
※学習課題の時間欄には、指定された学習課題に要する標準的な時間を記載してあります。日々の自学自習時間全体としては、各授業に応じた時間(例えば2単位科目の場合、予習2時間・復習2時間/週)を取るよう努めてください。詳しくは教員の指導に従って下さい。
授業明細
回数 学習内容 授業の運営方法 学習課題 予習・復習 時間:分※
1 プラスチック成形加工法の種類と特徴を学ぶ. 射出成形法,射出成形機,樹脂材料について学ぶ. 講義 質疑応答 【予習】 ・プラスチック成形加工の種類を 調査しておく 【復習】 ・プラスチック成形加工の特徴を 理解し,身の回りの製品がどのよ うな加工で作られているか整理す る. 30 150
2 射出成形における金型内の流動現象について学ぶ. 講義 質疑応答 演習 【予習】 ・流体力学(特にせん断流れ)に ついて予習しておく. 【復習】 ・成形中の樹脂流動挙動について 整理するとともに流動時の流動応 力の算出方法を理解する. 30 150
3 射出成形における金型内の伝熱現象について学ぶ. 講義 質疑応答 演習 【予習】 ・熱伝導と熱伝導方程式について 予習しておく 【復習】 ・金型内における成形品の温度変 化と成形品に与える影響を理解す る. 30 150
4 熱伝導方程式を用いて,実際の成形中の成形品温度分 布を推定する方法を演習により理解する. 演習 質疑応答 【予習】 ・熱伝導方程式の差分近似につい て予習しておく. 【復習】 ・演習で求めた成形品温度分布を 表計算ソフトにより用いて計算で きるようにする. 30 150
5 射出成形品の繊維配向と機械的特性について学ぶ. 講義 質疑応答 【予習】 ・FRPの分類と特性,用途を調べ ておく 【復習】 ・複合材の機械的特性を求める方 法を整理して理解する. 30 150
6 繊維配向予測モデルとその応用について学習する. 講義 質疑応答 演習 【予習】 ・金型内の樹脂流動挙動について 予習しておく(第2回目の内容の 復習) 【復習】 ・繊維配向が成形品にどのような 影響を与えるか整理する. 30 150
7 射出成形品の異方性発現とその制御について学習する 講義 質疑応答 演習 【予習】 ・繊維配向の主要因について予習 しておく 【復習】 ・具体的な製品について,異方性 設計を適用できるが検討する. 30 150