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学習支援計画書(シラバス) 検索システム
機械工学専攻
対象課程 科目名 単位数 科目コード 開講時期 授業科目区分
博士前期課程(修士課程)
モデルベースデザイン特論
Model based Design
2 2112-01 2024年度
前学期
関係科目
担当教員名
授業科目の学習・教育目標
キーワード 学習・教育目標
1.モデルベースデザイン 2.有限要素法(3D-CAE) 3.1Dシミュレーション 4.物理現象の定式化 5.全体最適化 構造物の設計やものづくりプロセス等においては、コンピュータを用いた数値解析の活用が 不可欠である。ここでは今まで学んできたコンピュータ援用技術をさらに高度化させ、問題 解決・最適化創出の手段としてFEMや1Dシミュレーションによる数値解析技術と、背景とな る物理現象の本質および定式化も含めて修得する。また,モデルベースデザインの考え方に 基づく全体適正設計プロセスを習得し、設計現場で即戦力として活躍できる人材の育成を目 指す。
授業の概要および学習上の助言
 加価値を高める製品設計を実現するため,学部で学んだ座学知識および数値解析技術を基に、さらに進んだ工学的諸問題の 解決ができる先端の数値解析技術および設計の考え方について学ぶ。ひとつは、構造および熱伝導解析の3Dシミュレーション を話題に、非線形構造解析問題あるいは非定常問題へと知識と経験の幅を広げる。主な学習主題は、  1. 材料非線形問題の数値解析技術  2. 伝熱および構造解析との連成解析技術 である。さらに、  3.微分方程式の構築と離散化 に触れ、設計ツールの本質について知る。そのうえで、システム全体の適正設計に強く着目される  4.1Dシミュレーション (1D-CAE) の導入と設計応用  5.モデルベースデザインの考え方に基づく全体適正設計手法 について学ぶ。以上から、最先端の製品設計に必要な考え方や技術的手法を俯瞰的に学ぶ。 なお,詳細な講義計画は講義の最初に伝達される.
教科書および参考書・リザーブドブック
プリント配布あるいはe-シラバスより配信します。
履修に必要な予備知識や技能
材料力学,流体力学,熱移動工学の内容を十分に理解していること.また,数値解析の基礎知識を有していることが望ましい .
学生が達成すべき行動目標
No.
汎用有限要素解析による解析モデルの構築ができる
汎用有限要素解析による計算の実行と結果の出力ができる
物理現象の本質を正しく理解し,数式モデルの構築ができる
モデルベースデザインと1D-CAE,3D-CAEそれぞれの役割の関係を理解し設計応用できる
解析結果を正しく解釈して,設計変更につなげられる
達成度評価
評価方法 試験 クイズ
小テスト
レポート 成果発表
(口頭・実技)
作品 ポートフォリオ その他 合計
総合評価割合 0 20 70 0 0 0 10 100
評価の要点
評価方法 行動目標 評価の実施方法と注意点
試験
クイズ
小テスト
有限要素解析による解析精度の考察や簡単な数式モデルの導出,1Dシミュレーションに関する知識につい てクイズ形式で出題する.
レポート 講義中に出題した課題について,レポートとしてまとめて提出する.
成果発表
(口頭・実技)
作品
ポートフォリオ
その他 演習および授業中の取り組み状況で評価する.
具体的な達成の目安
理想的な達成レベルの目安 標準的な達成レベルの目安
・授業で取り上げた例題にすべてについて修得し、それを身近 な課題に応用できる。 ・解析した結果を踏まえ、最適設計が出来る。数値解析技術の 原理が定量的に述べられる。 ・自らの研究課題を学んだ手法を用いて解析し、課題の要因を 見つけ出し、最適設計ができる。 ・授業で取り上げた例題をほぼ修得し、それを身近な課題に応 用できる。 ・解析した結果を踏まえ、最適設計が出来る。 ・数値解析技術の原理が定量的に述べられる。 ・自らの研究課題に応用ができる。
※学習課題の時間欄には、指定された学習課題に要する標準的な時間を記載してあります。日々の自学自習時間全体としては、各授業に応じた時間(例えば2単位科目の場合、予習2時間・復習2時間/週)を取るよう努めてください。詳しくは教員の指導に従って下さい。
授業明細
回数 学習内容 授業の運営方法 学習課題 予習・復習 時間:分※
1 構造解析①  線形解析とその精度 講義と演習 【復習】 有限要素解析ソフトの簡単な使用 方法を理解する 60
2 構造解析②  材料の非線形性を考慮した構造解析 講義と演習 【予習】 材料力学並びに塑性力学について 学習しておく 【復習】 有限要素解析による材料非線形解 析手法を理解する 60 60
3 構造解析③  定常および非定常伝熱解析 講義と演習 【予習】 熱伝導現象について学習しておく 【復習】 有限要素解析による熱伝導解析の 方法を理解する 60 60
4 構造解析④  伝熱解析と構造解析の連成問題 講義と演習 【予習】 線膨張係数と熱応力について学習 しておく 【復習】 有限要素解析における連成解析に ついて理解する 60 60
5 熱伝導方程式①  熱伝導方程式の導出  熱移動現象とその定式化 講義と演習 【予習】 フーリエの熱伝導の法則について 学習しておく 【復習】 熱伝導方程式の導出を理解する 60 60
6 熱伝導方程式②  熱伝導方程式の離散化 講義と演習 【予習】 微分方程式の差分近似について学 習しておく 【復習】 物理モデルに応じて数式モデルを 構築できる 60 60
7 熱伝導方程式③  離散化した熱伝導方程式の計算 講義と演習 【予習】 伝熱現象とモデル式を理解してお く 【復習】 講義内容を理解し,様々な現象の モデル化ができるようにする 60 60
8 流れの分析①  流れの支配方程式の本質的意味と関係性(連続の式 ,Bernoulliの式,Navier-Stokes方程式) 講義と演習 予習】 流体力学で学んだベルヌーイの式 と連続の式について復習しておく こと 【復習】 対象の物理現象を想定した式の変 形について復習しておくこと 60 60
9 流れの分析②  Energy方程式 講義と演習 【予習】 熱移動工学の内容を復習しておく こと. 【復習】 Energy方程式について復習してお くこと 60 60
10 MBDと1D-CAE ①  流れの支配方程式とEnergy方程式から考える熱流体 抵抗網法の導入,支配方程式の次元縮退 (Model-Orde r Reduction)の考え方 講義と演習 【予習】 流れの支配方程式とEnergy方程式 の考え方を復習しておくこと 【復習】 次元縮退の考え方や,熱流体抵抗 網法の構造を復習すること. 60 60
11 MBDと1D-CAE ②  熱流体抵抗網法を活用した設計問題とプラントモデ リング 非因果的モデリング 講義と演習 【予習】 熱流体抵抗網法の予習をしておく .OpenModelicaを各自のPCにイン ストールしておく.詳細はポータ ルで連絡する 【復習】 設計対象となる物理現象の抽出方 法とモデリング法について復習す る 120 60
12 MBDと1D-CAE ③  アナロジーの基礎と次元解析  MBDに基づく設計とV字モデル 講義と演習 【予習】 流体力学におけるReynolds数やSt rouhal数,熱移動工学におけるNu sselt数やGrashof数を復習してお く. 【復習】次元解析とアナロジーに ついて復習する. 60 60
13 MBDと1D-CAE ④  MBDによる全体適正設計  1D-CAEと3D-CAEの連携 講義と演習 【予習】 全講義で取り扱った設計計算手法 の方向性をまとめておくこと 【復習】 自身の研究を題材に1D-3D連携の 活用法について検討する 60 60
14 直近の設計研究の俯瞰によるモデルベースデザインの 立ち位置の考察 2050年に向けた設計の展望 講義と演習 【予習】 指定された予習課題を実施してく ること 【復習】 講義内容を復習しておくこと 60 60
15 企業エンジニアによる講演会 講演の聴講 【学習課題】 聴講ノートの作成 60