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学習支援計画書(シラバス) 検索システム
電気電子工学専攻
対象課程 科目名 単位数 科目コード 開講時期 授業科目区分
博士前期課程(修士課程)
光・電子デバイス統合特論
Optical and Electronic Devices
4 2584-01 2024年度
後学期
関係科目
担当教員名
授業科目の学習・教育目標
キーワード 学習・教育目標
1.半導体デバイス 2.電子デバイス 3.電気伝導機構 4.光の放出と吸収現象 5.バンド理論 半導体デバイスの輸送現象、電気伝導、各種のキャリア散乱機構について移動度を理論的に 理解する。実際の半導体の電気的特性の測定原理および測定方法を学び、キャリア散乱機構 について解析する。電磁波と電子系の相互作用から生じる光の放出と吸収を量子力学を用い て理論的に説明でき、実験的に発光もしくは吸収スペクトルを測定して解析する。大規模集 積回路(LSI)特に、そこで使われるCMOSデバイスの歴史と現状、ナノエレクトロニクスを含 む将来展望を学習するとともに、そこで使われる電子デバイスの測定技術を修得する。
授業の概要および学習上の助言
電子デバイスとディスプレイに共通した材料として半導体を取り上げ、以下に述べる二つの基本的な物性(①、②および③) から一点を選択して学ぶ。また、光電相互変換デバイス分野で活躍する外部講師による講演会を実施し、最先端の研究開発動 向について見識を深める。 ①半導体の電気伝導はキャリア密度と移動度で決定される。前者は学部の「半導体工学」で学んだので、ここでは後者の移動 度について学ぶ。キャリア移動度は散乱機構に依存するので、格子振動(フォノン)、不純物およびその他の散乱について量 子力学を使用した理論を学び、具体的な半導体を選び、数値解析する。また、講義・演習と並行して選んだ半導体のホール測 定から移動度を実験的に求め、半導体の移動度を支配する散乱機構を解析する。 ②デバイスの基本原理であるバンド理論や電磁波と電子系との相互作用から生じる光の放出と吸収現象について量子力学を使 って理解すると共に、デバイスの動作原理を学ぶ。また、講義・演習と並行して光の放出と吸収の実際を理解するために、発 光デバイスや受光デバイスに広く使用されている代表的な半導体の透過スペクトルや光励起した時の発光(PL)スペクトルと PLの励起(PLE)スペクトルを測定する。測定したスペクトルを理論的に説明する。 ③半導体を用いた電子デバイス、特に発光デバイスの材料分析技術を学ぶ。発光デバイスは半導体の特性をもとに設計される が、実際のデバイスでは様々な材料特性上の問題が存在する。発光デバイスの基本を学ぶとともに、電子顕微鏡を用いた断面 観察・評価、および観察試料を作製するための微細加工技術を学ぶ。 ④IT機器を支える大規模集積回路(LSI)で使われるCMOSデバイス、ナノエレクトロニクスを含む将来展望を学習するとともに 、そこで使われる電子デバイスの測定技術を修得する。
教科書および参考書・リザーブドブック
特定の教科書は使用しない。適宜、資料等を配布する。
履修に必要な予備知識や技能
「基礎デバイス工学」、「電気材料」、「電子物性」、「半導体工学」、「電子デバイス工学」及び「電子応用」などで学ん だ事項。
学生が達成すべき行動目標
No.
電磁波と電子系との相互作用、もしくはキャリアの輸送現象を説明できる。
半導体の光学的特性(透過や吸収スペクトル)、もしくは電気的特性(各種散乱による移動度)を理論的に計算できる。
半導体の透過、吸収及び反射や励起及び発光スペクトル、もしくは移動度を実験的に測定できる。
半導体の光学的特性、もしくは電気的特性の実験結果を理論的に説明できる。
代表的な光電相互変換デバイスの動作原理を説明できる。
大規模集積回路(LSI)とCMOSデバイスの概要、最近の状況を説明できる。
達成度評価
評価方法 試験 クイズ
小テスト
レポート 成果発表
(口頭・実技)
作品 ポートフォリオ その他 合計
総合評価割合 0 0 70 30 0 0 0 100
評価の要点
評価方法 行動目標 評価の実施方法と注意点
試験
クイズ
小テスト
レポート 授業における課題を整理したレポートを期末に提出する。
成果発表
(口頭・実技)
学期中に2回程度、それまでの授業内容に関するプレゼンテーションを実施する。
作品
ポートフォリオ
その他
具体的な達成の目安
理想的な達成レベルの目安 標準的な達成レベルの目安
レポートおよびプレゼンテーションいずれも平均80%をクリ アできる レポートおよびプレゼンテーションいずれも平均70%をクリ アできる
※学習課題の時間欄には、指定された学習課題に要する標準的な時間を記載してあります。日々の自学自習時間全体としては、各授業に応じた時間(例えば2単位科目の場合、予習2時間・復習2時間/週)を取るよう努めてください。詳しくは教員の指導に従って下さい。
授業明細
回数 学習内容 授業の運営方法 学習課題 予習・復習 時間:分※
1 当該科目全体のオリエンテーションを実施し、当該科 目を通して何を学び、どのような演習を行うのかを理 解する。 半導体工学、電子デバイス工学、電子応用等で学習し た基礎的内容をもう一度復習する。 講義と演習 自己点検 各200分
2〜14 ①半導体のキャリア密度と移動度の測定技術について 学習し、その後、実際にホール効果測定システムを使 用して実験を実施する。 測定データを数値解析し、半導体の移動度を支配する 散乱機構を解析する。 ②デバイスの基本原理であるバンド理論や電磁波と電 子系との相互作用から生じる光の放出と吸収現象につ いて学習し、光の放出と吸収の実際を理解するために 、発光デバイスや受光デバイスに広く使用されている 代表的な半導体の透過スペクトルや光励起した時の発 光(PL)スペクトルとPLの励起(PLE)スペクトルを測 定する。測定したスペクトルを理論的に解析する。 ③発光デバイスの構造・材料、および材料分析をおこ なうための電子顕微鏡の原理について学習し、実際の デバイスを観察・分析するとともに、それらの結果か らデバイス劣化原因を解析する。 ④IT機器を支える大規模集積回路(LSI)で使われるCMO Sデバイス、ナノエレクトロニクスを含む将来展望を 学習するとともに、そこで使われる電子デバイスの測 定技術を修得する。 講義の中で、外部講師による特別講演会を実施する。 その中で、当該科目で学習した内容が実社会でどのよ うに役立っているかを理解する。 講義と演習 自己点検 各200分
15回 当該科目全体を通して、振り返りを実施する。 講義とディスカッション 自己点検 各200分