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学習支援計画書(シラバス) 検索システム
建築学専攻
対象課程 科目名 単位数 科目コード 開講時期 授業科目区分
博士前期課程(修士課程)
建築構造設計演習
Exercise in Structural Design of Buildings
3 2868-01 2024年度
後学期
関係科目
担当教員名
授業科目の学習・教育目標
キーワード 学習・教育目標
1.構造設計 2.鉄筋コンクリート構造 3.鉄骨構造 4.基礎構造 5.免震・制震構造 本科目は学部から大学院までに学習した建築物の構造設計に関する知識を応用し、実物件に 即した課題を通して構造設計の理解の深化と、実社会における構造設計の担い手として十分 通用するスキルを醸成することを目標とする。本科目は、初めに大学で学習した構造設計に 関する復習を行い構造設計について概観した後に、大学で学習していない具体的な部材設計 の進め方を学習する。
授業の概要および学習上の助言
授業は学期を通して3部構成になっている。演習を通して以下に示す内容を理解する。なお、演習には構造解析ソフトを使用 する。 <第1部>構造設計の整理と理解  構造設計の流れを2冊の教科書「建築構造設計(本編)」、「建築構造設計(解説編)」を用いて構造設計の復習を行う。大学 で学習した内容の整理と、大学で教わることの少ない設計式等の根拠について演習を通して学習する。  (1)意匠図、構造図の意味、(2)二次部材の設計、(3)準備計算・外力算定、(4)断面算定、(5)構造詳細図 <第2部>基礎、二次設計および耐震診断  次に、基礎の設計、二次設計、耐震診断の考え方や設計法について演習を通して学習する。  (1)基礎形式の特徴と選定、(2)直接基礎の設計、(3)杭基礎の設計、(4)保有水平耐力と必要保有水平耐力の計算、(5)耐震 診断の考え方 <第3部>免震・制震の設計  最後に、超高層建築物や重要建築物でそれらの適用が増加している免震構造や制震構造の考え方や設計法について演習を通 して学習する。  (1)免震構造の原理とつくり、(2)免震材料の特性と配置、(3)設計用入力地震動、(4)制震構造の原理、(5)制震ダンパーの 設計
教科書および参考書・リザーブドブック
教科書:無し 参考書:免震構造設計指針 第4版、日本建築学会、2013
履修に必要な予備知識や技能
学部で学習した建築構造力学、鉄筋コンクリート構造、鉄骨構造、建築構造設計、建築エンジニアリング総合演習B(構造設 計コース)、大学院で学習した建築構造計画演習で学習した知識を総復習し、具体的に性能設計を実践すること。
学生が達成すべき行動目標
No.
構造設計の概略を説明できる
意匠図から構造設計に必要なパラメータを抽出し、準備計算・断面算定を行える
断面算定結果から構造図を製作することができる
基礎構造、二次設計、耐震診断の考え方を説明できる
免震構造、制震構造の考え方を説明できる
達成度評価
評価方法 試験 クイズ
小テスト
レポート 成果発表
(口頭・実技)
作品 ポートフォリオ その他 合計
総合評価割合 0 0 90 0 0 0 10 100
評価の要点
評価方法 行動目標 評価の実施方法と注意点
試験
クイズ
小テスト
レポート ソフトウェアの適切な使用、入力項目の正確さ、出力結果に対する判断、以上を踏まえた考察、をそれぞ れ判断する。 また、提出物全体の完成度や体裁なども考慮する。
成果発表
(口頭・実技)
作品
ポートフォリオ
その他 実技としてのソフトウェアの操作能力を確認する。
具体的な達成の目安
理想的な達成レベルの目安 標準的な達成レベルの目安
意匠図から仮の構造図を起こし、構造設計に必要な条件を読み 取り、これらを数値化して、構造計算ソフトウェアに正確に入 力することができる。 ソフトウェアの出力結果を見て、OKの場合は過大な設計となっ ていないか、NGの場合は何が原因でNGとなっているのか、を認 識し、これらを改善して合理的な構造計算をすることができる 。 下部構造や免震構造、制震構造などの意味と部材の役割を理解 し、適切な部材を選定して、合理的な構造計算をすることがで きる。 意匠図から構造設計に必要な条件を読み取り、これらを数値化 して、構造計算ソフトウェアに入力することができる。 ソフトウェアの出力結果を見て、OKの場合は過大な設計となっ ていないか、NGの場合は何が原因でNGとなっているのか、を認 識することができる。 下部構造や免震構造、制震構造などの意味と部材の役割を理解 し、これらをどのように構造計算に反映させるかを理解してい る。
※学習課題の時間欄には、指定された学習課題に要する標準的な時間を記載してあります。日々の自学自習時間全体としては、各授業に応じた時間(例えば2単位科目の場合、予習2時間・復習2時間/週)を取るよう努めてください。詳しくは教員の指導に従って下さい。
授業明細
回数 学習内容 授業の運営方法 学習課題 予習・復習 時間:分※
1 意匠図、構造図の意味と特徴(意匠図と構造図の制作 演習) 構造計算ソフトウェアの起動方法、構成の説明。 講義と演習 【予習】:建築総合演習Bで学習 した内容を振り返る。自身が設計 した建築物の理解。 【復習】:意匠図と構造図の意味 を理解する。ソフトウェアの構成 を理解する。 120 240
2 二次部材の設計(設計演習) ソフトウェアの利用1(基本構造入力) 講義と演習 【予習】:ソフトウェアの基礎的 な使用方法を理解する。 【復習】:ソフトウェアの設定項 目と設計方法の確認を行う。講義 時間中に作業が終了しなかった場 合は残り作業を終了させる。正し く入力されているか確認する。 120 240
3 準備計算(梁のC, M0, Q0、外力計算、仮定断面、応力 解析の各計算演習) ソフトウェアの利用2(基本構造入力と仮実行1) 講義と演習 【予習】:正しく入力されている かを確認後に追加的条件を入力す る。 【復習】:ソフトウェアの設定項 目と設計方法の確認を行う。講義 時間中に作業が終了しなかった場 合は残り作業を終了させる。正し く入力されているか確認する。 120 240
4 保有水平耐力と必要保有水平耐力の計算(計算演習) ソフトウェアの利用3(基本構造入力と仮実行2) 講義と演習 【予習】:正しく入力されている かを確認後に追加的条件を入力す る。 【復習】:ソフトウェアの設定項 目と設計方法の確認を行う。講義 時間中に作業が終了しなかった場 合は残り作業を終了させる。正し く入力されているか確認する。 120 240
5 断面算定(計算演習) ソフトウェアの利用4(モデルの修正と仮実行3) 講義と演習 【予習】:正しく入力されている かを確認後に追加的条件を入力す る。 【復習】:ソフトウェアの設定項 目と設計方法の確認を行う。講義 時間中に作業が終了しなかった場 合は残り作業を終了させる。正し く入力されているか確認する。 120 240
6 構造詳細図(構造詳細図の制作演習) ソフトウェアの利用5(計算実行と出力の確認) 講義と演習 自己点検 【予習】:仮計算の結果を見て、 不適切箇所の修正を行い、再計算 を行う。 【復習】:出力結果の意味を理解 する。不明な点があれば質問をす る。出力結果から構造図面を作成 する。 120 240
7 基礎形式の特徴と選定 講義 【予習】:基礎構造の役割、基礎 構造の種類、施工方法を学習する 。 【復習】:基礎構造の役割、基礎 構造の種類、施工方法を復習する 。 120 240
8 直接基礎の設計(設計演習) ソフトウェアの利用6(基本構造の入力と計算) 講義と演習 【予習】:ソフトウェアの基礎的 な使用方法を理解する。 【復習】:ソフトウェアの設定項 目と設計方法の確認を行う。講義 時間中に作業が終了しなかった場 合は残り作業を終了させる。正し く入力されているか確認する。 120 240
9 杭基礎の設計(設計演習) ソフトウェアの利用7(基本構造の入力と計算) 講義と演習 【予習】:ソフトウェアの基礎的 な使用方法を理解する。 【復習】:ソフトウェアの設定項 目と設計方法の確認を行う。講義 時間中に作業が終了しなかった場 合は残り作業を終了させる。正し く入力されているか確認する。 120 240
10 耐震診断の考え方と実践(診断演習) Excelを利用した耐震診断演習(RC) 講義と演習 【予習】:耐震診断法の概要を理 解する。 【復習】:講義中に終了しなかっ たExcelの計算シートを完成させ る。 120 240
11 免震構造の原理 免震部材(材料)の力学的特性 免震部材(材料)の特性と配置(設計演習) 講義 【予習】:免震構造に関する書籍 を読み、免震構造の原理や力学的 特性等について事前に理解してお く。 【復習】:免震構造の長所と短所 を整理し、どのような構造物に対 してどのような免震部材(材料) を設定すべきか考察する。  免震部材を導入した結果、免震 層の偏心率、損傷限界時および安 全限界時の等価固有周期と等価減 衰定数の算定を行う。 120 240
12 設計用入力地震動(設計演習) 講義と演習 【予習】:ソフトウェアにおける 設計用入力地震動の計算方法を熟 知しておく。 【復習】:想定地盤に対する設計 用入力地震動を計算する。 120 240
13 制震構造の原理 制震部材の種類と力学的特性 講義 【予習】:制震構造に関する書籍 を読み、制震構造の原理や力学的 特性等について事前に理解してお く。 【復習】:制震構造の長所と短所 を整理し、どのような構造物に対 してどのような制震部材を設定す べきか考察する。 120 240
14 制震ダンパーの設計(設計演習) 講義と演習 【予習】:ソフトウェアの制震部 材の入力方法を事前に確認してお く。 【復習】:制震部材を導入した結 果、地震応答がどれだけ低減する のか、または増加するのかを確認 する。 120 240
15 自己点検授業 講義 自己点検 【復習】:これまで学習・演習し た内容を振り返り、構造設計の実 務においてどのようなことが行わ れているかを確認する。また、計 算結果の見方にも慣れ、実務への 備えを行う。 360