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建築学専攻
対象課程 科目名 単位数 科目コード 開講時期 授業科目区分
博士前期課程(修士課程)
景観論特論
Landscape Theory
2 2843-01 2024年度
後学期
関係科目
担当教員名
授業科目の学習・教育目標
キーワード 学習・教育目標
1.景観 2.風景 3.都市 4.メカニズム 5.主観性 本授業では、都市空間や地域景観の形成・変遷のメカニズムを、空間的側面のみならず、社 会的側面との関わりも踏まえつつ客観的に分析し把握する方法を、学生自らが深く掘り下げ て理解する。また、主観的体験に共通する質を議論し取り出す方法を理解する。
授業の概要および学習上の助言
景観とは我々の目に映る環境の総体的な眺めであると同時に、その眺めを契機として形成される人間の心的現象であり、それ は人間の評価と本質的な関わりあいをもっている。すなわち、景観とは客観的な事象であると同時に、主観的な事象(風景) でもある。これを踏まえ、都市やまち、地域のあり方や将来像を描き、それを具現化するためには、客観的事実としての都市 の形成過程、その変形・変質のメカニズムを理解し、設計上の方法論として還元する必要がある。同時に、描かれるべき都市 の将来像は我々の価値審級(評価)の問題と分かちがたく結びついており、リアルでアクチュアルな個々人の主観的体験(感 覚、情緒や感情)を深く掘り下げ、その中からみんなに共通する本質(共通感覚、意味や価値)を取り出していく必要がある 。 本授業では、既往研究を題材とした演習課題を通じて、都市空間や地域景観の形成、その変形・変質の理論や原理(メカニズ ム)について、空間と社会(その主体)の相互の影響関係を踏まえつつ、学生自らが深く掘り下げて理解する。 また、例えば「懐かしさ」や「居心地のよさ」等の個々人の主観的な体験(感覚、情緒や感情)を深く内省し、それを語りあ う中から、みんなに共通する体験の本質(共通感覚、意味や価値)を議論し取り出していくための方法を、演習を通じて理解 する。参考文献として、山田圭二郎他『風景とローカル・ガバナンス』(第6章)を用いる。
教科書および参考書・リザーブドブック
指定しない。
履修に必要な予備知識や技能
特段の予備知識や技能を必要としない。
学生が達成すべき行動目標
No.
景観論・風景論や空間論・場所論の基本的な論点を理解している。
具体的な事例を対象に、都市空間・地域景観の形成や変遷のメカニズムを分析する方法を理解している。
主観的体験の内省と議論を通じて、その体験の核心となる重要かつ他者と共有しうる質を取り出す方法を理解している。
達成度評価
評価方法 試験 クイズ
小テスト
レポート 成果発表
(口頭・実技)
作品 ポートフォリオ その他 合計
総合評価割合 0 0 40 40 0 0 20 100
評価の要点
評価方法 行動目標 評価の実施方法と注意点
試験
クイズ
小テスト
レポート 都市空間や地域景観の形成・変遷メカニズムを調査・分析した既往研究を対象に、研究の社会的背景と問 題の所在、研究目的、目的に対して設定された調査・分析・整理の方法、得られた結果とディスカッショ ン(考察)の内容について、その論理構成及びその妥当性を意識しつつ取りまとめ、論評する。以上を個 々人のレポートとして取りまとめる。その成果は、上記に関する整理の内容、理解度によって評価される 。
成果発表
(口頭・実技)
①主観的体験を深く内省し、その体験の核心部分がどこにあり、どのような質を持っているかを言語化し 、発表する。また、②上記のレポートの成果を発表する。①については内省の深度と言語化された体験の 核心的質の妥当性、②については発表のわかりやすさと理解度によって評価される。
作品
ポートフォリオ
その他 授業への取組み態度(グループディスカッションへの参加状況、出席状況等)を総合的に評価する。
具体的な達成の目安
理想的な達成レベルの目安 標準的な達成レベルの目安
景観論や場所論等の基本的論点を理解している。また、都市空 間や地域景観の形成・変遷原理(メカニズム)を、空間と社会 との相互関係から、具体的な事例に当てはめて説明することが できる。また、個々人の主観的体験(感覚、情緒や感情)を深 く掘り下げ、その核心を形作っている体験の質(共通感覚、意 味や価値)を取り出す方法を理解し実践することができる。 既往の景観論や場所論等についての知識がある。また、都市空 間や地域景観の形成・変遷原理(メカニズム)を理解している 。また、個々人の主観的体験(感覚、情緒や感情)を深く掘り 下げ、その核心を形作っている体験の質(共通感覚、意味や価 値)を取り出す方法を理解している。
※学習課題の時間欄には、指定された学習課題に要する標準的な時間を記載してあります。日々の自学自習時間全体としては、各授業に応じた時間(例えば2単位科目の場合、予習2時間・復習2時間/週)を取るよう努めてください。詳しくは教員の指導に従って下さい。
授業明細
回数 学習内容 授業の運営方法 学習課題 予習・復習 時間:分※
1 ガイダンス 講義と質疑 復習 60
2 風景論・場所論について(1):空間と場所 講義と質疑 予習及び復習 90
3 風景論・場所論について(2):風景のリアリティ 講義と質疑 予習及び復習 90
4 演習1:主観的体験に共通する質を内省する 講義及び演習 予習及び復習 90
5 演習2:主観的体験を語りあう 講義及び演習 予習及び復習 90
6 演習3:主観的体験に共通の質を取り出す 講義及び演習 予習及び復習 90
7 成果発表 振り返り、自己点検 講義及び演習 振り返り、自己点検 予習及び復習 90
8 都市空間・地域景観の形成・変遷のメカニズムについ て(1) 講義及び質疑 予習及び復習 90
9 都市空間・地域景観の形成・変遷のメカニズムについ て(2) 講義及び質疑 予習及び復習 90
10 演習1:個人又はグループで担当する既往研究のレビ ュー(1) 講義及び演習 予習及び復習 90
11 演習2:個人又はグループで担当する既往研究のレビ ュー(2) 講義及び演習 予習及び復習 90
12 個人又はグループごとの発表と議論(1) 講義及び演習 予習及び復習 90
13 個人又はグループごとの発表と議論(2) 講義及び演習 予習及び復習 90
14 個人又はグループごとの発表と議論(3) 講義及び演習 予習及び復習 90
15 自己点検、振り返り授業 全体講評、自己点検 振り返り 復習 120