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学習支援計画書(シラバス) 検索システム
機械工学専攻
対象課程 科目名 単位数 科目コード 開講時期 授業科目区分
博士前期課程(修士課程)
機能性金属材料特論
Functional Metals
1 2143-01 2024年度
後学期
関係科目
担当教員名
授業科目の学習・教育目標
キーワード 学習・教育目標
1.結晶構造解析 2.平衡状態図 3.マルテンサイト変態 4.形状記憶合金 形状記憶、超弾性,磁歪、圧電等の機能を有する材料は,材料科学に基づいた様々な技術で 開発されてきた.これら材料は,新しいセンサ/アクチュエータ素子へ応用されることが期 待されている.これら機能に影響を与える結晶構造,格子欠陥,相変態を学び,さらに,組 織観察法の基礎を学習する.その後,具体的な機能性材料の特徴を学習する.
授業の概要および学習上の助言
各種の機能を有する材料を理解するために,以下の項目を学習する. 1.結晶構造(各種結晶性材料の物性,結晶構造の型式,同形と多形,など) 2.結晶構造解析法の基礎(ブラッグの回折条件式,構造因子,X線及び電子線による回折) 3.平衡状態図の基礎(全率固溶体型及び共晶型状態図の読取り方,天秤の関係) 4.各種相変態の特徴 5.形状記憶合金などの機能性金属材料の特徴
教科書および参考書・リザーブドブック
指定の教科書はないが,次の図書が本科目を理解する上で参考となる.①坂 公恭:結晶電子顕微鏡学,内田老鶴圃,199 8年,②藤田英一:金属物理,アグネ技術センター,2007年,③Edited by K. Otsuka and C. M. Wayman, Shape Memory Materials, Cambridge University Press, 1999, ISBN: 9780521663847,④大塚和弘:合金のマルテンサイト変態と形状記 憶効果,内田老鶴圃,2012年,⑤鹿又 武 編著:機能材料としてのホイスラー合金,内田老鶴圃,2011年
履修に必要な予備知識や技能
本科目は材料科学Ⅰ及び材料科学Ⅱを理解していること前提に授業を行う.授業内で演習を行う場合があるので関数電卓及び パソコン(学内ネットワークに接続できること)を持参すること.
学生が達成すべき行動目標
No.
結晶構造解析法の基本原理について説明できる.
代表的な機能性金属材料の結晶構造と機能性との関連を説明できる.
組織の観察法および得られた組織写真(光学顕微鏡写真,電子顕微鏡写真)を説明できる.
相変態と材料機能性との関連を説明できる.
達成度評価
評価方法 試験 クイズ
小テスト
レポート 成果発表
(口頭・実技)
作品 ポートフォリオ その他 合計
総合評価割合 0 50 50 0 0 0 0 100
評価の要点
評価方法 行動目標 評価の実施方法と注意点
試験
クイズ
小テスト
期間内に1回の小テストを実施する.
レポート レポート課題を提示し,指定の方法で作成・提出する. 今後の発展が期待される領域とその適用分野,専門用語の調査,などをレポートとしてまとめる.その内 容に対して,発表と討論などを授業時間内に行う.レポート課題の内容と提出,発表と討論の運営,など の詳細は,別途伝達する.
成果発表
(口頭・実技)
作品
ポートフォリオ
その他
具体的な達成の目安
理想的な達成レベルの目安 標準的な達成レベルの目安
①X線あるいは電子線で得られた情報に基づいて具体的に結晶 構造を決定できる. ②機能を発現させるための結晶構造あるいは具体的な熱処理法 を説明できる. ③光学顕微鏡及び電子顕微鏡の観察原理と得られる観察像の具 体例を説明できる. ①X線を用いた結晶構造解析法と電子線を用いたそれとの違い を説明できる ②平衡状態図と天秤の関係を用いて機能発現に関わる各相の割 合を算出できる ③光学顕微鏡と電子顕微鏡の観察に関して,得られる観察像の 違いを説明できる
※学習課題の時間欄には、指定された学習課題に要する標準的な時間を記載してあります。日々の自学自習時間全体としては、各授業に応じた時間(例えば2単位科目の場合、予習2時間・復習2時間/週)を取るよう努めてください。詳しくは教員の指導に従って下さい。
授業明細
回数 学習内容 授業の運営方法 学習課題 予習・復習 時間:分※
【授業】 本科目の講義方針の説明を行う.学習支援計画書を基 に学習教育目標,概要などを理解する. 【自己点検】 材料科学Ⅰ及び材料科学Ⅱにおける理解不十分な点を 明らかにし,今後の学習計画を立案する. 授業と質疑 材料科学Ⅰ及び材料科学Ⅱのノー トなどを使って十分に復習してお く. 120
【授業】 代表的な純金属ならびにAB型,AB2型等の無機化 合物の結晶構造の単位胞について学習する. 結晶の幾何学(ブラーベー格子とミラー指数)の基本 について学習する. FCC及びBCCにおける原子の充填率,四面体空隙,八面 体空隙の算出などを学習する. X線を用いた結晶構造解析法(ブラッグの回折条件式 )について学習する. 講義と質疑 演習問題の出題と解説 演習問題を復習し,単位格子とミ ラー指数を用いた表示法を理解す る. 120
【授業】 電子線を用いた結晶構造解析法(ブラッグの回折条件 式,エワルド球,構造因子)について学習する. 平衡状態図と形成される組織(特に,共晶組織と共析 組織)を学習する. 講義と質疑 演習問題の出題と解説 演習問題を復習する 120
【授業】 平衡状態図と形成される組織(特に,共晶組織と共析 組織)を学習する.さらに,天秤の関係を使った相の 割合の算出方法を学習する. 相変態の基礎及び機能発現に係る熱弾性型マルテンサ イト変態を学習する. 形状記憶合金などの機能性金属材料の特徴を学習する . 授業と質疑 演習問題の出題と解説 材料科学Ⅰ及び材料科学Ⅱで学習 した平衡状態図の使い方を復習す る. 120
【授業】 形状記憶合金などの機能性金属材料の特徴をさらに学 習する. 講義と質疑 授業で提示されたレポート課題に 取り掛かる. 120
【小テスト】 小テストを実施し,授業の理解度を確認する. 【総合学習】 機能性金属材料の応用事例を時間内に調査し,結果を 発表・討論する. 小テストの実施 発表と討論 授業内容の復習 レポート作成の調査を行う. 60 60
【振り返り授業】 小テストの返却と解説を行う.さらに,提出されたレ ポートについて,発表と討論を行う. 【総合学習授業】 これまでの学習内容の理解度を深めるための演習問題 ,クイズなどを出題し解説する. 【自己点検】 小テスト,レポートについて自己点検し,今後の学習 計画を立案する. 小テストの解説.模範解答を 提示し,これまでの学習内容 を復習する. レポート内容の発表と討論 レポートの作成と提出 これまでの学習内容の復習. 180 120