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学習支援計画書(シラバス) 検索システム
臨床心理学専攻
対象課程 科目名 単位数 科目コード 開講時期 授業科目区分
修士課程
臨床心理実習(心理実践実習)Ⅰ
Practice in Clinical Settings I(Advanced Practical Training in Psychology)
5 8953-01 2024年度
通年
関係科目
担当教員名
授業科目の学習・教育目標
キーワード 学習・教育目標
1.公認心理師の職域と支援 2.職業倫理と法的義務 3.事例検討会 4.スーパービジョン 5.地域連携・地域援助  専門職としての職業倫理と法的義務の理解のもと、学内外の施設で実習を行う。各実習先 で実際に対象者への支援を実践しながら、心理的支援の知識と技能(治療的コミュニケーシ ョン、心理検査、心理面接、地域援助等)を学ぶ。また対象者のニーズに合った支援計画の 作成やチームアプローチを意識した多職種連携・地域援助の実際についても学ぶ。学内実習 では心理療法の担当、心理検査の施行等を通して、実際のクライエントの心理アセスメント や心理療法の進め方について学ぶ。
授業の概要および学習上の助言
 授業内容は学内外での実習とそれらに伴う事前事後指導によって構成され、これらを通して主に以下の5つの事項について 学ぶ。 ①心理的支援を要する対象者や関係者に関するコミュニケーション、心理検査、心理面接、地域援助等の知識及び技能の習得 、②心理的支援を要する対象者や関係者の理解とニーズの把握及び支援計画の作成、③心理的支援を要する対象者や関係者へ のチームアプローチ、④多職種連携及び地域連携、⑤公認心理師としての職業倫理及び法的義務の理解   この授業は集中講義となっているが、1年を通して様々な形で実践実習とその準備を行う。また次年度の臨床心理実習(心 理実践実習)Ⅱとも連続性のある科目である。前学期前半は実習の準備期間とし、①〜⑤の基礎知識を確認するとともに、後 半から本格的に開始する学外実習先の特徴、医療保健分野や他の分野の特徴等を学ぶ。  学外実習先には定期的に出向き、予定されているプログラムに沿って実習を行う。一部の実習先は短期集中のプログラムと なる場合がある。異なる施設での実習を経験することで、それぞれの施設の特徴や果たしている役割の違いなどを理解するこ とが期待される。また学外実習先の各機関の地域における役割や貢献の可能性について考えながら実習に参加すること。  臨床心理センターでの実習は、来談したクライエントの状態や同意の有無などによって実習の予定が決まる。実習はスーパ ーヴィジョンや事前事後指導を受けながらの面接の担当等である。面接へ共同担当者として同席する際は、自分がそのクライ エントの担当カウンセラーの一人だという意識と責任をもって臨むこと。  その他、相談機関の受付業務を実習として行い、窓口でのクライエントへの接し方や電話応対の仕方を学ぶ。
教科書および参考書・リザーブドブック
教科書:指定しない 参考書:笠原嘉 2007 精神科における予診・初診・初期治療 星和書店     服部祥子 2020 生涯人間発達論 第3版 医学書院     中井久夫 2004 看護のための精神医学 第2版 医学書院
履修に必要な予備知識や技能
 精神医学や精神科疾患(統合失調症、躁うつ病、アルコール依存症、不安障害など)、人間の発達について基礎知識を身に つけておくこと。また個人および集団を対象とした心理療法に関する一般的な知識を確認しておくこと。保健医療分野以外の 4分野の特徴についても把握しておくこと。また、臨床心理基礎実習で学ぶカウンセリングの技法やカウンセラーとしての基 本的態度について参照すること。
学生が達成すべき行動目標
No.
学内外で行った毎回の実習について簡潔に概要を述べ、記録することができる。
学外実習を通して、各実習先の特徴と公認心理師等心理専門職の役割を他職種の専門性と比較しながら説明できる。
実習を通して自分が学び経験したことを任意の視点で考察し、報告書にまとめることができる。
カウンセリング等の心理支援におけるセラピストの役割や姿勢等を理解し、適切な態度や介入を実践できる。
事例検討会に参加し、事例理解のための質問や議論を行うことができる。
公認心理師等心理専門職の職業倫理と法的義務について要点を説明できる
達成度評価
評価方法 試験 クイズ
小テスト
レポート 成果発表
(口頭・実技)
作品 ポートフォリオ その他 合計
総合評価割合 20 30 30 10 0 0 10 100
評価の要点
評価方法 行動目標 評価の実施方法と注意点
試験 公認心理師の職業倫理と法的義務、各分野に関する基本的事項、対人援助職としての基本的態度等の知識 について、筆記試験を行う。20点
クイズ
小テスト
学内外の実習の各回について提出した報告書によって評価する。30点
レポート 実習の経験や成果をまとめたレポートを評価する。30点
成果発表
(口頭・実技)
事例検討会への積極的参加(発表、ディスカッション)によって評価する。10点
作品
ポートフォリオ
その他 学内外の実習への取り組み、参加態度を評価する。10点
具体的な達成の目安
理想的な達成レベルの目安 標準的な達成レベルの目安
 実習で学ぶべき課題について十分に理解するだけでなく、自 らの目標を設定して能動的に実習に取り組むことができる。   心理的支援を必要とする人や関係者をどう支援するのか、他 職種連携やチームアプローチを意識しつつ、対象者のニーズ把 握や支援計画作成に対して心理学的な知識や技能を適切に活用 し、実践することができる。 また臨床心理センターでは、毎 回の指導(スーパーヴィジョン)を受けながらクライエントを 担当し、カウンセリングを進めていくことができる。    教科書や講義で学んだ知識について、実際に公認心理師が働 く場に接することでより深く理解し説明できる。それぞれの実 習先について特徴や役割を説明し、その中で公認心理師がどの ように役に立てるのか、自分の考えを述べ、基本的な実践を行 うことができる。臨床心理センターの実習において、クライエ ントの特徴や問題について観察し、自分の見立てをもとに支援 計画を立て、治療的コミュニケーションや心理面接を実践する ことができる。
※学習課題の時間欄には、指定された学習課題に要する標準的な時間を記載してあります。日々の自学自習時間全体としては、各授業に応じた時間(例えば2単位科目の場合、予習2時間・復習2時間/週)を取るよう努めてください。詳しくは教員の指導に従って下さい。
授業明細
回数 学習内容 授業の運営方法 学習課題 予習・復習 時間:分※
1 実習全般のオリエンテーション (実習科目の位置づけ、2年間の実習計画、実習への 心がまえ等)
2〜7 実習に参加するための事前指導(全6回) 基礎知識に関する試験 講義と試験 「公認心理師の役割」 「職業倫理、法的義務」 「主要5分野の特徴と実習施設」 「心理支援に必要な基礎知識と技 能」 「心理アセスメントと支援計画」 「チームアプローチと多職種連携 」 「地域連携」等
8〜32 事例検討会への参加  大学院生、教員、カウンセラーで行う事例検討会( 定期的に開催)での発言や議論を通して、事例および 心理療法・心理アセスメント等の理解を深める。 発表とディスカッション 並行してなるべく多くの事例研究 論文を読んでおく。 各回の実習報告書の作成 60
33〜74 学外実習への参加と報告  医療保健分野とその他の複数の分野の実習を予定  実習先での活動を毎回報告書として提出  最終的な成果はレポートとして提出 学内実習への参加と報告(事前事後指導を含む)  臨床心理センターのクライエント   指導を受けながら担当/陪席   心理検査を中心としたアセスメントの担当/陪席   毎回の実習報告書を作成・提出   事例検討会での発表 その他  学内外で単発的に参加できる実習はその都度提示   事前事後指導   実習報告書の作成・提出    各実習施設での実習活動とそ の報告 一つの実習先の予定が終わる ごとに自己点検を行う 実習報告書の作成 最終レポートの作成 60 120
75 実習全体のまとめと成果報告 講義とディスカッション 自己点検