|| 英語(English)
学習支援計画書(シラバス) 検索システム
高信頼ものづくり専攻
対象課程 科目名 単位数 科目コード 開講時期 授業科目区分
博士前期課程(修士課程)
分子シミュレーション
Molecular Simulation
2 8529-01 2024年度
後学期
関係科目
担当教員名
授業科目の学習・教育目標
キーワード 学習・教育目標
1.分子動力学 2.分子の運動方程式 3.分子間相互作用 4.数値計算法 5.シミュレーション 炭素繊維強化プラスチックをはじめとする先進複合材料は、最新の宇宙・航空機構造に適用 されており、自動車一次構造やインフラ構造物への応用も盛んに検討されている。持続可能 な社会の構築のためには、複合材料の特徴を活かした設計をおこなうことのできる高度専門 応用能力・高度システム化能力を持った人材の育成が求められている。本科目では、複合材 料の構成要素や界面での力学的・化学的特性発現を支配する分子レベルの挙動を記述する分 子動力学法の基礎を学ぶとともに、その演習をおこなう。
授業の概要および学習上の助言
下記に示す分子動力学法の基礎となる学問的背景を学ぶとともに、その知識を用いて実際に分子動力学法によるコンピュータ シミュレーション演習をおこない、修得した技術・知識を修士研究の遂行や将来的な複合材料設計に活かすことができるよう 理解を深める。  1.分子の運動方程式  2.分子間相互作用  3.数値計算法  4.エワルドの方法  5.アンサンブル          学部で学んだ様々な数学科目の知識を活かしながら学ぶ姿勢がもっとも重要である。参考図書等を自ら活用して、より深く理 解するよう努力することを期待する。 ・授業は、原則として、講義・演習・質問・討論等により実施する。 ・予習については、授業時に質問・討論,演習ができるように、テキスト・配布資料などの該当部分を良く読み、理解して授 業に臨むこと。復習については、テキスト・配布資料・ノートなどを見直して、充分理解することが強く期待される。
教科書および参考書・リザーブドブック
教科書:機械・材料設計に生かす 実践分子動力学シミュレーション 汎用コードで設計を始めるための実践的知識,森北出 版,著者:泉聡志・増田裕寿 参考書:コンピュータ・シミュレーションの基礎(第2版): 分子のミクロな性質を解明するために 化学同人,著者:岡崎進・吉井範行
履修に必要な予備知識や技能
講義内容をよく理解するには、数学全般の知識が要求されるので、各自よく復習し理解しておくことが望ましい。
学生が達成すべき行動目標
No.
分子動力学法の必要性について理解でき、その概要について説明できる。
分子に関する並進および回転の運動方程式について説明でき、分子間相互作用について説明できる。
分子動力学法における種々の数値計算法について説明でき、アンサンブルの発生について説明できる。
分子動力学法を用いたコンピュータシミュレーションを実行できる。
達成度評価
評価方法 試験 クイズ
小テスト
レポート 成果発表
(口頭・実技)
作品 ポートフォリオ その他 合計
総合評価割合 20 60 20 0 0 0 0 100
評価の要点
評価方法 行動目標 評価の実施方法と注意点
試験 第14週に実施する期末試験にて評価する。
クイズ
小テスト
演習(6件を予定)により評価することを予定している。
レポート 2回のレポートにより評価することを予定している。
成果発表
(口頭・実技)
作品
ポートフォリオ
その他
具体的な達成の目安
理想的な達成レベルの目安 標準的な達成レベルの目安
背景となる学問的知識の理解に基づいて、分子動力学法を深く 理解し説明することができ、分子動力学法を用いたコンピュー タシミュレーションを実際に実行することができる。 分子動力学法を用いたコンピュータシミュレーションを実行す ることができる知識を習得できる。
※学習課題の時間欄には、指定された学習課題に要する標準的な時間を記載してあります。日々の自学自習時間全体としては、各授業に応じた時間(例えば2単位科目の場合、予習2時間・復習2時間/週)を取るよう努めてください。詳しくは教員の指導に従って下さい。
授業明細
回数 学習内容 授業の運営方法 学習課題 予習・復習 時間:分※
1 「学習支援計画書の説明」「分子動力学計算の概要」 本科目の講義方針および「分子シミュレーション」の 全体像を解説し、分子動力学法の概要とその必要性に ついて解説明する。講義の最後に振り返りをおこなう 。また、分子動力学法を用いた分子シミュレーション の意義について、レポート課題を課す。 講義、質疑、振り返り 分子シミュレーションに関連する 予習をしておく。 レポート課題を仕上げて、次週に 提出する。 100 100
2 「分子の運動方程式」 分子の並進運動および回転運動を記述するための基礎 的知識(一般化座標・ラグランジュ形式・ハミルトン 形式・オイラー方程式・四元数)について解説する。 講義の最後に振り返りをおこなう。 講義、質疑、振り返り 講義内容に関連する知識について 予習しておく。 理解不足の点について復習する。 100 100
3 「分子動力学計算演習①」 分子動力学シミュレーションをおこなうためのフリー のソフトウェアの使い方を学ぶ。 講義、質疑、演習、振り返り ソフトウェアをあらかじめインス トールしておく。 理解不足の点について復習する。 100 100
4 「分子間相互作用」 分子の運動方程式を解くために必要となる分子間相互 作用のモデル化方法について解説する。講義の最後に 振り返りをおこなう。また、学んだ分子間相互作用モ デルに関するレポート課題を課す。 講義、質疑、振り返り 講義内容に関連する知識について 予習しておく。 理解不足の点について復習すると ともに、レポート課題を仕上げて 、次週に提出する。 100 100
5 「分子動力学計算演習②」 フリーのソフトウェアを用いて、分子動力学法を用い たコンピュータシミュレーション演習をおこなう。 シミュレーション結果におよぼす分子間相互作用モデ ルの影響を調べる。 講義、質疑、演習、振り返り 第4週の講義内容を復習しておく 。 演習課題を仕上げて、次週に提出 する。 100 100
6 「数値計算法の基礎」 時間発展演算子法などの分子の運動方程式を数値的に 解くための種々のテクニックについて解説する。講義 の最後に振り返りをおこなう。 講義、質疑、振り返り 講義内容に関連する知識について 予習しておく。 理解不足の点について復習する。 100 100
7 「分子動力学計算演習③」 フリーのソフトウェアを用いて、分子動力学法を用い たコンピュータシミュレーション演習をおこなう。 シミュレーション結果におよぼす数値計算法の影響を 調べる。 講義、質疑、演習、振り返り 第6週の講義内容を復習しておく 。 演習課題を仕上げて、次週に提出 する。 100 100
8 「エワルドの方法」 分子間距離に対して収束性の低い分子間相互作用を、 限られた計算リソースによって解くためのテクニック であるエワルドの方法について解説する。講義の最後 に振り返りをおこなう。 講義、質疑、振り返り 講義内容に関連する知識について 予習しておく。 理解不足の点について復習する。 100 100
9 「分子動力学計算演習④」 フリーのソフトウェアを用いて、分子動力学法を用い たコンピュータシミュレーション演習をおこなう。 シミュレーション結果におよぼすエワルドの方法によ る長距離力計算の影響を調べる。 講義、質疑、演習、振り返り 第8週の講義内容を復習しておく 。 演習課題を仕上げて、次週に提出 する。 100 100
10 「アンサンブル」 分子挙動は、周囲の圧力や温度などの条件によって大 きく変化するため、分子動力学法でこれらの条件を記 述するための方法について解説する。講義の最後に振 り返りをおこなう。 講義、質疑、振り返り 講義内容に関連する知識について 予習しておく。 理解不足の点について復習する。 100 100
11 「分子動力学計算演習⑤」 フリーのソフトウェアを用いて、分子動力学法を用い たコンピュータシミュレーション演習をおこなう。 シミュレーション結果におよぼすアンサンブルの影響 を調べる。 講義、質疑、振り返り 第10週の講義内容を復習してお く。 演習課題を仕上げて、次週に提出 する。 100 100
12 「分子軌道計算の紹介」 分子軌道計算の概要について解説する。講義の最後に 振り返りをおこなう。 講義、質疑、振り返り 講義内容に関連する知識について 予習しておく。 理解不足の点について復習する。 100 100
13 「分子動力学計算演習⑥」 フリーのソフトウェアを用いて、分子動力学法を用い たコンピュータシミュレーションの総合演習をおこな う。 講義、質疑、演習、振り返り 第12週の講義内容を復習してお く。 演習課題を仕上げて、次週に提出 する。 100 100
14 「期末試験」 第1回から第13回の講義内容について期末試験を実 施し、その理解度を確認する。また、試験問題の解説 をおこなう。 試験、解説 第1回から第13回の内容を復習 する。 理解不足の点について復習する。 100 100
15 「達成度の自己点検」 講義の最後に全体の振り返りをおこなう。各自の達成 度について自己点検と確認をおこなう。 振り返り 総合的な復習により理解を深める 。 200