|| 英語(English)
学習支援計画書(シラバス) 検索システム
バイオ・化学専攻
対象課程 科目名 単位数 科目コード 開講時期 授業科目区分
博士前期課程(修士課程)
有機・高分子機能化学特論
Advanced Polymer and Organic Chemistry
2 2721-01 2024年度
後学期
関係科目
担当教員名
授業科目の学習・教育目標
キーワード 学習・教育目標
1.生体高分子の構造と機能 2.タンパク質の分子認識 3.抗体の構造と機能 4.細胞のバイオイメージング 5.機能性ゲル 有機化学・分析化学・物理化学の基礎知識を基に、有機小分子や高分子の特徴と構造を学び 、実際の生体システムや機能性高分子システムの中で機能が発現される機構を分子レベルで 理解し、複雑な分子システムの働きを化学の視点で捉え、説明できる能力を養う。また、タ ンパク質の立体構造を視覚化するソフトの利用方法も学ぶ。
授業の概要および学習上の助言
・授業の概要  授業として、講義による基礎知識の蓄積と発表による知識の説明と議論の二本立てで行う。講義では、対象を有機分子に絞 り、まず小分子から高分子までの構造特性を復習し、次に生体高分子としてタンパク質・核酸・糖質が機能する免疫系の機能 発現メカニズムや薬剤の薬理作用および酵素阻害剤の分子機能を学ぶ。さらに生体分子を模倣した機能性ゲルの開発を例にと り、機能性高分子の設計とその期待される機能を学ぶ。発表では、個々に興味を持った生命科学の研究や現象の事例を紹介し て、その内容について議論する。  1.生体分子の基本構造と高分子構造 2.タンパク質の高次構造と構造解析法 3.タンパク質の機能(酵素、受容体、抗体) 4.細胞機能を利用した分子ツール 5.機能性ゲル ・学習上の助言 生体高分子や生体機能を模倣した機能性高分子の複雑な分子機構を扱うため、毎回積極的に考察して疑問点を整理すること。
教科書および参考書・リザーブドブック
特に指定しないが、生命科学関連のテキストを適宜紹介する。
履修に必要な予備知識や技能
これまでに学習した有機化学Ⅰ、Ⅱ、高分子化学、応用バイオ工学、有機・バイオ機能化学で学んだ知識を基礎にして,生命 科学分野を中心にした境界領域で応用される有機機能分子についてに学ぶ。大学院の講義では、各自の積極的な考察と自発的 な議論への参加を今まで以上に活発にすること。
学生が達成すべき行動目標
No.
生体高分子の構造と機能について説明ができる。
タンパク質の分子認識について説明できる。
免疫系における抗体の機能について説明できる。
バイオイメージング用分子ツールの例を挙げて、その機能を説明できる。
機能性ゲルの例を挙げて、その機能と性質を説明できる。
達成度評価
評価方法 試験 クイズ
小テスト
レポート 成果発表
(口頭・実技)
作品 ポートフォリオ その他 合計
総合評価割合 20 10 30 30 0 0 10 100
評価の要点
評価方法 行動目標 評価の実施方法と注意点
試験 生体分子の構造と機能、タンパク質の構造を安定化する相互作用や分子間の相互作用、および自らが興味 を持った生化学的現象について、その理解度を評価する試験を行う。
クイズ
小テスト
生体分子を分子モデルで作成して、その構造と機能を理解する。理解した内容について小テストを行う。
レポート 自ら調べて発表した生体分子の機能を調べる分子ツールや技術、あるいは機能性高分子について、レポー トを作成する。
成果発表
(口頭・実技)
生体分子の機能を調べる分子ツールや技術、あるいは機能性高分子について、自ら論文などを調査して、 その内容をまとめて発表する。
作品
ポートフォリオ
その他 講義中の話題に関して、積極的に質問して疑問点をなくすように努力し、他の学生たちとも議論して解決 しようとする姿勢を評価する。
具体的な達成の目安
理想的な達成レベルの目安 標準的な達成レベルの目安
・タンパク質の構造と機能について、一例を挙げてわかりやす く説明できる。 ・タンパク質の分子認識について、一例を挙げてわかりやすく 説明できる。 ・抗体医薬の開発について、一例を挙げて機能と設計思想をわ かりやすく説明できる。 ・バイオイメージング用分子ツールについて、機能と設計思想 をわかりやすく説明できる。 ・生体分子を利用した機能性ゲルについて、設計思想をわかり やすく説明できる。 ・生体分子の構造と機能について理解している。 ・タンパク質の分子認識について理解している。 ・抗体の構造と機能を理解している。 ・バイオイメージング用分子ツールの開発例を知っている。 ・生体分子を利用した機能性ゲルの開発例を知っている。
※学習課題の時間欄には、指定された学習課題に要する標準的な時間を記載してあります。日々の自学自習時間全体としては、各授業に応じた時間(例えば2単位科目の場合、予習2時間・復習2時間/週)を取るよう努めてください。詳しくは教員の指導に従って下さい。
授業明細
回数 学習内容 授業の運営方法 学習課題 予習・復習 時間:分※
1 第1回:生体で利用されている小さな有機分子の構造 特性 それぞれ、講義における基礎知識の修得と同時に、興 味を持った生命現象や生体分子の機能について、レポ ートを作成して提出し、その内容を中心に発表を行い 、他の履修学生と議論する。 講義と議論 生命科学関連テキストの調査 内容の復習 90
2 第2回:小さな有機分子から高分子へ 講義と議論 クイズ 生体高分子の構造と機能の整理 180
3 第3回:生体高分子としての糖質の機能 講義と議論 クイズ 生体高分子の構造と機能の整理 180
4 第4回:核酸の構造を安定化する因子  確認小テスト 確認小テスト 講義と議論 自己点検 生体分子の構造を安定化する因子 について整理しておく。 180
5 第5回:タンパク質の種類・特性およびその機能 講義と議論 クイズ タンパク質の機能の整理 180
6 第6回:酵素と受容体 講義と議論 クイズと自己点検 酵素と受容体の機能の整理 180
7 第7回:酵素阻害剤の構造と機能 講義と議論 クイズと自己点検 酵素反応速度論の整理 180
8 第8回:ヒトの免疫系で働く細胞とその機能1 講義と議論 クイズと自己点検 参考文献の精読 180
9 第9回:ヒトの免疫系で働く細胞とその機能2 講義と議論 クイズと自己点検 参考文献の精読 180
10 第10回:抗体の構造と分子認識・抗体医薬 講義と議論 クイズと自己点検 参考文献の精読 180
11 第11回:分子間の相互作用を解析する方法(レポート ) 講義と議論 参考文献の精読 180
12 第12回:細胞内の生体高分子のバイオイメージング 発表と議論 講義と議論 参考文献の精読 180
13 第13回:薬理作用を発揮する分子の特性 発表と議論 講義と議論 参考文献の精読 180
14 第14回:機能性ゲル 発表と議論 達成度確認試験 生体高分子の機能の整理 240
15 第15回:生命科学の発展 自己点検と振り返り トピックの解説 生体高分子の整理 90